工作台の休日

模型のこと、乗り物のこと、ときどきほかのことも。

まさかの復活

2022年08月09日 | 自動車、モータースポーツ
 F1のシーズンも夏休みに入り、後半戦に向けて一休みというところですが、思いがけずこの本が「復活」していました。それが「F1全史」(三栄)で、このたび刊行された第14集では2016年から2021年までの6シーズンの各レースごとの公式記録、シーズンのハイライト等が掲載されています。
 このF1全史という本は、F1が始まった1950年からの記録、シーズンのハイライト等を写真と文章、データでまとめており、巻末には各レースごとの詳細な順位などの記録も掲載されています。レース数が少なかった1950年~1955年は別として5シーズンを区切りに刊行されており、分かっている範囲でレースごとにエントリー、出走したすべてのドライバーの予選、決勝の記録がわかるわけです。もともと歴史好きなものですから、レースの歴史についても大いに興味があり、1950年~1955年をまとめた第1集から2011年~2015年シーズンをまとめた第13集まで買っています。
 たいがいは5シーズン経過するとその翌年に「全史」の新刊が出るという感じで、2016年~2020年については2021年に刊行されるのかなと思っていましたら、刊行がありませんでした。もう出ないらしいとか、いろいろ噂は聞こえていたのですが、こうして本屋さんに並んで、私も勇んで買ったわけです。2021年にホンダエンジンが久々にタイトルを獲得したからなのか、詳しいことは分かりませんが、この6シーズンを鳥の目でも虫の目でも楽しめるようになったわけで、執筆陣の皆様、データ提供・監修の林信次さんに感謝というところです。
 F1のシーズンは本当に流れが早く感じられ、コロナの混乱の中で過ぎていった2020年シーズンが、何か遠い昔のように感じますし、2017、2018年シーズンは正直なところ自分の記憶からだいぶ薄れております。グランプリが夏休みですから、読むF1をじっくり楽しめそうです。






  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

夏に連れていきたい音源 スクエアを紹介したならカシオペアも

2022年08月07日 | ときどき音楽
 夏どころか暦の上では秋に向かっていくわけで、だいぶずれたことをしていますが、残暑も厳しいでしょうから、もう少しお付き合いください。さんざんT-SQUAREのアルバムばかり紹介して、カシオペアはどうしたんだ、と言われそうなので、カシオペアの夏向き、旅行向きと自分が思うアルバムを紹介します。
1 ANSWERS 1994年

 スクエアの「夏の惑星」と同じ1994(平成6)年リリースで、この年の暑い夏にぴったりのアルバムとなりました。「SET SAIL」や「PAL」といった曲が人気で(私も大好き)、今もライブで演奏されています。

2 FRESHNESS 1995年

 JALのタイアップ曲「IHILANI」が収録されています。この曲、何とも透明感があっていいんですよね。この年にイタリア旅行に兄と出かけ、行き帰りがJALだったので、機内でも聴くことができたことを覚えています。アルバム全体が完成度の高い仕上がりです。

3 Be 1998年

 ゴスペルのコーラスや赤木りえさんのフルートが入っている曲があるなど、ちょっと毛色の異なるアルバムのように見えますが。カシオペアらしいサウンドも健在です。「Yours lovingly」「All the time」といったバラード系の曲が私のお気に入り。ライブでは「Yours~」で前年にスクエアを退団した本田雅人さんがフルートを演奏していました。

4 MATERIAL 1999年

 こちらもホーンセクションあり、アコースティックっぽい曲ありではありますが、きちんと「カシオペアらしさ」のある曲もあります。寝台特急カシオペアのために向谷実さんが作曲された「LUCKY STARS」も入っています。

ということで今回はここまで。残り一回で紹介しきれていないインストゥルメンタル系のアルバムをご紹介します。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

夏に連れていきたい音源 夏だからボサノバも聴きたい

2022年08月05日 | ときどき音楽
 夏だし、フュージョンを紹介したらボサノバもでしょう、と自分の心の声が呼んでおります。アントニオ・カルロス・ジョビンの日本公演の様子をNHKで放送していたのを観たのが高校生の頃で、ボサノバってこういう音楽なのね、ということでいきなり「ボサノバの父」のステージをテレビで観ることができたのは幸せな体験だったのかもしれません。このジャンルのCDを買ったのは大人になってからでしたが、ポルトガル語で歌うジョビンより、英語詞が中心のセルジオ・メンデスを聴くようになります。最初はブラジル66のベスト盤を買いましたが、やがてそれぞれのアルバムが欲しくなって・・・今に至っています。セルジオ・メンデスは1994年の来日公演をサンプラザまで観に行きました。パワフルな女性ボーカルと、何よりもお客さんを楽しませようとするステージが印象に残っています。
1  Herb Alpert presents Sergio Mendes & Brasil '66  1966年

