オートバイ道草記

オートバイを一生の趣味とする人のために

ニューTE250エンジンはドライサンプ!?

2009-12-04 19:33:00 | メインテナンス
 メーカーの説明ではそうなっています。ドライサンプといえば、英車のようにシートの下に大きなオイルタンクを持っていたり、我がBSA B50のようにフレームをオイルタンクにしたりしています。

 ニューTE250には、そんなタンクはありません。クラッチのカバーにオイルレベルを確認する窓が付いているから、オイルはエンジンの中にあるだけです。

 それがどうしてドライサンプ?

 割ったエンジンを見ていて感じました。普通見る4サイクルエンジンと何か違う。ミッションとエンジンの仕切りが無い!クランクシャフトの下にオイルが溜まらないように穴がある。

 通常はクランクシャフトの周りを、リブでつなぎクランク室にしています。下に溜まったオイルをポンプで吸い上げています。このエンジンはオイルがたまらない。だからドライサンプということなのでしょう。

 オイルの量は900cc。オイルの管理の重要性は高そうです。


矢印の所からオイルは抜けていきます。

ニューTE250研修

2009-12-04 18:26:00 | メインテナンス
 今回、輸入元のMVアグスタジャパンで、TE250を取り扱う全国のディーラーを対象に研修が行われました。

 2010年モデルTE250のエンジンは、これまでのハスクバーナのエンジンとはまったく共通性の無い、新作エンジンです。そのエンジンを分解してそのポイントを解説してもらいました。

 新構造はもちろん、小型になった為の作業のやり方等、すぐ実際に作業をするとき役立つことばかりでした。これで安心して実車のフォローをすることができます。

 今年のエンデューロでの活躍が見られたように、このエンジンにハスクバーナは期待を込めているようです。また、輸入元のMVアグスタジャパンは、来年から日本国内のエンデューロに大きく力を入れるとのことです。

 ハスクバーナライダーが、ニューTE250に安心して乗ってもらえるように、アフターフォローをするのに、今回の研修は非常に役立ちました。




 シリンダーの取付けはスタッドボルトではなく上からの長い貫通ボルト、これならエンジンを載せたままピストンの交換ができます。


クランクケースの分割


 今回のエンジンの特徴のひとつ、ラジアル配置のバルブ。その角度は2°。カムシャフトのセンターに対してカムのバルブを押す面が傾いています。


 セルモーターは小型化されて、ベベルギアでウォームを回し、スタータークラッチをまわすという方式です。


 ’08年よりフューエルインジェクション化されたことにより、調整はパソコンの診断ソフトを使って行います。ソフトのほうも進化しているし、その使い方も良く分かりました。