さて、8年前の旅の話の続きです。
そもそもはカンクンのセントロ(中心街)の宿で、友人(仮名:ヨシ子)と現地集合するはずだったのですが、ヒューストンで1泊足止めされ、連絡をつけられないまま、寝不足のボロボロ状態でカンクンの空港に到着したのは、半日遅れの翌朝お昼近くだったかしら。空港でまずテレホンカードを購入、友人が前夜泊まったはずの宿へ電話しました。
ヨシ子は? そこにはもう居ませんでした。
でも、メキシコ人の宿の人が、ヨシ子からの伝言を伝えてくれました
「ヨシ子の友達? カオールかい? ヨシ子は今朝このホテルを出て、イスラ・ムヘーレスに向かったよ。いいかい、メモをとるんだよ。ヨシ子はイスラ・ムヘーレスの、ポサーダ××に居るはずだよ。電話番号は…」
…とまあ、こんな具合に、親切な人で本当に良かったです。ほんっとに。
私は、空港から中心街まで行く必要がなくなったので、まっすぐに「イスラ・ムヘーレス行きの船乗り場」まで行くべく、コレクティーボ(乗り合い自動車)を探したのでした。
カンクンの空港
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コレクティーボで船乗り場へ
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イスラ・ムヘーレスまで船で
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ポサーダ××に到着
宿の人に 「ヨシ子はチェックインしてすぐ、ビーチに出かけたよ」 と言われる。
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とりあえず自分の部屋をとりシャワー
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なんとなくビーチ方面へ…
という道のりで、ようやくヨシ子と遭遇できたのは、なんと、ビーチでした。
エメラルド・グリーンに白い砂…、夢のように美しいカリブ海の景色の中に、居ました、居ました。遠くから見てもいかにも日本人のヨシ子が、ビーチ沿いのBARでトロピカル・ジュースかなんか飲んでいました。
「あれ~? かおるさん、早かったね。もう1泊くらいヒューストンで足止めかと思ったよ」
「もう1泊~? そんなことしたら、メキシコ滞在日数が減るよ。ああ、もったいない、もったいない」
さっそくヨシ子の借りたパラソルの下に寝そべり、「playa(ビーチ)でほげほげ」を満喫する私でした。疲労困憊、睡眠不足の目に、カリブの海はまぶしく、ひたすら美しかったです。
あ~、よかったな~、イスラ・ムヘーレス。。。
こんなハードな旅に耐えられる体力は、今の私にはもうありませんが、あの美しいビーチで寝そべる贅沢を、もう一度味わえたらどんなに良いかと思います。
* * *
これは「カンクンまでの長い旅(1)」のつづきです。
もう当分、旅行なんてできない(涙)、そんな悲しい現実の生活で、ふと、昔の「よもやま話」を思い出したりします。もうかれこれ、7年くらい前のことでしょうか。。。
乗り換え地から「飛行機が飛ばない」というアクシデントに見舞われたことがあります。ヒューストンに着いたは良いけど、なんか雰囲気が変…。ヒューストンがハリケーンのため洪水になり、飛行機が着いても、乗り換えの乗客は飛べずにたまるばかりだったのです。
私は、休暇をとって日本からメキシコのカンクンに行く途中でした。日本人特有の短い旅程なので、一日削られるのはとても惜しいけれど、自然や天候にはさからえません。Ni modo(しかたがない)。しかし問題は、その晩カンクンのセントロ(中心街)にある宿で una amiga japonesa と現地集合する計画だったのです。彼女にどうやって知らせるか!? 国外で携帯メールなんて、当時はありえませんでしたから。
ヒューストンでは、空港直のホテルは満室、洪水で道が閉鎖され、電話回線も落ちてつながらない、という状況だったので、メキシコの宿に連絡もできず、焦燥感にかられました。おまけに、パックツアーじゃなかったので、翌朝の飛行機を自分で手配、交渉しなければなりませんでした。
足を伸ばして休める、という理由でターンテーブルの上(ここだけ絨毯敷きだった)に、日本人一人旅の面々がなんとなく集まって、交代で荷物番をしつつ助け合ったり語り合ったり。しょっちゅう旅行してたら、たまには飛行機の遅れなどに当たることもあるだろうけど、「ヒューストンの空港内のターンテーブルで寝た」という人はそうめったにいないのではないでしょうか。
夜中に、毛布の配布があり、じきに「ハンバーガーとコーラ」が支給されました。やっぱりアメリカ・コーラ国です。しかし、喉のかわきはコーラじゃ癒えません。コーラより水がほしかったな~。み、みずを…。
翌朝起きて、というよりほとんど寝られぬまま、カウンターに出向くとすでに長蛇の列、待つこと待つこと。幸運にも日本語を解するスタッフにあたり、無事に午前中のカンクン行き便をゲットし、ほっと一息です。
「あ~、アメリカナイズされたカンクンより、早くイスラ・ムへーレスに行って、playa(ビーチ) でなんにもしないでほげほげしたい!」
ひょっとして友達は、心配してカンクンで待っているでしょうか?
そうでなければ、どうやって彼女に会えるのでしょうか?
つづく。
※ふんふん、よくよく自分のホームページを読み返すと、これは2001年(8年前)の話だったようですわ。
No pierdas tiempo ve a dormir.
なんか知らんけど、メル友だったラテン人から、わけのわからないメールがよく届く。どこからか取ってきたのか?著作権が誰にあるのか??不明だが、面白かったフレーズをひとつ拝借。
君の将来が夢次第なら、さっさと寝ろよ。…ってか?
"ve" っていうのは、「行く」ir の命令形でもあるし、「見る」ver の命令形でもあるんだわね。ヒジョーにまぎらわしい。
でも、ver a dormir じゃやっぱり変だから、ir a dormir 「寝に行く」だと思うけど。