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物す屋です
続きです
美容院ジプシーの自分が
もしかしたら??
「僕がその初めての男になれる?」
「僕がその初めての男になれるように頑張るよ!?」
などと
耳元で囁かれたら
身を任せたくなるのも無理はありません
お願い
ワタシを
さらって
感動の
海に
ワタシを
誘って
祈るような気持ちで身を委ねました
(正確には髪ですが)
「ドライカット」
これはその名のとおり
ドライ(乾いた)状態でカットする技術のことです
一度きちんとシャンプーをしていただき
そしてしっかりドライヤーで乾かしていただきます
その間
美容師さんはお客の骨格とそこに乗っかっている髪の毛の
量や質やクセと対話しています
しっかりと乾かすと
どんな髪の毛なのか
濡れで誤魔化されもする
それぞれの髪の状態が判明するそうです
「何処をどうすればいいか分かったからね(by店長)」
そして
ワタシには
「どれくらい切りますか?」「どんな感じで切りますか?」
と一言も聞かず
いきなり髪の毛をつまむと
その髪の毛をサラサラと触り始めます
少し経って
ん?と思うと??
それは髪をつまんでいるのではなく
カットしているのです
それくらい
フェザータッチで
本当に「撫でられてる」「弄られてる」
それが嫌な感じがしなくて
気持ちよくて眠気が襲ってきます
ウェット状態で掴まれる毛束の
いったい何分の一なのか分かりませんが
本当に数十本ずつを摘んで
目にも留まらぬ早業で
シャーシャー切られていきます
床に落ちた自髪の残骸見るまで
切られている実感が湧きませんでした
既に乾いている状態からのカットなので
それからそれ以上にボリュームが出すぎるとか
カット後のブローがないので
(もちろんカット後のお流しと乾かしはあります)
ナチュラルに水気だけ飛ばしていただいて
それで艶出しのスプレーを吹きかけ
終了
全工程で2時間でした
何より嬉しかったのは
すきバサミとレザーで
削ぐ必要があったワタシの髪は
伸びてくるにつれ
毛先がスカスカと傷みが気になっていたのですが
ドライカットは
ハサミ一本での技術のため
斜めに削がれる嫌な感じがなく
とても安心感です
「ドライカットを体験してしまうとウェットでは切れなくなっちゃうから」
と言われました
確かにそうかも
店長曰く
「それは幸せの始まりでもあり不幸の始まり」
だそうです
「だって僕のところでしか切れなくなっちゃうから」
なんという自信の表れ!?
「必ずここに戻ってくるんだよね」
・・・
ホストに入れ込む女心理が
ちょっと分かる気がしたサローンでの一コマでした