「東京新聞」社説 2022年6月2日
政府がマイナンバーカードと健康保険証を一体化した「マイナ保険証」の利用を促し、従来の保険証は原則廃止する方針を示した。
しかし、マイナ保険証を導入する必然性はあるのか。低迷するカードの普及率を上げることが狙いなら、仕切り直すべきだ。
マイナ保険証は昨年十月に本格稼働したが、利用者は少なく、読み取り機器の設置は病院などの約二割にとどまる。政府は導入促進策として、マイナ保険証に対応した医療機関に診療報酬を加算したが、患者の負担増につながり、利用者の不評を買った。
政府が今回、社会保障審議会(厚生労働相の諮問機関)の部会に提案したのは、病院や薬局にマイナ保険証を読み取る機器の整備を義務付け、従来の保険証は将来、原則廃止する案だ。
厚労省側はマイナ保険証の導入の利点として、薬の処方歴や特定健診の記録が一目で分かり、就職などの際にも保険証を作り直す必要性がなく、保険資格喪失の見落としも防げることなどを挙げる。
しかし、薬の処方歴には「お薬手帳」があり、保険証の再作成も頻繁にはない。むしろ、医療機関を多用するお年寄りには、デジタルに不慣れで認証操作に戸惑う人が少なくない。個人情報の詰まったカードを紛失しないかという不安も付きまとう。資格喪失の見落としというミスもごくまれだ。
患者側に導入を必要とする切迫した事情はなく、政府の狙いが必要不可欠な保険証を利用し、マイナンバーカードの普及を図ることにあるとしか考えられない。
政府は二〇二二年度中にほぼ全ての国民が取得する目標に向け、カード取得者にポイント還元するマイナポイント事業などさまざま手を打っているが、現時点でカード普及率は四割強にすぎない。
医療情報は究極のプライバシーだ。カード情報の漏えいや目的外使用がないのか、政府の情報管理に対する根強い不信がカード取得をためらわせている。実際、国からマイナンバーを含む個人情報の入力を委託された業者が無断で別の業者に再委託し、情報流出が懸念される事案も起きている。
従来の保険証を「原則廃止」する方針はカード取得への圧力となるだろうが、あくまで任意という原則を忘れてはならない。政府にとって国民の不信解消が先決だ。強引な普及は慎むべきである。
札幌からの帰り、激しい雨に見舞われた。東の方を見ると真っ暗で竜巻雲のようなものが見える。まだ幅が大きく、竜巻になっていない状態のように見える。江部乙の畑やハウスが心配になり寄ってみたが、この辺りの道路は乾いていた。虹がきれいにかかった。
札幌までお疲れさまでした。
大きなきれいな虹ですね🌈
しかも二重になってるんですね。
わたしは、夜7時頃に久々に眉月を見て感激しました。
きのうまで、「この頃、お月様に会えないなぁ」と呟いていたのです。
ポイントがどれだけ付いても、マイナカードは作る気はありません!
わたしも信用できない現政権の下ではできる限りの抵抗を続けます。