「夢」というとなんとなくロマンチックな感じがする。
将来の夢、希望、願い、理想など・・・。
でも古代中国では文字として分解するとそんな甘いものではない。
まず、上の部分は音を表す字となり、下の「夕」は夜の暗さを表す。
つまり暗い中、人の脳裏に浮かぶのが本来の「夢」
そして、古代中国では日常生活から国の政治まで、大きな影響力を持っていた巫女が、呪術をつかって呪いを、その対象となる人にかけ、その結果見るのが「夢」だと考えられていた。
特に国家間の紛争があるときは、巫女がまず敵国に「夢」で呪いをかけるのが常だったそうだ。
たしかに語源は「寝目(いめ)」で寝ている時に見るものという意味で、その夢に現れた人を夢人といい、夢合わせ=夢占いのこと。
だから夢に出てくる人は大きな意味をもつ存在だったのだろう。
現実では会えない人、人目をはばかる人が夢路をたどって会いにくるともいわれていた。
手の届かないところにいるひと、すべてが夢人・・・。
父も母も夢の中に現れてきてくれない。
私もそのほうがいい。
今は夢人に会う方が哀しいから。
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