MA by So Shi Te 

南青山のインテリアショップ MA by So Shi Te のブログです!
毎日の出来事を綴らせていただきます。

中野由紀子さんのnostalgiaシリーズ お猪口

2019-03-04 18:37:07 | 商品
 昨日はUさんのお見舞いにいつもより朝早く起きて津田沼まで行ってきました。
  長くなるので詳細は一つ前のブログで書きましたが、
  思えばこの12年の間に良い出会いも沢山ありました。

 大部分の方とはお話もしなければ、
  日本特有のお客様は神様から由来するお客の私の方が偉いんだ的な上から目線の接点が多い中、
  まるで昔からの友人や親戚のように親しくしてくださるお客様もいらっしゃり、
   思い返せば自分はお客様に恵まれているなとつくづく思う。

 自分の兄弟でさえお店になかなか来ず、
  三男とは思えばもう10年くらい会っていないのに、
  親戚以上に良くしてくださる方々もいてくださり、
  何よりも心の支えになっています。

 今月の末で弊店も丸12年、
  そして13年目を迎えます。
  早いものですね。

 これを読んでくださっている方へ、
  読んでくださりありがとうございます。
  あなたが私の心の支えです。


 さて 本日ご紹介をさせていただくのは、
  いつも御世話になっているウェッブギャラリー 色匂ふさんからのご紹介です。

 中野由紀子さんは弊店では初登場の作家さん。

 

 まるで印象派のモネの絵画の様な、
  淡い色が徐々に変わり薄らと模様が透けて見える。
 
 
 

 透き通る海の様なブルー

 

 そして新緑のグリーン

 どちらも重量感のあるしっかりとした作りで、
  絵画を鑑賞するようにお酒を楽しめる器。

 
 
 今にも咲きそうな蕾の様なグラス

 

 春ももう直ぐそこだよ♪

 


 サイズはそれぞれ違うので敢てこちらでは書きません。
  ご希望でしたらメールでご連絡ください。

 通常のお猪口と同じくらいのサイズです。


 価格は4,200円+税


  他にタンブラーや一輪挿しも入荷したのですが、
   そちらはまた別の機会にご紹介をさせていただきます。


中野由紀子

1980 京都府宇治に生まれる
2003 倉敷芸術科学大学芸術学部工芸学科ガラスコース卒業
2004 赤澤グラススタジオスタッフ
2006 湖北クリスタルプラザガラス工房館スタッフ
    尾鷺シェアスタジオ大同楽座にて創作
2009 岡山に拠点を移す
2016 総社市清音にアトリエを構える


 MA by So Shi Te
107-0062
  東京都港区南青山2-22-15 クリヤマビル1F
  03-3401-0922
  http://www.mabysoshite.com

アクセス: 銀座線外苑前駅1b出口より徒歩1分
  

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Uさんとのこと

2019-03-04 17:51:11 | Personal
あれは去年の秋のお彼岸のころ、
Uさんはいつもと同じ曜日にお店に寄ってくれた。

ドタバタしていてそのことを忘れていると、
いつもお彼岸中日前の決まった日に来るって決まっているでしょっ!
って怒られる。
てへっ。

立ち去り際に それじゃまた来年の春のお彼岸にねと笑顔で帰られた。

Uさんは弊店が12年前にオープンしてから
お墓参りにいらっしゃる度に
必ずお土産を持って寄ってくださる方。

毎年春と秋のお彼岸、
そしてお盆の年三回、
一度も欠かさずにいらっしゃる。

いつしか長らく床に臥した旦那さんも亡くなられ、
 寂しいだろうから年始に自分に時間がある時には初詣に誘って一緒に出かけるようになった。

成田山、法華経寺、浅草寺からの隅田川ボート下りをしたり
上野の博物館へ初詣がてらに行ったり。
  

お店が移転する5年前、
突然電話をくださり 移転で大変だろうから椅子一脚なら買ってあげるわよ、
と申し出てくれた。
丁度椅子が欲しかったしなんておっしゃる始末。

その気持ちが凄く嬉しかった。
でもUさんが気を遣ってくださっているのは分かっていたし、
  そのお気持ちだけをいただき、お申し出を断った。

去年の秋のお彼岸もいつもと変わらず
てくてくとお店にやってきて、
そしていつもと変わらぬちょっぴりトゲのあるピリリとした辛口な会話をし、
お友達へのプレゼントを買って帰られた。

