
私と妹は小学生の頃からお年玉などを郵便局に貯金していました。
何しろ歩いて50歩ほどの所に郵便局があったものですから、
当時は(今は?)しまり屋だった妹などは50円、100円の単位で
預けに行っていたような記憶があります。
中学校に入った頃、
大好きな「赤毛のアン」がシリーズとして
10巻発売されると聞いた私はそれが欲しくてたまりませんでした。
ラベンダー色の箱に入った真っ白の洒落た本で、
挿絵も沢山入っていて素敵なんです。
毎日町の本屋さんに行って手にとっては溜息を付いてました。
だって、当時の中学生にはとても買えない金額だったんですもの。
クリスマスプレゼントでもそんな高額のものを頼めないしっかり者(?)の長女だった私は、
(今見たら1冊320円でした。)
もう、清水の舞台から飛び降りる覚悟で
貯金を下ろして買いました。
人生で最初の大きな決断だったのです。
(可愛いねー。今となれば…)
もう、それからはドキドキしながら読破しましたよ。
「赤毛のアン」も好きだけど、
「アンの青春」は、思春期の盛りだった私の心を
しっかり掴んで離しませんでした。
学校の先生になったアンと子供たちの毎日、
ギルバートとの恋愛、
仲間たちとの友情。
私もアンになろうって
本気で想像したものでした。
「アンの娘リラ」も好きでした。
第1次世界大戦に翻弄されながらも
真っ直ぐに生きるリラの姿に感動しました。
今、私の手元には日に焼けて茶色に変色した10冊の本があります。
一生大事にしたい本です。