 ブラジル66してのデビュー盤であり「マシュ・ケ・ナダ」に代表されるグループの代表作。「ワン・ノート・サンバ」や「The Joker」、「おいしい水」などが私のお気に入り。ビートルズのカバーを積極的に歌っているのもブラジル66の特徴で、このアルバムには「デイ・トリッパー」が入っています。このアルバム、スクエアの伊東たけしさんが今でもよく聴いていると語っていました。学生時代に「セルメン」を教えてくれたのは現在模型メーカーの「モデルワーゲン」を主宰されている森川幸一さんでした。

2 Equinox 1967年

「Constant Rain」や「Wave」といった名曲が収録された一枚。Waveはジョビンのそれが有名ですが、こちらもお勧めです。

3 Look Around 1967年

「Tristeza」や「バトゥカーダ」といったブラジルの名曲のほかに「恋のおもかげ」という曲もあり、こちらはバート・バカラックが映画「カジノ・ロワイヤル」(といってもダニエル・クレイグのボンド映画ではなく、1967年に作られたスパイ・コメディの方)の為に書いた曲で、さまざまな歌手がカバーしています。

 ブラジル66時代には大阪の万国博のステージでライブを行うなど(この様子もCD化されています)、親日家としても知られています。万博ではさまざまな海外アーチストが公演を行っていますが、私はまだハイハイもできない0歳児でした(泣)。
 後のセルジオ・メンデスはポップス寄りになったり、AORの影響を受けたサウンドに行ってみたりということで、ボサノバからは少し遠くなっている感がありますが、若手と共演したり、今年も秩父のジャズフェスに登場したということで、健在ぶりをアピールしています。

 続いて日本を代表するボサノバの人ということで、小野リサさんです。
 最近でこそ日本語詞の曲も歌われていますが、デビューからしばらくはほとんどがポルトガル語詞の「洋楽」アーティストでした。特に夏向きなものやボサノバの名曲を歌ったものからいくつか
1 エスペランサ 1994年

 「サンバの物語」、「ペスケイラの嵐」、「私のカーニバル」、「白い道」といった曲が私の好きなナンバーです。「サンバの物語」ではヨーロッパからやってきた白人やさまざまな人たちが集まり、交わってブラジルという国ができたことを称える内容になっています。サンバのリズムを借りていますが、楽器の構成がシンプルなこともあって聴きやすいです。「白い道」ではアントニオ・カルロス・ジョビンと共演しています。ジョビン最晩年のレコーディングでもあります。この声とピアノとメロディがあれば、夏の太陽と青空と白い道(どこの国でもいいのですが)に思いをはせることができるのです。

2 リオ・ボッサ 1996年

 キーワードは「シンプル」と本人が語るように、余分な伴奏を避け、本人の歌唱を前面に出しているようなアルバムで、ブラジルのラジオから流れてくるような曲をセレクトしたそうです。「街のフェスタ」、「終わりなく」、「ボルタ」、「白と黒のポートレート」、「デイシャ」、「サンバドーロ」がお勧めです。海でも眺めながら聴いていたいなあ。

3  ボッサ・カリオカ 1998年

 ボサノバ誕生40年を記念して、アントニオ・カルロス・ジョビンの子息のパウロ、孫のダニエルと製作したアルバム。「サンバしか踊らない」、「ソーホーのサンバ」、「想いあふれて」、「カリオカのサンバ」、「コルコヴァード」、「彼女はカリオカ」など粒ぞろい&多くの人が知る曲が入っています。夏の間よく聴いているアルバム。

4  プリティ・ワールド 2000年

「男と女」、「マイ・シェリー・アモール」、「プリティ・ワールド」、「イエスタデイ」、「マスカレード」、「サンシャイン」、「見つめていたい」など、洋楽ポップスを中心としたカバー集。誰もが知っている曲ですが、この人の曲になっていて好きなアルバムです。「プリティ・ワールド」や「サンシャイン」は聴いていて本当に幸せな気分になれるもんなあ。

5 Music of Antonio Carlos Jobim Ipanema 2007年

 こちらはジョビンの子息のパウロ、孫のダニエルと製作したジョビンの曲ばかりを歌ったアルバム。「イパネマの娘」、「ワン・ノート・サンバ」、「フェリシターヂ」、「三月の雨」、「ジェット機のサンバ」、「おいしい水」など、代表曲がずらりと並んでいます。ジョビンへのリスペクトが詰まったアルバム。ジェット機のサンバはブラジルのフラッグキャリアだったVARIG航空のためにジョビンが書いた曲で、リオデジャネイロの国際空港は「アントニオ・カルロス・ジョビン国際空港」と呼ばれています。

