
今、連載漫画「海を越えて」のストーリーを作っています。
資料の中に、明治初期のお話が載っていました。
以下は、まとめて書いたものです。
今でこそ、聖書が自由に手に入り、日本語で読むことができるが、キリシタン高札撤去前後は、秘密文書であった。
江戸時代の警察官であった元与力の原胤昭はこれからはキリスト教をやらないと、文明開化にはなれないと思い、横浜のマクレインのもとで、聖書を学ぶことになったため聖書を買いに行った。
「警察官に見つかると、怒られるので夜の暗い時に、買いに行け。」と友人から忠告されたので、夜こっそり出かけた。
山手の異人館で聞いてきた本屋に行き、窓の傍で声を潜めて「ヤソ(イエス)の本がありますか?」と聞くと、「あります。一分です。」と答えた。
原は、「鬼の首を取ったかのような気分で嬉しかった。」と書いている。
原は、後にキリスト教の書店十字屋や、原女学校を作るが、新聞条例違反で監獄に入ることになる。
その中で、囚人たちの過酷な現場を見て、監獄の改良や教誨師になり出獄者の保護のために尽力することとなった。(開花の築地 民権の銀座 太田愛人 築地書館)
写真は、当時ユニオン・チャーチだった所です。