検察庁法改正を強行する与党議員へのキラーワードは「#対立候補に投票します」
ハーバー・ビジネス・オンライン 2020/05/17
与党議員を揺さぶるハッシュタグ「#対立候補に投票します」
「#検察庁法改正案に抗議します」というハッシュタグは、ツイート数が500万件を超える一大ムーブメントとなりました。
私がメディアコンサルタントの境治と行っているYouTube配信「メディア酔談」では、5月15日、このツイートを最初に始めた「笛美」さんをゲストに招き、リモート参加で話に加わってもらいました。
抗議の声が高まる中、与党は検察庁法改正案の採決を先送りしました。しかしまだ採決の構えは崩していません。「#検察庁法改正案に抗議します」だけでは与党議員への歯止めにならないようです。
そこで私は「メディア酔談」の中で、新たなハッシュタグとして「#対立候補に投票します」を提唱しました。これは与党議員に対し「もしも検察庁法改正に賛成するなら、次の選挙であなたの対立候補に投票しますよ」という意味です。この言葉は与党議員を揺さぶるキラーワードになり得ます。
もの言わぬ人々がものを語り出す時、世の中は変わる
なぜ「#対立候補に投票します」という言葉が力を持つのでしょうか? それは、そうつぶやいた人が、次の選挙でほぼ確実に投票に行くからです。
自公がなぜ選挙に強いのか考えたことがありますか? それは強固な支持基盤を持つからです。しかしその人数は限られています。もの言わぬ人の方がはるかに多いのです。
その人たちの多くはこれまで投票に行かなかったでしょう。これまで選挙に行かなかった人たちが、こぞって次の選挙で投票に行って、与党の対立候補に投票する。これほど与党議員にとって恐怖なことはありません。
それは2009年の政権交代選挙で実証されています。それまで投票に行かなかった人が投票に行ったから投票率が上がった。その人たちが「世の中を変えたい」と期待して、野党・民主党(当時)に投票しました。
そして与党の自公現職議員がのきなみ討ち死にし、劇的な政権交代が実現しました。あれと同じです。だから「#対立候補に投票します」は力を持つのです。
その時の議席数の推移です。
自民 300議席→119議席(181減)
公明 31議席→21議席(10減)
民主 115議席→308議席(193増)
自民が半分以下に激減、民主が倍以上に激増してほぼ入れ替わっています。この選挙の時の自民党の首相は麻生太郎現財務大臣でした。
民主党は投票してくれた有権者の期待にこたえられませんでしたが、それはまた別の問題です。大切なのは「もの言わぬ人々がものを語り出す時、世の中は変わる」ということです。
政治家が重んじるのは「自分が当選するかどうか」
もう一つ大切なポイントは、「#対立候補に投票します」という言葉は特定の誰かを非難攻撃するものではないという点です。「落選させる」は似た意味に思えますが、脅しの要素が感じられます。
「抗議します」「反対します」という言葉は意思表示としては明確ですが、与党議員たちが有権者の意思表示をちっとも重んじていないことは、「#検察庁法改正案に抗議します」というツイートが500万件を超えても方針を変えないことから明らかです。彼らが最も重んじるのは「自分が選挙に当選するか落選するか」です。
ですから皆さん、自信を持って地元の選挙区の自公と維新の議員にもの申しましょう。ここで維新を入れたのは、日本維新の会も検察庁法改正に賛成だと明確にしたからです(もともと「よ」と「や」の間の「ゆ党」と呼ばれる存在ですから)。
皆さんの地元選挙区の自民・公明・維新の議員に、「#対立候補に投票します」と伝えましょう。電話で、FAXで、メールで、そしてTwitterでつぶやきましょう。検察庁法がどうとか、難しいことを書かなくてもこれだけで十分です。
議員はもちろん、その意味がわかりますから。これは検察庁法改正に賛成したら自分の対立候補に投票するという意味だな、と。
それが数人数十人だけなら「たいしたことはない」とたかをくくれるでしょうが、数百人数千人となったら、もう安心していられません。数万人になったら、もはや落選確実と言ってもいいでしょう。
検察庁法改正案にも、森友問題の真相解明にも、声をあげていこう
政治を動かすには、政治家に直接働きかけるに限ります。もの言わぬ有権者であることをやめて、もの申しましょう。それは私たちの権利です。検察庁法改正案は、私たちにそのことを気づかせてくれる貴重な機会になるかもしれません。
そしてこのことは同時に、森友学園への国有地巨額値引きに関する公文書を改ざんさせられて命を絶った、財務省近畿財務局の赤木俊夫さんのことにもつながります。財務省もあの時、ルール違反のめちゃくちゃなことをしたのです。
でも、なぜそんなことをしたのか真相は明らかになっていません。俊夫さんの妻、赤木雅子さんは、真相解明のための再調査を求めていますが、安倍首相も麻生財務大臣も「再調査はしない」と突っぱねています。
私たちは「#赤木さんを忘れない」というハッシュタグで赤木雅子さんへの共感と支持をお願いしてきました。検察庁法の問題が決着したら、次は「#再調査してください」と声を上げたいと思います。
<文・相澤冬樹>
【相澤冬樹】
大阪日日新聞論説委員・記者。1987年にNHKに入局、大阪放送局の記者として森友報道に関するスクープを連発。2018年にNHKを退職。著書に『安部官邸VS.NHK 森友事件をスクープした私が辞めた理由』(文藝春秋)
今日はカッコウ―がハウスのそばまで来て鳴いていました。正直、今日来るとは思っていませんでした。というのも、明日朝の最低予想気温が3℃で、霜注意報が出ているからです。定植を終えたカボチャ・ズッキーニなどに布織をかけ、ハウス内にはポータブルストーブをつけてきました。これから4,5日こんな寒い日が続くようです。
菜の花
直売所
スベリヒユ
梨の花
丸加山
展望台より
(露出オーバー)