もるるんのよくばりポケット

いろーんなことに興味がある、ミーハーな働く主婦もるるんの日常や思ったことを書いていこうと思います☆☆

ミュージカル「衛生」~リズム&バキューム 見てきました

2021-08-12 23:15:54 | お芝居

ミュージカル「衛生」~リズム&バキューム~  赤坂ACTシアター 2021.07.22 12:00~

古田さんが演出家の福原さんと、「汚いミュージカルを作ろう」と立ち上げた企画だそうで。。。
「汚い」ってなんだ?
私は汚い=腹黒いというようなイメージだったのですが、いきなり初っ端からびっくり。
まさか、汚いって、「ばっちい」話だったんですね。
「う○こ」とか「く〇」とかのセリフ&歌に唖然としちゃいました。いや~やられた~

でも。。。話の内容はなかなか面白かった。もちろん腹黒い人も出てくるしね。
そして、汲み取り業者の話を扱った舞台とか(もちろんミュージカル)も見たことないから斬新でした。
さらに、物語の舞台は、神奈川県平塚市。。。もう、、、なんていうチョイス。平塚ですか~これも斬新。

話のあらすじは

「昭和33年、水洗トイレが普及する前のお話。し尿の汲み取り業者「諸星衛生」は、社長の良夫、息子の大を中心に、利益を出すためなら殺人も厭わないという経営方針でのし上がってきた。地元の政治家・長沼ハゼ一をバックにつけ、庶民のわずかな資産を吸い尽くすべく、さらなる経営の拡大を画策している。一方、諸星衛生のモテない従業員・代田禎吉は、恋心を寄せる事務員・花室麻子を、大に身勝手な理由によって奪われたことでモテない恨みをくすぶらせていた。麻子が、お腹の中に命を宿したまま悲惨な最期を迎えたことで、禎吉のモテない恨みはさらに加速する。昭和53年、麻子の残した娘・小子は18歳になっていた。諸星衛生の経営は、良夫から大へと事実上の実権が移り、地元の経済を隅々まで制圧していた。その裏で、かつてのライバル業者だった瀬田好恵が、逆襲の機会を窺って、怪しい組織を率い、その規模を拡大していた。そんな中、庶民からの搾取の効率化を進める長沼は、大を起用する一風変わった一計画を進めることになる。計画を聞きつけ、水面下で諸星衛生に復讐を誓う者たちが集い始める。好恵、禎吉、そしてまたひとり――。」(公式より)


諸星衛生は、平塚でし尿汲み取り業を行う会社。住民にとって必要不可欠な仕事であるため、その利権を独占しようとする。そのために、地元の悪徳政治家と裏でつながっている。会社を大きくするためには、悪事もいとわず、どんな手段を使ってもと、高度成長期の日本をガンガン生き抜いている。ライバル会社も裏で手をまわしてつぶしてしまうのだ。
従業員の禎吉は、事務員の麻子が好きなのだが、その麻子は社長の息子の大に奪われ、さらにお腹に子供がいるのに、大によって殺されてしまう。
それから18年。麻子のお腹の中にいた子供、小子は高校生。諸星衛生は、息子の大に代替わりしていたが、平塚市の公共事業からあれやこれやを牛耳っていた。が、敵も多い諸星親子。以前つぶされたライバル会社の社長だった好恵は、平塚の隣町で怪しげな宗教団体(組合と言ってる)を起こしていた。実は諸星親子のことを恨みに思っていた小子も、好恵と手を組み、教祖様となっていたのだった。
諸星親子と悪徳政治家は、新しい計画を考えており、それをつぶすチャンスを狙っている好恵たち。そして・・・・
ラストはすべてを壊すかのように、降り注ぐ彼らの原点・・・これは壮観で、きれいでした。

 

