もるるんのよくばりポケット

いろーんなことに興味がある、ミーハーな働く主婦もるるんの日常や思ったことを書いていこうと思います☆☆

ヨーロッパ企画第40回公演「九十九龍城」見てきました(ネタバレあり)

2022-02-08 01:26:05 | お芝居

ヨーロッパ企画第40回公演「九十九龍城」本多劇場 2022.01.08 18:00~&01:22 18:00~

待ってました。ヨーロッパ企画の本公演。
コロナ禍で去年も一昨年もなかったし。。。待ってたよ~ホントに。
確かにね、「ドロステ~」の映画も面白かったし、「京都妖気保安協会」の配信もよかったけど、
やっぱり生でみたいじゃないですか。
なので、東京公演、2公演ゲットしていってきました。

あらすじは~って公式にはあらすじないんだけど・・一応公式より

「2年ぶりの本公演は魔窟劇です。
今のご時世、なんでもネットで見れると思ったら大間違いで、アジアの知られざる魔境、九十九龍城のことを描きます。
あの体験は強烈でした。僕が今まで見てきたものなんて世界のほんの表層なのだな、と思わされたものです。
映画より映画みたいな世界があると知ったし、愛や倫理はおしなべて綺麗ごとだと知りました。
我々が日常的に口にしているあのジャンクフードの出どころも、七色の水も、点心の中に龍がいることも。夢だったにしては鮮烈で、コルクボードには今も九十九龍城の人たちと撮った写真が貼ってあります。
またとない景色を、親愛なる人々を、お見せします。劇場へ覗きに来てください。劇もきみを覗いています。」

という上田さんからのコメントが。

魔窟ね。香港は4年前に行ったけど、もうすでに「九龍城砦」はなく。。。
それでもペンシルビルの群れや、普通のマンションでも魔窟のような感じとかはあったから、
「九龍城砦」はすごかったんだろうな~というイメージはわきます。
で、これを芝居でって、どうなるんだろうと、ワクワクしながらいきました。

1度目は、後半からの展開に、あっけに取られて。。。何が何だかわからないうちに(だって、スピード感が)
ただ、面白かったという感想でしたが
2回目は、結末が分ったうえでもう一度見たから、前半からの伏線なども、あれこれわかって
さらにさらにさらに、面白かった。
もう一度見たいけど。。。うーん、横浜って1日だけか。日程的に。。。(涙)

今回はですね、もうセットもすごいし、映像も使ってるし、さらにスケールアップしたヨーロッパ企画でした。

 

 

 

ここからはネタバレを含みますので、ご注意ください。


話の内容は・・・ざっくりですが

爆破事件の捜査で、九十九龍城を捜査することになったヤンとリー。ただ、魔窟のここに直接乗り込むことは
危ないと、最新のプログラムを使って、遠隔地からの張り込みをすることに、
部屋の中までしっかり覗けるという香港警察の最新機器らしい。
覗いてみると、看板の部分に寝泊まりする人や、違法で豚肉をさばく夫婦、まがい物の携帯を作るやつら、
それから、ダンスショーパブでの窃盗、雀荘での危ない人たち。。。などなどの生活が。
ここは、刑事の二人が画面を見ながら実況(笑い)。これがまた絶妙ですごい面白い。

そんな魔窟の人々の生活を見ていたリーは、一人でこの魔窟に乗り込んでいってしまう。そして看板民たちの生活に
紛れ込もうとするが。。。ついつい、のぞき見してたので知ってたことなどを口走り。。。
それを一人残った刑事ヤンが副音声のように実況(笑い)
結局ヤンも魔窟に乗り込み・・・・相変わらずすったもんだやってると思ったら、
ヤンは雀荘とダンスショーパブの経営者とズブズブの関係で・・・
銃を持ち出して。。。。と思ったら、銃の形があれ???豚の肉もあれ?

そして、実はこれ、今まで見ていた世界は、ゲームの中の世界。魔窟も住民もみんなゲームの中のもの。
九十九龍城は、建物の複雑さ、過密さから、バグが起こりやすいところとなっていて
銃や豚の形が解像度が粗くなったというのは、、、そういうことなんです。
さらに、看板民である浮浪者(土佐さん)は、このゲームのプレーヤーだったってこと。
今まで、見てきた魔窟の人たちの存在は、モブ

このゲームの中の敵であるドラゴンを倒そうと、剣をもって戦う、看板民土佐さん
ところが。。。突然がフリーズ。どうやら課金してなかったらしい。(なんだこのオチ)
残されたモブたちは、力を合わせてドラゴンを倒す。

バグが修正されアップデート完了した世界では、モブたちの人生も少し変わって、よい方向になるようみんな生きている。

っていうような話でした。

 


私はですね。。
銃や豚の形が変わって、人の動きが遅くなったり、、、あれ?あれ?
ってとこからの怒涛の展開に、1回目の観劇では、あっけにとられ。。。なかなかついていくことができなかったのでした。
いや。起こってることは一応理解はしてましたけど・・・あまりの展開の速さにね。

2回目のとき、もうあれこれ突っ込みたくて仕方ない感じで・・・あ~なるほどね。あ~ここでね。みたいな。
楽しかったな~
やっぱり、ヨーロッパ企画の芝居は、2回以上見るとより楽しめますね。うん。


