第28回 「両雄死す」〈3〉
― その3 武田家両重臣の願い ―
最後の合戦へ、覚悟を決めた伝兵衛(有薗芳樹)と決戦の時を待つ千葉ちゃん・板垣。一方「多くの味方を失わずして勝つ事が出来る、このわしが何としてでも勝ちどきを上げさせて見せる!」と、甘利(竜雷太)は家臣に謀を明かし、成し遂げた後、御屋方様事実を伝えるよう言うと、戻らぬ覚悟で村上の首を取る為単身村上(永島敏行)の陣へ向かう。 「わしにはこれしか思いつかなんだ」とつぶやくように言った甘利の目に光るものが。「しくじった時は、板垣に加勢し、板垣殿をお守りするのじゃ、よいな!」と真一文字に歯を食いしばり、肩を力強く握りしめた悲壮感が漂う表情、決して器用とはいえない、気真面目に自分の信じる道を突き進む甘利に、こちらもウルウル。
甘利が村上に寝返ったと聞き「おのれ、甘利~~~!!!!」と、怒りを爆発させる晴信(市川亀治郎)。緊迫感漂うシーンの筈が、市川亀治郎の歌舞伎役者ならではの目と眉の動きに大爆笑!確かに度を越した怒りの表情は滑稽でもある!?命をかけた甘利の謀に気づいた勘助は、唇を振るわせる。
村上の陣へ乗り込んだ甘利は、板垣の陣に夜討ちをかけ晴信の本陣をおびき出す作戦を聞き、村上に切りかかる。間一髪、平蔵(佐藤隆太)が射た弓を腕に受け失敗「わしを討て~」と叫ぶも、捕らわれの身となる。
村上の陣に甘利が居ると報告を受けた板垣は、寝返ったかと言う原(宍戸開)に「さような事があるわけがなかろう」と打ち消す。「甘利殿・・・」とつぶやいた板垣も、同じ重臣として、甘利の思いがいたいほど分かっていた。村上勢の夜討ちの知らせに「さすが村上、百戦錬磨じゃ!」とニヤリと笑って気合の篭もった、嬉しそうな笑顔表情で立ち上がった板垣は、宵闇の中、馬に乗って出陣、見事敵を打ち破り敵の陣深くとどまる。
夜明け、本陣の晴信も家臣も甘利と板垣の行動が理解出来無い。「なにゆえ、甘利も板垣もかようにはやるのじゃ!」といらつく晴信に、勘助は「戦を早くに終わらせる為にござりましょう。その為、甘利様は御屋方様の槍となって、板垣様は盾となったのです」と言う。
自ら板垣を助けに行くと言う晴信には、もはや勘助が止める言葉も耳に入らない。「このわしに、板垣を見殺しにせよと申すか~~~~!!」「総攻めで当たる。櫂を鳴らせ~!」完全に切れた晴信の表情、その演技に息を呑む。見応え十分の晴信と勘助の(顔面)表情対決シーン!
運命の決戦シーンの始まりは、迫力が伝わって来るロングショット!脱出した甘利が何本もの矢を受け「引け~板垣!!」と叫び原野に馬を走らせる。竜雷太、最後の見せ場を、サントラがさらに盛り上げる。板垣の陣の目の前で落した甘利を抱きかかえる板垣。「板垣殿、引け~引け~」と声を枯らして訴える甘利。
「分かった、合い分かった!」と抱きかかえた板垣に「謀、やはり不得手。すまぬ!」とにすがりつくようにして初めて見せた許しを請うような表情が、たまらなく切ない。
「甘利殿」と、絶命した甘利を抱きかかえ目を閉じた板垣は、はや馬からの総攻めの連絡に「甘利殿、じきに会おう」と微笑むと、その亡骸をそっと大地に下ろす。
最後まで、実直一途な甘利の表情が本当に悲しい、何度見ても泣ける最後の熱演に拍手!!じっと映し出す見開いた甘利の亡骸の無念に瞳に、又、涙。
ついに、影武者伝兵衛と共に千葉ちゃん板垣が戦う最後の戦が始まる。ロングショットで写しだされる合戦風景の迫力ある映像に感激!合戦を眺め影武者に気づき驚く晴信と勘助が映し出される。馬上で、敵の刀を受け、切りつける、千葉ちゃん・板垣の力強く素早い刀さばきは、他の武将とはテンポ・スピード迫力、どれも一味違う!
