goo blog サービス終了のお知らせ 

うちなー→えぞ日記 (もとすけのつぶやき)

奈良県出身、沖縄での学生生活を経て、北海道ライフを堪能する、
とある研究者の日常のよしなしごとの紹介。

地平線ドライブ926km 本編 

2010年10月06日 00時31分20秒 | えぞ日記(北海道編)・・日常
すっかり時間が経ってしまいましたが、先々週の週末、ちょっとドライブに出かけてきました。
今回のドライブは、観光地へ行くのが目的ではなく、RV車の運転を試す目的で行ってきました。
Jeep試乗会の記事でも書きましたが、私は次の愛車をRV車にしようと思っています。先代愛車、ダイハツ・オプティを手放して半年、未だ次の愛車を導入する目途は立っていませんが、既に目星だけは付けているのです。それが、スバル・フォレスター。先日、中古車展示会に行った際に、一目惚れしてしまいました。

↑「スバル・フォレスター(2代目)」
いわゆるRV車(スバルはクロスオーバーSUVと定義しています)の一つですが、最低地上高20cm以上の足回りを持つ一方、スバル独自のエンジン配置のおかげで低重心であり、オン・オフ問わず高い走破能力を持つ車です。雪国の北海道では人気車種のようで、近所でもよく見かけます。97年に初代が発売され、欧米を中心にヒット、現在は3代目まで出ています。3代目のCMは、サンダーバードの秘密基地のように自宅を発進するCMで話題になりましたから、ピンと来る方も多いかと思います。年内に新型エンジン搭載の次世代車が出る予定なので、中古車価格もさらに手頃なところまで下がってくると思います。ちなみに、代を経るごとに丸みを帯びて来ていますが、私の好みはマイルドな丸みの2代目です。

私が以前乗っていた車は二駆の軽四ですし、通常借りるレンタカーはコンパクトカークラスまでなので、RV車の走行能力というのを一度試してみたいと思ったのです。


というわけで、今回借りたのはこの車、トヨタのRAV4でした。フォレスターと大体同じ規模の車なので、感覚を掴むには良い車だったと思います。レンタル時間は土曜日の午前8時から日曜日の午前8時までの24時間に設定しました。

9月25日午前8時、予定通り札幌駅東口でRAV4を借りた私は、すぐに札幌を離れ、北東へ向かいました。道央道三笠ICで高速を降り、峠道で富良野へ・・。このルートを自分の運転で走るのは3回目(1回目は日産ティーダの4WD版、2回目は先日の三菱コルトで走りました)でしたが、コンパクトカーとは違う、RV車の走りを実感できました。トヨタRAV4は、2.4Lのエンジンを搭載しており、かなりパワフルな走りを楽しめます。少しアクセルを踏めば、あっという間に加速してくれ、特に上り坂の走りは実に頼もしいものです。車高が少し高いので、カーブで流される感じは若干感じましたが、それでも2駆のコンパクトカーよりも遥かにどっしりとした走りでした。おかげで、今回は一度も後続車に追い付かれることなく富良野市街まで走れました。(ちなみに、フォレスターは2Lエンジンですが、ターボを備えるのでRAV4以上の走りを期待できるようです)


この日はかなり冷え込み、札幌で8.5℃まで気温が下がりました。富良野から見える山々も、山頂付近が積雪しており、季節の移ろいを感じました。(だって9月初旬は30℃を超える暑さだったんですよ・・?)


富良野の市街地で朝マックした後、午前10時半頃に最初の目的地に着きました。ここはジェットコースターの道、7月に研究室の友人たちと来た場所です。何故また来たかと言えば、この道を全線走破するためなのでした。実は7月に来たとき、途中の丘の頂上付近で引き返していたのですが、後から地図を見てみると、道はまだ西に延びており、3分の1ほど走り残していたことに気付いたのです。それ以来、いつか全線を走破する日を心待ちにしていたのでした。
上の写真が、そのジェットコースターの道の西端です。ちゃんと案内看板も道端に立っています。


看板脇には由緒も記されていました。
案内看板の方は、「ジェットコースターの路」となっているのですが、こちらの由緒書きでは「・・・道」。当ブログでは後者を使っていますが、どちらが正しいのかよく分かりません・・。

