すちゃらかな日常 松岡美樹

サッカーとネット、音楽、社会問題をすちゃらかな視点で見ます。

【高校サッカー・決勝】高校離れした「個の力」 〜前橋育英1-0流通経大柏

2018-01-09 07:18:09 | Jリーグ
速いボールスピードで前橋が圧倒

 正確なパスの繋ぎと前線の選手の圧倒的な「個の力」で、試合は前橋育英が終始ペースを握った。流通経大柏は守備は固いが守ってばかりで鋭いカウンターがあるわけでもなく、勝者にふさわしいのは明らかに前橋だった。だが敵の堅固な守備にあい点が取れない。後半アディショナルタイムに決勝ゴールをこじ開けたときにはホッとした。なかなか熱い試合だった。

 前橋育英の怒涛の攻撃を、ローブロックで堅陣を敷く流通経大柏が受け止める展開が続いた。前橋は盛んにポゼッションして攻め立てるが、ゴール前に人垣を作って守る敵の前にゴールが割れない。前橋の攻撃と流経大の守備がガッチリ噛み合った好ゲームだった。

 それにしても前橋育英の速いボールスピードには驚いた。彼らは下手なJリーグの選手より強いパスが出せる。狭いエリアでちょろちょろと弱いショートパスばかりを交換したがるJリーグとはえらい違いだ。「育成の効果が出てきてるんだな」と安心した。

 前の選手の技術の高さと破壊力にも感心させられた。流通経大柏の集中守備をかいくぐり、左サイドをうまく使って「ここ」というところにズバリとパスを突き刺す。高い「個の力」が圧倒的だった。

 一方の流通経大柏にもチャンスはあった。だが頻度があまりに低い。固い守備から、相手が前がかりになったところを突いてもっと速いカウンターを何度も繰り出せれば勝機は見出せた。だがせっかくボールを奪ってもパスがほとんど繋がらない。課題は攻撃だろう。

 いずれにしろ、強くて速いパスが出せる前橋育英に日本サッカーの明るい未来を見せてもらった試合だった。

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