最後はアメリカから。イーディ・ゴーメのこのアルバムを紹介します。
Blame it on the Bossa Nova (恋はボサノバ) 1963年

 アメリカのジャズ、ラテンシンガーのアルバム。日本では「ギフト」という曲が日本たばこのCMで使われたことで知られています。アルバムの方はタイトル曲をはじめ「ワン・ノート・サンバ」などの有名曲もあります。アコースティックギター、ピアノ、フルートといったボサノバと違い、どちらかというとジャズ寄りな感じもしますが、「ワン・ノート・サンバ」は暑い夏空を飛んでいく飛行機(今どきのジェット機じゃなくてC-46とかDC-3、CV-240あたり)をイメージしています。

ということで今回もストレートど真ん中ではない選曲でした。ではまた。


 





  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

夏に連れていきたい音源 その5 ボーカルものも持って行かなきゃ

2022年08月04日 | ときどき音楽
 こちらの連載?も忘れず書いております。今回は邦楽(といっても長唄とかじゃないよ)のボーカル曲です。あくまでも個人的な嗜好が強いので、他の人があまり書かないようなアルバムなどが多いとは思いますが、ご容赦のほど。
1 She See Sea 鈴木雅之 1994年

 最近もフェス出演で話題となった鈴木雅之さんのアルバム。「夢のまた夢」、「違う、そうじゃない」などのヒット曲が収められた一枚。ギリシャで撮られたジャケットといい、夏、海という感じですね。「夢のまた夢」では小田和正さんと共演していますが、鈴木さんの声に小田さんのコーラスの高音って本当にマッチしています。個人的には「ここに地終わり、海始まる」も好きな楽曲です。ラブソングの帝王の魅力全開なアルバムですが、私がこのアルバムに出てくるような恋愛をしていたかはご想像にお任せします。

2 Sound drop ~MTV Unplugged+Acoustic live 2005~ 矢井田瞳

 以前もF1観戦のお伴にこの人の楽曲を聴いていると書きましたが、アコースティックのライブアルバムというのも珍しいところ。トレイシー・チャップマンの「Fast car」に日本語詞をつけて歌っているのも特徴。列車や飛行機を待つ間に聴くもよし、海外のコインランドリーで洗濯物が仕上がる合間に聴いてもいいような感じです。昼より夜聴くと似合う感じがします。

3  IN SUMMER 南佳孝 2010年
  
 TUBEが出てくるまではビーチやプールサイドが似合う歌手はこの人が筆頭格でした。ブラジルで録音したアルバムで、洋楽の有名どころをカバーしています。ブラジルということでマシュ・ケ・ナダやバトゥカーダなどの曲もありますが「素顔のままで」や「Just the two of us」なども入っています。若いころに比べてちょっとしわがれた声もまた魅力ではあります。
 若いころの「スローなブギにしてくれ」や「モンローウォーク」はこちらのベスト盤で。


4 Quattro Paris match 2003年

 ミズノマリさんのアンニュイな感じのボーカルが特徴なグループ(現在はユニット形式になっているようです)。CM曲の「Summer breeze」が収められていますが「アルメリアホテル」、「NIGHT FLIGHT」も好きな曲です。このアルバムがリリースされた2003年にはイタリアの港町ばかりめぐる少し遅めの夏休みを取っていて、旅の途中に聴いていました。その頃のウォークマンはミニディスクでした。

5 ガイドのいない夜 井上陽水 1992年

 比較的初期の楽曲を中心としたセルフカバーアルバムで「結詞」はJR東日本のCM曲に使われていました。この曲と平成の初めの夏のイメージがいつもシンクロしています。そう、まだ40度近い猛暑日や線状降水帯とは無縁だったころの夏です。このアルバム、好きな曲が多くて「JUST FIT」(ジュリーのために書いた曲だそうですね)のような激しさを持った曲もあれば「つめたい部屋の世界地図」、「海へ来なさい」、「カナリア」、「白い一日」、「夏まつり」など抒情的な詞が特徴的な曲も多いです。

6 Jazz'n Out マリーンwith本田雅人B.B.Station 2007年

 フィリピン出身の歌姫、マリーンさんも「スクエアつながり」なのですが、本田雅人さん率いるビッグバンドと共演したアルバム。夏に聴いても楽しくなる一枚。「Sing Sing Sing」のようなスイングジャズの名曲だけでなく「君の瞳に恋してる」や「I was born love to you」といった曲も入っています。本人の代表曲の「It's magic」や「Left alone」も収録されています。パワフルなボーカルとビッグバンドの音色で暑い夏を吹き飛ばしてみては。

