平安時代の陰陽師、
安倍晴明と同名の
リングネームを有する
SEIMEI。
ファイプロ界に
彗星の如く現れた
綺羅星は今、
迷いの渦中に在った。
対戦相手の両腕に
攻撃を集中させることで
伝家の宝刀、
太白星(たいはくせい)を
不可避の技とする。
それがSEIMEIの
必勝の型である。
だが、
対戦相手を壊すことは
SEIMEIにとって
本意では、無い。
「あそこまでする
必要があったのか!?」
そう叱責されたこともある。
セコンドの肩を
借りなければ
リングを降りられなくなった
対戦相手の姿を見て
端無く目を
伏せたこともある。
それはSEIMEIにとって
本意では、無いのだ。
これで良いのか?
このままで好いのか?
自問自答を重ねても
答えは、見えない。
その男は前触れも無く
突如、現れた。
SEIMEIの煩いなど
知る由も無く
一方的に語り掛ける。
「SEIMEI選手だっけ?
イイねぇ、
その勝利への執念!」
男は言葉を続けるが
SEIMEIの耳には入らずに
頭の中を通り過ぎる。
自分のこの戦術が?
相手を破壊して
しまうかもしれないのに!?
何故・・・!?
男の言葉を制止すると
男がそう考えるに
至った思考、理由を
SEIMEIは問う。
すると男はこう答えた。
「・・・えっ?
勝つ為に
全力を尽くすのって
別に普通なことじゃん?
オレだったら
目突きだって
急所撃ちだって
平気でやるけどね!」
男の言葉に
晴明・・・もとい
光明を見出すSEIMEI。
プロレスの本質は
一対一の戦闘であり
対戦相手に
敬意を払うからこそ
己の持つ全力を以って
戦わなければならない。
そうすることで
初めて観客の心を
動かすことができる。
陰は消え、
陽が差した。
男と再び邂逅したとき、
男はSEIMEIの
対角線上に在った。
勝つ為に全力を尽くすべし。
男の金言が
SEIMEIの脳裏に浮かぶ。
試合前に
握手を交わした際、
男がSEIMEIに
耳打ちする。
「SEIMEI選手、
オレは今日
この試合に勝たないと
ホントに後がないんだよ。
つまり・・・
後は言わなくても
わかるよね・・・!?」
この一戦に
背水の陣の覚悟で挑む。
弱弱しい語気とは裏腹な
男の決意が見て取れた。
迷いは、ない。
この一戦を、全力で戦う。
いざ、尋常に勝負!!
to be continued・・・
★Mr.しもの中の人の裏話★
怒涛の仕事ラッシュが
一旦は落ち着きまして
ようやく
新たなストーリーを
進めることができました。
今回のストーリーは
ファイプロワールド
オリジナルレスラー界隈で
現在活躍中の
SEIMEI選手の物語です。
タイトルの「陰陽」は
「光と影」という
ニュアンスで使用していて
言うまでも無く
モデルの安倍晴明の
「陰陽師(おんみょうじ)」と
掛けています。
私の生配信のときに
SEIMEI選手の生みの親、
支社猫さんが
SEIMEI選手の
スタイルについて
自分でも悩んでいたという
話を聞いたときに
これは物語にしないと
勿体ないでしょう、と。
SEIMEI選手のプロレス史に
Mr.しもと絡んだという
不名誉なアレが残るのは
ちょっと申し訳ない
気持ちもありますけどね(笑)
この後、
SEIMEI選手は
Mr.しもと戦うわけですが
Mr.しもが
「オレは後がないんだから
手加減してよね」
という意味で発した言葉を
SEIMEI選手は
「後がない=排水の陣、
決死の覚悟で臨む」
というニュアンスと
勘違いしています。
・・・そう、つまり
腕ぷらーんフラグ
立ちまくりです・・・!!(笑)
試合の方は
現在収録中ですが
なぜかイージーミスを
連発してしまって
ちょっと休憩中です。
・・・疲れてるのかなぁ?
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