吃飯了没有?

元中国深セン駐在員のブログ~中国・中国芸能情報・各方面の旅行日記、日本の街歩き情報を配信します。

中華粥

2009-05-30 00:17:56 | 食関連
中国華南地区在住の方なら既に何度も中華粥を食べていらっしゃることでしょう。日本人は粥というと質素な食事で味気ない病人の食事と思いがちですが、この考えを打ち砕いたのが中華粥です。

4年ほど前に赴任した直後、お腹の調子が悪かったこともあり、友人に連れられ蛇口水湾頭の老舗中華粥屋さんに行く機会があり、一口食べた瞬間「こんな美味しい粥がこんな安く食べられるなんて」と感激したのを今でも忘れられません。

具を色々選択でできますし、付け合せで注文したオイスターソース風味の青野菜の味も抜群で、確かに庶民の安い料理ではありますが奥が深いグルメの料理であることを知りました。

このことは邱永漢著「食は広州に在り」にも書かれています。「ことに広東人の粥に至ってはもはや貧乏人の食べ物ではない。」と。

えっ??深センに住んでいてこの美味しい食べ物を味わったことがないって??明日にでもすぐにどこかの人が集まった粥屋さんに足を運びましょう。ローカル店に抵抗のある方は、香港系の飲茶レストランへ行きましょう。美味しい粥を出してくれると思います。

ちなみに明華ホテルの明華軒の飲茶は、点心はあまり美味しくありませんがお粥だけは美味しかった記憶があります(笑)。

邱永漢著「食は広州に在り」

2009-05-29 23:51:14 | 本・雑誌関連
中国華南地区にお住まいの方で、少しでも食に興味があって本がお好きな方でしたらこの本をお読みになられていることでしょう。その本は「食は広州に在り」。「食は広州に在り」と言われるように中国料理の代表格・広東料理にまつわる数々のエピソードを食通の著者がウンチクを傾けて書いた傑作エッセイ集ですが、書かれたのが50年も前というのが不思議なくらい、古さを感じさせない内容となっています。

食への洞察、軽妙なユーモアを確かな文章力が支えていて、巷の食物エッセイとは一線を画します。それもそのはず、台湾で生まれ、東大を卒業し、その後亡命に近い形で香港に居を構え、文筆活動を始めるため東京に移住する中で、望郷の念を感じつつ、日々の生活の情景描写の中に著者の食へのこだわりがにじみ出てきているからです。面白いエッセイが多く、非常に参考になる1冊です。

粽の話、魚の話、酒の話、冬瓜の話、マカオ名物塩漬け魚(ハムイ)の話、豆腐の話、お粥の話等々・・・、面白い話ばかりですので食にこだわりのある方は是非一度はお読みになってみてください。

尚、彼はようやく食エッセイの新作「口奢りて久し」を昨年単行本で出しました。今それを読んでいますが、これもまた面白い内容です。

ちまき(粽子)

2009-05-29 23:16:07 | 食関連
ときどき
昨日紹介したちまき(粽子)ですが、ちまき1つとっても中国は広いですので色々あるようです。昨日の深センの「一時間」という情報番組で、「中国人は粽子や餃子を作る方法を習うべきか?」という討論がなされていました。中国の伝統的な食事である粽子や餃子の作り方を知らない人が増えてきたということなのでしょう。

邱永漢著「食は広州に在り」の中に粽子を紹介した章がありますが、日本のちまきは甘いのが普通で塩味のちまきは逆に変り種になってしまうと書かれていました。

一方、著者の故郷である台湾では菜粽と肉粽の2種類があって、菜粽の方は生の南京豆を糯米を混ぜて竹の皮で包み、肉粽は糯米の他に豚肉や海老や椎茸などを一度しょうゆで炒めてから入れるようです。

