ビールを飲みながら考えてみた…

日常の中でふっと感じたことを、テーマもなく、つれづれなるままに断片を切り取っていく作業です。

何故、携帯とiPodの両方が必要なのだろうか

2004年10月07日 | コンテンツビジネス
何故、携帯とiPodの両方が必要なのだろうか。
以前より、携帯電話とウォークマンを統合したいというニーズは少なくなかったはずだ。実際、数年には、使い捨てカメラと携帯を一緒に持ち歩く人に比べて、ウォークマンと携帯を持ち歩く人の方がはるかに多かったはずだ。にもかかわらず、今やカメラ付携帯電話以外を探すのは難しく、一方でメモリースティック搭載の携帯電話の登場以降、ウォークマンとの統合の動きは急速に冷え込んだままだ。



そして現在、MDウォークマンの代わりに登場したのは、常に持ち歩く「携帯電話」でもなければ、はるかに軽い「メモリープレイヤー」でもなく、スタイリッシュとはいえ一番思い「iPod」に代表される「HDDプレイヤー」だ。

iPodは確かに利便性はある。
オンラインで楽曲が買える。PCから好きな曲を入れられる。CD-Rといった保存性が高く普及しているデバイスで利用可能なメディアに焼ける。大量の曲を入れれば他のメディア(MDやメモリースティックなど)を持ち歩く必要もなく、とりあえずiPodに突っ込んでおけばいい…

しかしあの重さはスーツのポケットに入れれば型崩れが気になるし、これまでのMDやカセットの膨大な資産を活用できない。何よりも、結局、携帯を持ち歩かなければならない。

何故、iPodなのだろうか。

ITmediaの「AT&T Wireless、携帯電話から音楽を購入できるダウンロードサービス「mMode Music Store」を発表」の記事を読んでいると、まして課金を携帯でやるのであれば、何故、携帯電話にではなく、PCやHDDプレイヤーにダウンロードするのだろうか、思わず考えてしまった。

ITmediaニュース:AT&T Wireless、携帯で購入できる音楽ダウンロードストア開設

きしくも、YahooBB!光が「録画したTV映像などを、ネットワーク上のストレージに保存するサービス「Yahoo!ネットワークHD」の提供」を検討しているという。同じようにiモードが楽曲販売を行えば、iモードネットワーク上で自ら購入した楽曲や聞きたい曲をホスティングさせ、必要に応じて携帯やPCにダウンロードして聞けばいいではないか。携帯の高速化・BB化と定額化が進んでいることを考えると、何も難しい話ではないだろう。

しかし、機能的には実現可能でも、具体的な話が出てこないということは、何らかの障壁があるということなのだろう。それが技術的な問題なのか、ビジネス性の問題なのか、タイミングの問題なのか、あるいは心理的な障壁がありそもそも実現性の薄いものなのか…

携帯電話がウォークマンになること、あるいはウォークマンが携帯電話になること―。これが何故うまくいかなかったのか、一考に値するのかもしれない。




コメントを投稿