40歳くらい歳が離れているので、
いつも話す話題を考えて準備してからいらっしゃる
そんな方。

不器用で人にこびず、さっぱりした性格の方だけれど、
でもお店に寄るのをいつも楽しみにしてくれていた。

ここ数年お正月は自分が旅行へ行ったりしていて
Uさんと初詣に行けていなかった。
だから今年はUさんと出かけようと年末に初詣に行きましょうと
電話で誘ってみた。

すると自分が提案した日は友達と用事があるから駄目なのと
断られた。

そして話は続いた。

ちょっと体調が優れなくてね。
検査してきてその結果が1月11日頃に出るのだとか。

声には張りがあり電話口で話している限りでは心配はいらないと思えた。
大丈夫ですよ、心配しないで。

11日を過ぎた頃に電話をすると
電話は鳴れど出ず。

その後何度か電話をしても同じで、
そしていつしか電源さえも入らなくなった。

二月の半ば頃、
突然娘さんからお店に電話があり状況を教えてくれた。

難病にかかり三カ月くらいで急速に筋力は衰え
歩くことも食べ物を飲み込むことも、
そして話すこともできなくなると。

年末に電話で話した頃にはそのことはもう知っていて、
 動きに異常があったそう。

多分自分の憐れな姿を見せたくなかったのかな。

思えば12年前から淡々と自分がこの世を去るときの準備をしてきたUさん。
 ある日書類ケースを買ってくださった。
 私が去るときには全てここに重要な物を入れておくの。
 そしたら娘が楽でしょって。

去年は形見分けって一つ焼き物をくださった。

年始に会いに行っていれば…

病院と病室は聞いたのにお店も休めないので行けずにいると、
再び数日前に娘さんからお電話が。
もういつ亡くなってもおかしくない状況だとか。

こりゃ会いに行かなきゃ後悔する。
朝の7時半のバスに乗れば津田沼まで行って、
そしてお店の開店時間に間に合う事が分かった。

昨日朝のUさんは
もう自分の知るUさんではなかった。

寝たきりで手足も動かず、
勿論話せない。

点滴だけで食べることもできないので、
痩せて小さく見えた。

話しかけても返答がない。

苦しそうに息をしている。

そしてその苦しそうに呼吸をしているのを見られたくないのだろう、
必死に呼吸を整えようとしているのが分かった。

見られたくないよね。
すみませんね、会いに来ちゃって。

大丈夫。心配しないで。
 気にしないから。

小さくなって動かない手を揉んであげて、
そして動かなくなったカサカサの足を暫くマッサージしてあげる。
ちょっと呼吸が落ち着いてきたような気がする。

肩をさすってあげて、
大丈夫だから、頑張ってと励ました。
無理よなんて言わないで。
また青山に会いに来てね。

自分は知っている。
 人に世話になるくらいならさっさとあの世へ行きたいと言う人だと。

お店があるんだから来なくていいのに、 
 と言うけれど、行ったら行ったで心では喜んでくれる。
 そんな人。

自分の目を見て、
そして目をちょっと閉じて、
そして右の方に目をやる仕草を繰り返す。

なんだろう?

今思えば
もう帰りなさいって合図かな。

目を背けた先には病室の出口があったから。

これからお店を開けに行ってきますね。

それじゃ、また。さようなら。

あっ、思えば今までのお礼を言い忘れちゃった。
また会いに行かなきゃね。








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