富田勲さんが宮沢賢治の世界を音楽で表現する試みをされたそうです。
「銀河鉄道の夜」「注文の多い料理店」「風の又三郎」等々、これら賢治の作品の不思議な世界観を、大友直人指揮のオーケストラや合唱団で表現していました・・・でも驚きだったのはソリストとして迎えたのはボーカロイドの初音ミク!!
80歳を迎えた作曲家、富田勲さんの常に新しい試み・・・でもただ新しいからでは全くなく!その独特の不思議な世界観を、たまたまテレビで耳にした初音ミクの声で表現しようとされたのです。
さすが! 世界の富田勲!!
シンセサイザーの第一人者で、海外からのアーティストも来日した際、トミタに会いたい!
というほどスゴイ人。
学生の頃、初めて耳にした富田勲さんの作品の中でも非常に親しみやすかったのは、ドビュッシーの名曲をシンセサイザーで表現したもので、非常に新鮮な解釈の音作りでした。
話しは変わりますが、この富田勲さんももちろん大好きな人ですが、宮沢賢治は特別好きな人で、こういうところで繋がると私としては非常に嬉しいのです。
小6の時、国語の教科書に「やまなし」という話が載っていて・・・くらむぼんはかぷかぷわらったよ・・・
という文章を、とても不思議な世界だと感じながら読んだのを、昨日の事のように思い出します。
その時に、有名な「雨ニモ負ケズ・・・」を暗唱したのですが、なぜ暗記しようとしたか・・・?・・・子供ながらに、何か大切なものだと感じたのでしょうね。
丈夫な体を持ち、欲はなく、決して怒らず、いつも静かに笑っている。。。
でくの坊と呼ばれ、褒められもせず、苦にもされず、そういうものに私はなりたい。
特にこの部分には賢治の理想の人間像が浮き彫りにされていて、どこまでも理想を追い求めて生きた純粋過ぎる賢治の生き方が痛々しく伝わります。
「虔十(けんじゅう)公園林」
あ――ピンボケですね~~
この物語はその中でも特別に好きな話しで、おそらく賢治の理想とする人物が描かれています。
ご存知の方もあるかとは思いますが・・・
この本を友人との集まりで朗読した時、涙が止まりませんでした。
まだ読まれた事がなかったら、是非ご一読いただければ、、、と思います。
ついでに、その昔暗記した雨にも負けずも、久しぶりに声に出して読んでみました。
もしよろしければどうぞ
雨ニモマケズ
風ニモマケズ
雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ丈夫ナカラダヲモチ
慾ハナク
決シテ瞋ラズ
イツモシヅカニワラツテイル
一日ニ玄米四合ト味噌ト少シノ野菜ヲタベ
アラユルコトヲ
ジブンヲカンジョウニ入レズニヨクミキキシワカリ
ソシテワスレズ
野原ノ松ノ林ノ蔭ノ小サナ萱ブキノ小屋ニイテ
東ニ病気ノコドモアレバ行ッテ看病シテヤリ
西ニツカレタ母アレバ行ッテソノ稲ノ束ヲ負ヒ
南ニ死ニサウナ人アレバ行ッテコハガラナクテモイヽトイヒ
北ニケンクヮヤソショウガアレバツマラナイカラヤメロトイヒ
ヒドリノトキハナミダヲナガシ
サムサノナツハオロオロアルキ
ミンナニデクノボートヨバレ
ホメラレモセズ
クニモサレズ
サウイフモノニワタシハナリタイ
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