ソルダムを買った。
これはスモモの一種で、皮をむくと真っ赤な果肉が現れる。
昔、長野に住んでいた時に、初めてソルダムに出会った。
なんて美味しいんだろうと思い、それ以来忘れられない味になった。
その後、引っ越しをし、今の地にきて再びソルダムに出会った。
でも果物売り場の店頭に並んだそれは、ちょっと高いので買うのを控えていた。
生協のカタログでソルダムを見つけたとき、運命を感じ、つい注文をしてしまった。
私にとっては久しぶりのソルダム。
さっそく父母の写真の前に供える。
そして、自分も皮をむく。
真っ赤なルビーのような、それでいてみずみずしい果肉。
かぶりつくと甘酸っぱい、スモモの味。
そういえば、スモモをたくさん買って、ジャムとジュースを作ったことがあった。
もちろん母が作ったのだが。
どちらもとても美味しくて、ジュースはかき氷にかけると、ほんとに美味だった。
もうスモモの季節も終わる。
その最後の時に、食べられた幸せ。
思い出も一緒に食べてしまったようで、なぜか涙が出てきた。