ジェットコースターの道 完全版

というわけで、全線走破の様子を動画でどうぞ・・。行ったつもりで北海道!
動画を見ると分かりますが、沿線の至るところで観光客が写真を撮っています。暑さも和らぎ、旅行に適した季節だからでしょうか。道の西端でも、千葉から自家用車で来られた老夫婦が写真を撮っていて、少しだけ会話を交わしました。

この時点で、まだ最終目的地を決めていなかったのですが、時間に十分余裕がありそうなので、道東方面に向かうことにしました。実は、以前から一度走ってみたい道が知床半島の付け根、斜里町にあったのです。



高架化工事が終盤を迎えている旭川駅前を経由し、道央道・旭川紋別自動車道を使い終端の丸瀬布まで走りました(全線無料区間)。丸瀬布から先は下道ですが、北海道では下道でも高速並みの速度で流れているため、予想よりも早くオホーツク海側に出られました。


遠軽、佐呂間を経由して午後2時半には女満別市内へ・・。部分開業していた北見網走自動車道の終点が女満別空港前交差点でした。これまで地の果てのように思っていた空港まで、自らの運転で走ってきたと思うとちょっと感慨深いです。


3時間ほど走りっぱなしだったので、網走市の天都山で一旦休憩することにしました。天都山山頂近くに立つオホーツク流氷館は、9年前に祖母と来た思い出の場所です。せっかくなので、入館してみました。


この施設の目玉は、年中マイナス12℃に保たれた流氷展示室です。中には昭和60年の開館当初から保存されている流氷もあります。
9年前、当時愛用していたミノルタのフィルムカメラをこの展示室に持ち込んだところ、結露で故障してしまったという苦い経験もありますが、今回はどうやら大丈夫でした。
マイナス12℃と言えば、昨冬の札幌の最低気温くらいに当たります。あらゆる水分が凍りつく感覚を味わえる気温で、睫毛が凍って目が痛く感じたりします。

濡れタオルを振り回すと、御覧のようにカチコチに固まってしまいます。
改めて考えると、凄いところに住んでるなぁ・・。


流氷館の屋上は展望台になっており、ほぼ360度の景色が望めます。上の写真は、南東側を見た景色ですが、網走市街の向こうに、海を挟んで知床半島が見えています。


反対側、西側には網走湖と能取湖が広がります。その手前、死角になっている山の麓に網走監獄の資料館があり、網走の一大観光地になっています。(本物の網走刑務所は写真の右手にあります)
9年前と景色は全く変わっておらず、なんだか安心しました。


そうそう、流氷館にはクリオネもいました。確か以前はここにはいなかったと思うのですが、9年の間に網走市営水族館(ここで初めて現物のクリオネを見ました)が閉館したので、こちらで展示するようになったのかも・・。クリオネは餌を食べる際、頭の部分がバカっと開いて丸のみしてしまう恐ろしい一面も持っており、その開く部分(触手)をバッカルコーンと言います。何故かしょこたん(中川翔子)がその単語をやたら気に入っているようで、よくブログで連発しています。もの凄く嬉しい様を表すのだとか・・。バッカルコーン!

さてさて、そうこうしている間に夕暮れが近付いてしまったので、急いで天都山を脱出し、斜里町に向かいました。


オホーツク海岸をひた走ること30分、目的地、斜網広域農道に到着しました。
御覧の通り、遠くの地平線まで真っ直ぐな道が続いています。そう、この道は日本でも最長クラスの直線道路なのです。
日本最長の道路直線区間は、国道12号線の滝川-美唄間29.2kmなのですが、こちらの斜網広域農道も、27.5kmもの直線区間を誇ります。国道12号線の方は市街地を走っているので、北海道らしさという点では斜網広域農道に軍配が上がると思います。牧場あり、丘あり、平地あり、市街地ありの変化に富んだ道ですから・・。それにしても約30kmですよ!普通に走ると30分間、ずっと真っ直ぐな道を走り続けるわけです。
上の写真は直線区間の西端の写真で、曇ってはいますが雨は降っていません。
一方・・、

30km離れた東端では、本降りの雨となっていました。この道路を、私はおよそ1時間かけて往復しましたが、特に帰り道では、大雨→曇り→夕焼けというダイナミックな空色の変化を体験できて、感動しました。


赤く染まる地平線に向かって走り続ける・・。
うーん、実に気持ち良い!