ということで、だいぶ偏りがあるというか、他の方がなかなか選ばないアルバムを選びました。そうは言いつつも定食屋さんでTUBEがかかっていれば「ああ、日本の夏だよなあ」と思うし、永ちゃんの「時間よとまれ」を聴くとやっぱり名曲だわ、と思うわけです。歌もの、インストをあと一回ずつくらいご紹介したいと思っています。






  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

みんなブルートレインを語りたい

2022年08月03日 | 鉄道・鉄道模型
 鉄道ファン誌の最新号(9月号)は、特集を「ブルートレイン熱中時代」と題しまして、斯界の大ベテランの趣味人を中心に、さまざま方がブルートレインを語るという内容になっていました。今年が鉄道150年ということもあり、鉄道の歴史を振り返るという意味では、20系客車の登場から寝台特急「北斗星」の終焉までの60年ですから、さまざまな方がさまざまな思いを持っているということになりましょう。ファン誌編集部でも例えば一つの時代に絞り込むのが難しく、どのように特集として組むかまとまらず、結果として「ブルートレインの思い出を語る」という内容に落ち着いたようです。ただ、そこはファン誌の執筆陣を中心とした方々の思い出ですので、列車そのものから牽引機、食堂車までなかなかディープなものもあり、今となっては昔からのファンの方の思い出話でしか聞けないこともあり、興味深く読みました。

 じゃあ今日はお前もここでブルートレインの思い出を語るのか、と言われそうですが、それほどの思い出話も持ち合わせておりません。小学生の時、家族旅行で乗った24系「出雲」(寝相の悪い私が転落防止のベルトの間から落ちないよう、両親は夜中に何度も起きて姿勢を直したと聞かされました)を皮切りに、東北・北海道路を含めても両手で足りる程度の乗車歴です。中には初めてF1を観に行った時の「あさかぜ」のように明け方下車するという特殊な経験もしていますが・・・。
 ブルートレインという呼び名についても、ファン誌上で宮澤孝一さんが語っているように狭義では「東京発着・東海道の寝台特急」を指すわけで、のちの「北斗星」は確かに青い色の客車寝台ではありますが、私自身もどこか「ブルートレイン」と呼びづらい感慨を持っています。
 ブルートレインの「黄金時代」は人によって違うというファン誌編集部の言のとおり、私の中では「ブルトレブーム」である昭和50年代前半から中ごろという感がいたします。ただ、私自身は車輛デザインとしては当時の主力の24系25形よりも20系の方が美しいと思っており「富士」や「はやぶさ」に感情移入することはあまり無かったように思います。もちろん、オハネ25の二段寝台の居住性は20系のハネに比べたらはるかに快適ですので、決して昔がすべて良かった、ということではありません。もっとも、20系に関しては誌上でいろいろな方が触れているように、A寝台に関してはかなり魅力的で、いわゆる「プルマン型」と呼ばれるナロネ21などの開放室の寝台でも、また「ルーメット」と呼ばれる一人個室も乗ってみたかったと思います。
 私がブルートレインのことを他人ほど「語れない」理由としてもう一つ、模型では24系25形の銀帯車は持っていないのです。金帯車も北斗星の客車しか持っていないので、東海道筋のブルトレではありません。そのくせ20系に関しては複数のセットを持っており、それこそ「あさかぜ」、「さくら」、「ゆうづる」など複数の編成を再現できるほどです。あとは14系の「さくら」くらいですから、ブルトレに関しては「偏食」ですね。乗った列車、と言う意味では金帯の「あさかぜ」は二回あって、一度は平成4年、下関から東京までの乗車でした。やはりあこがれの列車名でしたので、乗って見たかったわけです。オリエント急行調の食堂車も連結されていましたが、メニューの方はだいぶさみしかった記憶があります。
 それ以外にも私なりの思い出はあるのですが、このあたりにいたしましょう。ファン誌の特集中にも「欧州で夜行列車が復権している中、日本でも」という声がありましたが、機関車牽引の客車列車は昨今の流れではかなり厳しくなっていくと思われます。現在の乗客の好みや使い勝手を考慮した令和版のブルートレインが出てくれたら嬉しいのですが・・・。一夜の宿代が浮いて、さらに一晩経つと目的地についているという列車は、やはり魅力的ですからね。

 今日のおまけ
 鉄道150年ということで2枚組のクリアファイルが出ていました。
こちらの古典機関車の柄欲しさに買ってしまったのですが。

機関車の歴史に詳しい方ならお判りですね。
もう一枚は現在の在来線の車輌たち

こちらは豚児が喜びそうです。



 
 
 

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする