すでに一般紙も含め様々なメディアで報道されておりますが、先ごろ開催されたF1オーストリアGPで、マックス・フェルスタッペン選手のドライブするレッドブル・ホンダのマシンが優勝し、ホンダにとっては復帰後の初勝利となりました。フェルスタッペン選手、レッドブルチームの皆様、もちろんホンダの関係者の皆様、このたぴはおめでとうございます。
このレース、テレビ等でご覧になった方はご存知かと思いますが、最初から最後まで手に汗握る展開で、少しも飽きさせませんでした。性能差が時に大きく開いてしまうF1では、展開が読めない、ハラハラドキドキのレースと言うのはシーズン中頻繁にあるわけではないのですが、今回のレースがまさにそれにあたりました。レース展開をここで逐一書くのも野暮ですから、詳しくは速報誌なり、映像なりをご覧になっていただくとして、困難、苦労、バトルの末に勝った、というのが感動をより大きくしているのだと思います。
私自身は長年のフェラーリ・ファンですので、ルクレール選手の初優勝間近、というところでフェルスタッペン選手と接触しながら抜かれてしまったシーンは何とも悔しいところですし、この接触が審議の対象となり、優勝が「確定」したのは少し時間を置いてからと、少々後味も悪いものでした。このところフェラーリにとっては審議に絡んで悔しい結果が続いていますし、審議の結果にはファンの皆様もご意見がたくさんありましょうが、今回に関しては若武者同士がコース上で力と力をぶつけ合って、先にゴールした選手に優勝する権利があった、ということなのだと思います。余談にはなりますが、近年のF1ではこうした「審議対象」をよく見かけます。F1ブームの頃からテレビでレース、ドライバーを見ていた身としては、例えば1990年前後のドライバーの走りなどは、当時からぶつけたり、寄せたり、壊したりしていた人たちはもちろん、紳士的な走りと言われたあの人まで今なら審議対象になるだろうな、などと思ってしまいます。
そして今回優勝を逃したルクレール選手、これは初優勝への産みの苦しみなのだと思います。きっとこれからのグランプリを率いていく一人になるでしょうから、近いうちに表彰台の真ん中に立っているのではと思います。初優勝まで足踏みした後、当たり前のように表彰台の中央に立つようになったドライバーは何人もいます。
それから、ホンダのパワーユニット、優勝できて一レースファンの私も正直なところほっとしています。F1の関係者(他チームも含めて)が、ホンダに祝福の声を寄せていたのが印象的でした。今のターボハイブリッドではエンジン音もだいぶ違いますが、みんなホンダ・ミュージックと呼ばれたエンジンを愛していたのでしょう。そのホンダも1980年代の第二期参戦時に圧倒的な強さを誇っていた際に不調のフェラーリが復調の兆しを見せたときには、フェラーリが強くなってくれて嬉しいし、フェラーリが強くなるとグランプリが華やかになる、といったコメントを当時の「エンジン監督」だった桜井淑敏氏が述べています(海老沢泰久著「F1走る魂」より)。このあたりのライバル関係というのは独特で、F1ならではのものです。
個人的なことにはなりますが、自分の本業に関係して訪問した中小企業の中に、第二期、第三期のホンダの参戦の際に、F1エンジンなどの部品を製造していた、というところがいくつかありました。町工場と呼ぶには失礼な、それなりの規模のところばかりでしたが、今回の参戦にあたっても、こうした企業のサポートがあるのかもしれませんね。
今回のレースに話を戻しますが、若武者二人のバトルの方に目が行き、チャンピオン経験者二人(ハミルトン、ベッテルの両選手)のバトルがかすんでしまうほどでした。この二人にとっては満足な週末とは言えなかったでしょうが、1ポイントでも多く獲得するために激しい攻防を演じていました。若いドライバー達の活躍を見ると、この二人がもうベテランの域にあるのだなあと思うわけですが、これからも若者には簡単に負けないレースをまた見せてくれることを期待したいです。
今日の記事を書くために過去の資料なども参照していたのですが、フェルスタッペン選手の父君であるヨス・フェルスタッペン氏もF1に参戦経験があり、現役当時の写真を偶然見つけてちょっと懐かしくなりました。今では子息のレースに帯同し、中継でもカメラによく映っているお父さんは優勝こそなかったものの表彰台に乗ったことのあるドライバーでした。お父さんの話も書こうと思いましたが、そろそろ皆様が退屈になってしまうと思いますので、またの機会といたしましょう。
このレース、テレビ等でご覧になった方はご存知かと思いますが、最初から最後まで手に汗握る展開で、少しも飽きさせませんでした。性能差が時に大きく開いてしまうF1では、展開が読めない、ハラハラドキドキのレースと言うのはシーズン中頻繁にあるわけではないのですが、今回のレースがまさにそれにあたりました。レース展開をここで逐一書くのも野暮ですから、詳しくは速報誌なり、映像なりをご覧になっていただくとして、困難、苦労、バトルの末に勝った、というのが感動をより大きくしているのだと思います。
私自身は長年のフェラーリ・ファンですので、ルクレール選手の初優勝間近、というところでフェルスタッペン選手と接触しながら抜かれてしまったシーンは何とも悔しいところですし、この接触が審議の対象となり、優勝が「確定」したのは少し時間を置いてからと、少々後味も悪いものでした。このところフェラーリにとっては審議に絡んで悔しい結果が続いていますし、審議の結果にはファンの皆様もご意見がたくさんありましょうが、今回に関しては若武者同士がコース上で力と力をぶつけ合って、先にゴールした選手に優勝する権利があった、ということなのだと思います。余談にはなりますが、近年のF1ではこうした「審議対象」をよく見かけます。F1ブームの頃からテレビでレース、ドライバーを見ていた身としては、例えば1990年前後のドライバーの走りなどは、当時からぶつけたり、寄せたり、壊したりしていた人たちはもちろん、紳士的な走りと言われたあの人まで今なら審議対象になるだろうな、などと思ってしまいます。
そして今回優勝を逃したルクレール選手、これは初優勝への産みの苦しみなのだと思います。きっとこれからのグランプリを率いていく一人になるでしょうから、近いうちに表彰台の真ん中に立っているのではと思います。初優勝まで足踏みした後、当たり前のように表彰台の中央に立つようになったドライバーは何人もいます。
それから、ホンダのパワーユニット、優勝できて一レースファンの私も正直なところほっとしています。F1の関係者(他チームも含めて)が、ホンダに祝福の声を寄せていたのが印象的でした。今のターボハイブリッドではエンジン音もだいぶ違いますが、みんなホンダ・ミュージックと呼ばれたエンジンを愛していたのでしょう。そのホンダも1980年代の第二期参戦時に圧倒的な強さを誇っていた際に不調のフェラーリが復調の兆しを見せたときには、フェラーリが強くなってくれて嬉しいし、フェラーリが強くなるとグランプリが華やかになる、といったコメントを当時の「エンジン監督」だった桜井淑敏氏が述べています(海老沢泰久著「F1走る魂」より)。このあたりのライバル関係というのは独特で、F1ならではのものです。
個人的なことにはなりますが、自分の本業に関係して訪問した中小企業の中に、第二期、第三期のホンダの参戦の際に、F1エンジンなどの部品を製造していた、というところがいくつかありました。町工場と呼ぶには失礼な、それなりの規模のところばかりでしたが、今回の参戦にあたっても、こうした企業のサポートがあるのかもしれませんね。
今回のレースに話を戻しますが、若武者二人のバトルの方に目が行き、チャンピオン経験者二人(ハミルトン、ベッテルの両選手)のバトルがかすんでしまうほどでした。この二人にとっては満足な週末とは言えなかったでしょうが、1ポイントでも多く獲得するために激しい攻防を演じていました。若いドライバー達の活躍を見ると、この二人がもうベテランの域にあるのだなあと思うわけですが、これからも若者には簡単に負けないレースをまた見せてくれることを期待したいです。
今日の記事を書くために過去の資料なども参照していたのですが、フェルスタッペン選手の父君であるヨス・フェルスタッペン氏もF1に参戦経験があり、現役当時の写真を偶然見つけてちょっと懐かしくなりました。今では子息のレースに帯同し、中継でもカメラによく映っているお父さんは優勝こそなかったものの表彰台に乗ったことのあるドライバーでした。お父さんの話も書こうと思いましたが、そろそろ皆様が退屈になってしまうと思いますので、またの機会といたしましょう。