ここからは、思ったことをつらつらと。。。

2006年の「Windows5000」を知らないので。。。「住民の生活を覗き見する」って発想の芝居、今から15年以上前に
やってるんですね~DVD見たくなりました。
そういう意味で、魔窟の中を俯瞰してみるのは、考えられるけど、そこをコメンタリーみたいな実況を入れて突っ込むってのが斬新。
22日のおまけトークショーで言ってたけど、ショーパブの場面がだんだん長くなってるらしい。
演じる方が楽しんじゃって(ある意味悪ふざけ?)、実況する方も大変らしいです。

 

開演前もいつもと違ってあれこれ・・・
スクリーンがドーンと出てて、開演近くなると、「ドロステ~」とか「ギョエー!旧校舎の77不思議」のDVDとかのCMが流れたり・・・あれ?いつもと違うぞ。なんてドキドキ。
それからシン劇団員の理子ちゃんの開演前のアナウンス。

スクリーンの使い方もかっこよかった。特に後半のドラゴンを倒す場面とか。。。


今回ビックリしたのが、役者さんたちがみんな複数の役を演じているということ。。3人以外かな?
劇団員さんは、基本、一人3役くらいやってるんじゃないでしょうか?
でも、それさえも伏線の1つという・・・(同じような顔のやつがたくさんいるってね)

それから、、あとで気づいたけど、フライヤーもしっかりフリになってたんですね。。。

そう、確かにこの魔窟のところは、混み入っててデータ量が多いから、バグになりやすいって、ふむふむ

そして、フラフラとこの人は何して生きてるんだ?と思ってた土佐さんは、古くからのヘビーユーザって。
そういえば途中で「モブが!」というようなことを言ってた。

モブだって、みんなで戦えばドラゴンくらい倒せるんだとばかりにがんばる人々。
実は武器を持ってた肉屋の奥さんとかさ。
みんなでドラゴンを倒して一件落着かと思いきや・・・・

スーちゃん(理子ちゃん)の探し求めていたお兄さんは、、、実は大家さん(早織さん)のダンナさんであり、、、
システムの都合によって壁に半分だけ体が埋まってしまっていたという・・・え~?
確かに、壁をすり抜けられるところがあるからと、壁をガンガンと叩いている人たちがいるという話はあったけど。
途中で止まってしまってたのね~ちょっとここは切ない。でも、最後はみんな前を向いて生きていくという
ハッピーエンド?の結末でよかった!!


キャストというか、いろんな登場人物で思ったことを。

看板民のパーカーの人(石田さん)は、お金たくさん持ってて何者?

パイフォン工場のマネージャーさん(酒井さん)、終盤パソコンをもって、ゲームの世界を運営のごとく操る姿。
能力高し!パイフォンの次の事業も順調にいくんだろうか

そのパイフォン作りの能力が高いおばあちゃん(角田さん)。「警察だ」にドリフのコントのような動きはなかなか

リッツに卸している肉屋さん(諏訪さん)。諏訪さんしかこの役はできない(笑い)
こんなとこでリッツに卸している肉を作っているとは。。。さらにこの人、プロ意識が高いし。
あの「いないないバー」には爆笑しました。

お兄ちゃんを探しにここにやってきたスー(理子ちゃん)
太極拳やら、ダンスやらを披露してたけど、「お兄ちゃん~」と壁と一体になった本多さんを呼ぶ声が可愛かった

軽快に九十九龍城を飛び歩く郵便屋さん(永野さん)
実は私はこのキャラが一番好き。最後にスーちゃんをかばって撃たれるとこなんて最高でした

そして忘れてはいけない、大事な看板民の浮浪者(土佐さん)
この人がこんな重要な役を担ってたなんて。後半の主役。課金不足も含めて(だから家賃も払えなかったのか)
そっか薬草を煎じてたのもそのためか。あちこちふらついてたのは、アイテムを探してたのか
なんて。。。あとから気づくというね。
古参のプレーヤーだったのね。。。最後またゲームに戻ってきたときに、猫ちゃんになるとは(笑い)

どの役も愛されるキャラだったんだよね。
それでどの役も見せ場があって。。。それがヨーロッパ企画だ!って思えるような芝居でしたよ。


そうそしてセットの話。
今回の舞台セットはホントにすごいなと。。。「建てましポルカ」の時もすごいなと思ったけど、
それよりもかなり入り組んでてゴチャゴチャ感すごし。
足場とか裏はすごいことになっているんだろうな。この中で芝居するキャストの皆さん、怖いよな~

九十九龍城のある区画。それもかなりの上の方なんだけど、屋根の上という感じ。
「九龍城砦」のように、継ぎ足しで建てられたような部屋もあって、
左右のその建物は、上下別の部屋になってるし、真ん中の部分には看板があって、そこにも人が住んでるし。
うまく説明できないけど、ゴチャゴチャなんですよ。
で、高いところなのに、建物と建物の間に隙間があったりね・・・

こういう隙間もうまく使うのがヨーロッパ企画さんなんだけど。誰か下に落ちてったよね。


カテコはもう思い切り拍手しました。
こんな楽しい芝居が見れたこと、生の芝居はやっぱり素敵なことなどなど、すべてに対して。

こんな時期だけど、やっぱり見に来てよかったです。最高でした。。。


そうそう、おまけトークショーの回を2回ともとったんだけど、
途中から上田さんが登場するんだけど、2回とも、今回の設定とかについて
キャストから演出家に質問がどんどん出るっていう・・・
ん?上田さんってそういう話はしないのね。っておかしかったです。
あと、毎回セットが壊れたりして、補修が大変とも言ってました。
そうだよね。。。
私が見に行った回では、永野さんが最初に落ちていくときに、足ひっかけたかでかなりの音がしてました。

まだもう少し公演あるけど、皆さんケガには気を付けてくださいね。

 

コメント
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