迫力を盛り上げる雄大なサントラと共に、影武者・晴信に向かって出陣していく重臣たちの勇ましい表情が、ハイスピードカメラのスローで映し出されてゆく。武田家臣の心が一つになる感動のシーンだ。
そして、ついに、板垣、落馬!!最後の千葉ちゃんの殺陣は、次回、その4でじっくりと味わう事に・・・
― その3 武田家両重臣の願い ―
最後の合戦へ、覚悟を決めた伝兵衛(有薗芳樹)と決戦の時を待つ千葉ちゃん・板垣。一方「多くの味方を失わずして勝つ事が出来る、このわしが何としてでも勝ちどきを上げさせて見せる!」と、甘利(竜雷太)は家臣に謀を明かし、成し遂げた後、御屋方様事実を伝えるよう言うと、戻らぬ覚悟で村上の首を取る為単身村上(永島敏行)の陣へ向かう。 「わしにはこれしか思いつかなんだ」とつぶやくように言った甘利の目に光るものが。「しくじった時は、板垣に加勢し、板垣殿をお守りするのじゃ、よいな!」と真一文字に歯を食いしばり、肩を力強く握りしめた悲壮感が漂う表情、決して器用とはいえない、気真面目に自分の信じる道を突き進む甘利に、こちらもウルウル。
甘利が村上に寝返ったと聞き「おのれ、甘利~~~!!!!」と、怒りを爆発させる晴信(市川亀治郎)。緊迫感漂うシーンの筈が、市川亀治郎の歌舞伎役者ならではの目と眉の動きに大爆笑!確かに度を越した怒りの表情は滑稽でもある!?命をかけた甘利の謀に気づいた勘助は、唇を振るわせる。
村上の陣へ乗り込んだ甘利は、板垣の陣に夜討ちをかけ晴信の本陣をおびき出す作戦を聞き、村上に切りかかる。間一髪、平蔵(佐藤隆太)が射た弓を腕に受け失敗「わしを討て~」と叫ぶも、捕らわれの身となる。
村上の陣に甘利が居ると報告を受けた板垣は、寝返ったかと言う原(宍戸開)に「さような事があるわけがなかろう」と打ち消す。「甘利殿・・・」とつぶやいた板垣も、同じ重臣として、甘利の思いがいたいほど分かっていた。村上勢の夜討ちの知らせに「さすが村上、百戦錬磨じゃ!」とニヤリと笑って気合の篭もった、嬉しそうな笑顔表情で立ち上がった板垣は、宵闇の中、馬に乗って出陣、見事敵を打ち破り敵の陣深くとどまる。
夜明け、本陣の晴信も家臣も甘利と板垣の行動が理解出来無い。「なにゆえ、甘利も板垣もかようにはやるのじゃ!」といらつく晴信に、勘助は「戦を早くに終わらせる為にござりましょう。その為、甘利様は御屋方様の槍となって、板垣様は盾となったのです」と言う。
自ら板垣を助けに行くと言う晴信には、もはや勘助が止める言葉も耳に入らない。「このわしに、板垣を見殺しにせよと申すか~~~~!!」「総攻めで当たる。櫂を鳴らせ~!」完全に切れた晴信の表情、その演技に息を呑む。見応え十分の晴信と勘助の(顔面)表情対決シーン!
運命の決戦シーンの始まりは、迫力が伝わって来るロングショット!脱出した甘利が何本もの矢を受け「引け~板垣!!」と叫び原野に馬を走らせる。竜雷太、最後の見せ場を、サントラがさらに盛り上げる。板垣の陣の目の前で落した甘利を抱きかかえる板垣。「板垣殿、引け~引け~」と声を枯らして訴える甘利。
「分かった、合い分かった!」と抱きかかえた板垣に「謀、やはり不得手。すまぬ!」とにすがりつくようにして初めて見せた許しを請うような表情が、たまらなく切ない。
「甘利殿」と、絶命した甘利を抱きかかえ目を閉じた板垣は、はや馬からの総攻めの連絡に「甘利殿、じきに会おう」と微笑むと、その亡骸をそっと大地に下ろす。
最後まで、実直一途な甘利の表情が本当に悲しい、何度見ても泣ける最後の熱演に拍手!!じっと映し出す見開いた甘利の亡骸の無念に瞳に、又、涙。
ついに、影武者伝兵衛と共に千葉ちゃん板垣が戦う最後の戦が始まる。ロングショットで写しだされる合戦風景の迫力ある映像に感激!合戦を眺め影武者に気づき驚く晴信と勘助が映し出される。馬上で、敵の刀を受け、切りつける、千葉ちゃん・板垣の力強く素早い刀さばきは、他の武将とはテンポ・スピード迫力、どれも一味違う!
迫力を盛り上げる雄大なサントラと共に、影武者・晴信に向かって出陣していく重臣たちの勇ましい表情が、ハイスピードカメラのスローで映し出されてゆく。武田家臣の心が一つになる感動のシーンだ。
そして、ついに、板垣、落馬!!最後の千葉ちゃんの殺陣は、次回、その4でじっくりと味わう事に・・・