六根清浄、お山は晴天。 登って下って、どっこいしょ。

たまに書く、時々入力、気が向いたら、したためる。駄文満載、阪神裕平ことおやじぃ雅のアウトドア雑記帳。

み~と・ざ・ね~ちゃぁ・まうんてん(2)

2018-11-20 13:59:21 | Lively~話題&人気の山
ビーフだけにあらず松阪〜その2〜
ちょこっと「修行体験」。
その後も、ちょこっと…。

伊勢山上 飯福田寺(いせさんじょう いぶたじ/三重県)
   


朝9時をちょこっと過ぎたあたり、
松阪の駅前よりタクシーに乗る。

東京では、地下鉄代も惜しむ身ではあるが
今回は大奮発、ではなく、
実のところはバスの便がないので
仕方なくではあるが、ともかくタクシーに乗る。

向かうは「飯福田寺」。

こちらは修験道の開祖である
「役小角(えんのおづぬ、またはおづの)」が
約1300年前に開いたとされる霊場で、
以来修験道の“道場”として今日にいたる場所である。

明治以降は、一般にも解放されており、
今日は、煩悩まみれの身の戒めと鍛錬に
訪れた次第である。しかし松阪の駅から遠い。
そろそろ予算もオーバーなので、タクシーは
バスなら最寄りの下車地点となる「うきさとむら前」まで。
ここからトボトボ歩く。

20分も歩くとお寺の前に。早速手続き。
多分住職とおぼしき方より注意事項を拝聴し、
500円の入山料を払い、名簿に名前と入山時間を記入。
さあいよいよ登山、いや修行開始である。
コースは右回りに1周、所要時間は2時間だそうだ。

それではスタート。のっけから鎖場、
途中で一旦は山道歩きとなるが、その後は最後まで
岩に取りつき、そしてまた降る、この連続。

         


ホールド、スタンス、鎖はしっかりしているので、
注意して行動すれば問題はない。ではあるが、さすがは
修験の地。スリリングな岩場が、今度はどうだ、
これならいかがといわんばかりに現れる。


        

ただ足元ばかり見ているのはもったいない。
周囲を見渡すと、これまた絶景。
お陰で、ひとつ岩をクリアすれば大休止。
居合わせた方との談笑タイムも長くなる。

おっと待て待て、修行中は無言が原則だったような
気もしたが、ここはちょこっと修行の身。
大目に見ていただきましょう。

    

時計に目をやると、スタートから1時間半。
あまり遅いと、心配をかけるかなと
後半はちょこっと急ぎ足。フィニッシュとなる
石段を降り、再びスタート地点に着いたのは
出発してちょうど2時間後だった。

   

これで無事終了、ではなかった。
右回りの次は左回り。修行のコースには続きがある。
ではこちらもトライと、再び歩き出す。

左回りは鎖場と岩に登って下ってが、それぞれ1ヵ所。
こちらはあっという間、したがって無言でクリア。

今度こそ、無事終了である。
身も心も、ちょこっと清められたような。
それでは町へ、松阪駅まで戻りますか。

帰途の足はバスである。朝来た道を、またトボトボ。
だが修行で心身を清めると、ラッキーも訪れる。
先程、話を交わした方の車に出会い、
さらには「乗っていきますか」と、
ありがたきひと言。いや大丈夫ですと
声を発しながらも
車のドアに手をかけていた。

あらためまして、車に同乗させていただきまして
ありがとうございました、林様。

バス便であれば松阪の駅に到着するのは夕方。
すぐに電車に飛び乗り、東京へと
戻らなければだったが
ちょっこと時間に余裕ができた。

せっかく松阪にお邪魔したのだから、有名な
松阪牛の“片りん”でもと、駅前を散策してみる。

高級料亭の前で、今度ねと実現未定の約束をし、
飲食店のメニューに、う~ん、これもまたねと
ため息をついていると、精肉屋さんの看板だ。

どれどれ100グラムはいくらかなと、冷やかしに
入店してみると、おっと大発見。

私のような懐の寂しい人向け用の商品が
売られていた。その名も「ちょこっと松阪牛」。
これならと、松阪牛と旬の味・栗の入った
金324円のビーフメンチカツを1個購入である。

駅へと戻る道すがら、アツアツの1品に
かぶりついてみる。

ウマイ、さすがはブランド牛だ。
瞬時にペロリである。

完食してふと思った。
確か修行というのか仏様の世界では
肉食や刺激の強い野菜の類を口にするのは
よろしくなかったような。

まあ、ここは修行も牛も
ちょこっとつながりということで、
お許しをいただきましょうか。
それでは、ごちそうさまでした。

ちょこっととはいえ
修行を終えたばかりだというのに。

いかん、早くも煩悩に
毒されつつあるようだ。

     

〜2018(平成30)年10月17日、
   ちょっこと修行と称して、岩とたわむれる〜


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