バキュームカーって最近、ホントに見なくなりましたよね。平塚ではないけど、2002年に船橋で仕事してたとき、バキュームカーを
割と見てたんですけど、もうあの地区も、水洗化されたんですかね~
そんなし尿汲み取り業者の話で・・・のっけからミュージカルで、、、う〇この歌ですから。。。
古田さんのインタビューで、下ネタでも性癖の方でなく、う〇この話だ!と言うのを見て、古田さんじゃなきゃできないなと、
つくづく思いました。
欲にまみれた人たちや腹黒い人たち、怪しげな人たち、何を考えてるかわからない人たち、
こういう人たちいるよね~と思える人がいっぱい出てくるお芝居で、今の世の中も変わらないな~と感じることが多々ありました。

ただ、諸星親子ってある意味ぶれてないよね。高度成長期には、こういう人けっこういたんだろうな。
大好きなのはお金だもん。たたき上げで成り上がり。そして欲のためには手段は選ばずだけど。。意外に手は下していない(ずるい)

この芝居のポイントは(私にとって)、
いつもニコニコ笑顔が涼しい、好恵さんですね。
けっこう、ひどいこと言ってるんですよ。市民はみんなバカ。彼らにもわかるようにしなくては。。。と
宗教を立ち上げる。「バカを憎んでひとを憎まず」
宗教ということは、教祖様の言うことをひたすら信じなさいといって、自分の思うようにしてしまうことだから。
かなりの悪党ですよ。あのニコニコ笑顔の裏側は。歪んでる~

描いてる内容は、かなりのものなのに。。。
なぜだか、さわやかな感じさえするのは、やっぱりミュージカルだからですかね(笑い)

それと、ラストシーンがとってもキラキラきれいだったからかもしれないです。
さすがに席が前の方なので、え~???まさか~???水分はないよね~???って、ちょっと焦りましたが、、、
本当にきれいでしたよ。(笑い)

あんまり見たことないような、芝居というかミュージカルだったので、ちょっと得した感満載で
帰ったのでした。

 

キャストの感想

諸星良夫役の古田さん
この内容だとパンツ1枚にはならないのかと思ったら、やっぱりなっちゃうし。ぶれないよな~(笑い)
古田さんの魅力がいっぱいのミュージカルでした。
歌もうまいしね。いるだけで存在感抜群。
腹黒く悪い人なんだけど、古田先輩が演じると、なんか可愛く見えちゃうのはなんでだろう。


諸星大 役の尾上右近さん
私は、それほど歌舞伎を見る人ではないので、尾上右近さんは初めて拝見したのですが、やっぱり滑舌がよいし、声がすごく通る。
そして歌もダンスもお上手で、、もっと現代劇にも出てほしいです。
歌舞伎の見得とかも切ってくれたし、かっこよかった。あと、身体能力の高さにも驚きました。
古田さんの息子役だからか、妙にふてぶてしい感じも似合ってました。


麻子役とその娘の小子役の咲妃みゆさん
さすが、宝塚出身。このような場でも凛としてる。そして歌がめちゃくちゃ上手(当たり前か)
こういう「汚い」ミュージカルなんだけど、彼女の出るシーンになると、ちょっと「綺麗」な感じが・・・・

禎吉役のノンスタ石田さん
石田さんがミュージカル?って思いましたけど、歌は普通でした。
演技してない風なそのままの感じで芝居してましたけど、どうだったんでしょう?
この芝居に出てくる人の中で、唯一の普通の人だと思うんだけど、それがとても合ってました。


長沼役の六角さん
もう出てくるだけで、悪い人。
古田さんとのサウナのシーンはなんか笑っちゃいました。おじさん二人で裸で何してるんだ!
こういう悪徳政治家っているよね~という強烈なキャラなんだけど、、合っているんですよね。六角さんに。
戦争で悲惨な目に合って、それから人間が変わってしまったという、同情できるとことはあるんだけど、


好恵役のともさかりえさん
何気に市民をディスってるんだけど、それが悪く聞こえないのはなぜ?
めちゃくちゃキュートでかわいかったです。
でも、市民は頭が悪いから、わからないって。。。今の私たちのことの風刺だったりして。


それと、ミュージカルですからね。歌もよかったというか、耳から離れないような歌がそこかしこでした、。
ただ、、、通常のミュージカルとは、歌の持っていきかたとかが、だいぶ違って。なかなか斬新でした。

 

コメント
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