昨日、左京区の一乗寺にある「曼殊院(まんしゅいん)門跡」へ行ってきました。10月3日から12日まで、曝涼(ばくりょう:虫干しのこと)が行われ、寺宝の公開が行われています。
曼殊院門跡は、最澄が比叡山に建立した一坊を起こりとする天台宗の寺院で、青蓮院【前ぶろぐ】、三千院【前ぶろぐ】、法妙院、毘沙門堂とならぶ、天台宗五箇室門跡のひとつに数えられます。門跡とは、皇族や摂関家が門主(住職)を務められてきた寺院のことです。残念ながら、内部は庭園も含め撮影禁止です。曝涼(虫干し)で、「黄不動明王像(黄不動)」や「古今和歌集」「源氏物語」などたくさんの寺宝を見ることができます。
「黄不動」は、先日ご紹介した青蓮院の青不動【前ぶろぐ】と同じく、大きな画像です。滋賀の三井寺の秘仏「金色不動明王画像(国宝)」を模写したものとされていて、国宝に指定されています。大玄関を上がって最初の「虎の間」の手前に安置されていました。
画像にはライトはほとんど当たっていません。ほの暗い中に浮かびあがる不動明王は、長時間眺めていると、どんどんお姿がはっきりしてきて、爛々とした眼が印象的です。普段は、国立京都博物館に寄託されており、今後10年は公開されないそうです。なお、この画像の複製が書院に安置されています。こちらはサイズは小さいですが、間近で見ることができます。(写真は拝観券です)
「古今和歌集」は、「曼殊院本」・・・つまり、原本ではなく写本なんですが、なんと、国宝に指定されています。写された時代が平安時代と大変古くて貴重なものなんです。ガラス越しですが、間近に見ることができます。そのほかにも、普段は公開されていないものをたっぷり見ることができました。曝涼は10月12日までです。機会があればぜひお出かけ下さい!
昨日、携帯ぶろぐでもお伝えしましたが、周辺が少しづつ紅葉しています。
手前には、小さな天満宮と弁天堂があり、手打ちそばの弁天茶屋もあります。
曼殊院門跡 http://www.manshuinmonzeki.jp/
拝観料:大人600円 高500円 中小400円 駐車場無料
おまけ:帰りに曼殊院道の「けいぶん社 一乗寺店」へ寄ってきました。
ここは、雑貨や本のセレクトショップです。お目当ての本を探すというより、自分のお気に入りを見つけるという感じの本屋さんです。英国紙の世界の素晴らしい本屋さん10選にも選ばれた事がある素敵な空間です。
ちょうど冷たい雨も降り出したので、宝物さがしでもするように、のんびり本を選んできました。
恵文社