聞こえてくるのは秋の虫の音。
肌に吹くのは秋の風。
今年も海には行かなかった。
去年のように無条件に楽しい日もなかった。
別れもあり、
こう書けばまるで好い夏ではなかったようだけど。
そんなこともない。
お祭りに参加できたことが最上の歓びだったし。
あの場で会いたい方にも会えた。
心地よい汗も流せた。
今年も、また大切な日を、
たくさんの方に支えられ迎えられたことに感謝して。
いっぱいのおめでとうに応える、ありったけのありがとう。
カメラを持って、
すこしだけ変わった私の夏。
秋の入口に立って、
ちょっとだけいつもと違う私の秋。
そう思うと、それも悪くない。
そんな気もする。
雪国暮らしが長くなると。
秋の気配は、それにつながる次の季節を思わせられて。
憂うつな気分にもなりながら。
今度の冬は違うかもしれない。
冬には冬の、私とカメラ。
ものすごく楽しいことも、ないけれど。
なんとなく悪くない、
それなりに充たされている私の秋の入口。