地平線ドライブ(8倍速) 遥かなる30km直線道路


地平線ドライブ2(16倍速)

というわけで、行きと帰りの車載動画をどうぞ・・。
ワイパーの動きがチカチカして、若干見辛いところがあるので、少し画面から離れて見ることをおおすすめします。なお、途中で曲がっているように見える場所がいくつかありますが、国道との合流や工事の迂回路が存在するためで、実際にはずっと同じ方角へ走り続けています。帰りの途中でビデオカメラのバッテリーが切れてしまい、撮影が途切れてしまったのが残念なところです・・。
いずれ、晴れたときの様子を撮影してみたいですね。


斜網広域農道、予想以上に壮大な道でした。次代の愛車を手に入れられた暁には、道東の直線道路(他にも魅力的な道がいっぱいあります)を走り回りたいです。

ところで、この斜網広域農道の国道との併走区間で、とんでもないものを見つけてしまいました・・。

これは「怒りの珍百景」に出せると思います。今年流行ってますしね・・。

この後、日もとっぷりと暮れてしまったので、網走で給油して、往路と同じ道を旭川まで戻りました。

夜遅くに旭川市まで戻ってきました。晩御飯にラーメンを食べようと思い、市街地をうろうろしていたら、こんな立派なロータリーに出くわしました。沖縄にも、嘉手納ロータリーや糸満ロータリーといった有名なロータリーがあったのですが、近年道路改良によって通常の交差点に切り替えられてしまいました。まさか、道内に正統派ロータリーが現存しているとは・・。あまりに本格的なもので、入ったは良いものの、どうやって抜けるのか分からず、余分に何週か回ってしまいましたよ・・。

その後、無事にラーメンを食べ、砂川SAで3時間ほど仮眠、道央道で札幌市まで戻った後、そのまま南西へ走りぬけて、中山峠を目指しました。朝日に輝く羊蹄山を見ようと思ったのです。ところが、定山渓の少し上の方から雲に入ってしまい、雨のドライブになってしまいました・・。

で、中山峠から見た羊蹄山も雲に頭を突っ込んだ状態でした。しかもこの後雨が強くなり、朝日を拝めるような状態ではなくなりました・・。
まあ、雨天の峠道でのドライブにおける、RV車の走行安定性を試せましたから、余分に走ったことへの後悔はありませんけどね。

札幌に戻り、朝マックで少し時間を潰した後、午前8時前にレンタカーショップに車を返却しました。
店頭で走行距離を確認したところ、なんと926kmに及びました。大体、東京から長崎までの直線距離に匹敵します。店員さんもびっくりしていました。燃料は70Lほどの消費でしたから、燃費は13.2km/Lほど。トヨタRAV4は、カタログスペックで12.6km/Lなのですが、なんとそれを上回ってしまいました。多分、ほとんど一定速度で高速走行し続けたからだと思います。あのパワフルな走りで、これだけの燃費なら、十分納得できます。(スバル・フォレスターのカタログ燃費はもう少し良いので、スバル=燃費悪いという定評への心配はあまり要らないかも・・)

RV車で様々な道を走った感想ですが、これまで乗った車と比べると、「思いのまま走れる車」という印象でした。とにかくパワフルなので、加速したいときにはしっかり加速します。カーブを曲がるときにも恐怖感を感じることは少なく、気持ち良く峠道も走れました。何より、軽四とは全く異なる、高い剛性の車体による安心感が素晴らしいと感じました。特に北海道では正面衝突事故の発生確率が高いので、もしものときの安全性は重要だと思います。欠点を挙げるとすれば、RAV4の場合死角が多いと感じました。特に駐車場にバックで入れる際に、後方がほとんど見えないため、苦労しました。後ろに予備のタイヤが付いているので、窓が小さいためですね。その点、私が狙っているスバル・フォレスターだと、視界確保に相当注力しているようで、後方の高さ1m程度のものを視認できるように設計されているとのこと。まあそれは、実際に確認してみないと分かりませんけどね・・。
そんなわけで、今回のRV車ドライブでは、試乗の目的を十分に果たすことができました。
またいずれ、青空の下を地平線に向かって走りたいと思います。出来れば、今度は愛車で・・!