ところが広州の粽はまず形が違って、竹の皮ではなく葉っぱを利用し、真ん中に米や具を入れて両側をたたみ、ついで縁を折って細長い形に縛り上げるのだとか。中身も南京豆の代わりに緑豆を用い、豚肉の他に鶏肉や栗、蓮の実を入れるようです。無視時間も違うようで、ところによって料理法も様々なのでしょう。

粽の由来は、楚の忠臣屈原が石を抱いて河の流れに身を沈めた思いを察し、その土地の人々が高潔な屈原の死を悼み、河中の魚が死体を食べないようにとの願いで竹の葉に飯を包んで水中に投じたことに起源しています。賽龍船も彼の死を弔うための行事なんですよね。

液体石鹸

2009-05-28 23:35:09 | 深セン情報
書き込みに手洗い励行のお話がありましたので、関係する内容を1つ紹介します。ここ中国では固形石鹸が置いてあるトイレはほとんどなく、大体が液体石鹸です。日本にも液体石鹸はあると思いますが、私が日本で生活していたときにはまだまだ種類は多くなく、値段も高く、また中身の残量がどれくらいかわからないことが多くてあまり利用していませんでした。

ここ中国では写真のような香りと見た目の良い液体石鹸から、薬用石鹸まで色々種類があってかつ値段が安いです。透明な容器に入れられていることが多く、あとどれくらいで切れるのか一目でわかるので便利な上、見た目も非常に綺麗です。

また固形石鹸では前に使った人の泡が残っていて、その泡にたくさんのばい菌が残っていることが多いですが、液体石鹸の場合はノズルを押す部分には確かに汚れがついてしまうでしょうが、固形石鹸ほど汚れはつかないと思います。

もっと日本にもこの手の液体石鹸の種類が増えればよいのにと感じます。(と書きましたがもう既に増えているのでしょうか?)

フェリーの検疫検査でのハプニング

2009-05-28 23:13:06 | 安全・健康・衛生問題情報
本日マカオへ行く際、往復ともフェリーを使用しました。そのときの体験を報告します。往きは中国を出るときもマカオの通関側も厳しい検疫検査を受けることなく、通常の健康申請書の提出と体温センサの前を通るだけでOKでした。しかし蛇口側の出発は、時間になってもなかなかフェリーに乗ることができず結局30分遅れでの出発でした。理由は、蛇口に着いた船の中で、中国衛生局による乗客一人一人の検疫が船の中でなされていたからです。

これを知って帰りはどうやって帰ろうか悩みましたが、フェリー以外の方法はやっぱり面倒なので最終的にフェリーを選択しました。しかしやっぱりいざこざが発生しました。

マカオ側でフェリーに乗る際は、船会社の乗務員による体温検査が一人一人に対して乗船口で行われました。こちらは無事皆通過できました。

蛇口に着いたときも、朝の状況と同じように検疫官が船に入り込んできて、一人一人健康申請書の内容をチェックし、体温を測っていきました。しかしここは中国、お客さんは検疫官の指示にきちんと従うことなく勝手にどんどん席を離れて船を出ようとするので、誰がどこの席に座っていたのかわからなくなり、健康申請書の数が2枚足りない、そして1枚の健康申請書の書いてある内容に不備があるとのことで、検疫官が「これらが全部揃うまで、あなた達は皆外に出れません。」と言ったものだから大変。

出口付近に早々と陣取っていたVIPらしきおじさんの一人が、大きな声で検疫官をどやし始めました。聞こえてくる話では「お前ら自分たちのミスなのに何故我々が拘束されるのか?」「俺が誰だかわかっているのか?」「早く出せ!」「検疫官は一体この仕事を何日やっているんだ。こんな手際の悪い仕事しかできないのか?」と、だんだん怒鳴り声に変わっていきました。これにつられて他のお客さんも同調し始めたから大変。時間が経過していく中で辺りはまさに暴動が起きそうな雰囲気に変わっていきました。

そうこうしているうちに、足りなかった健康申請書も見つかり、また不備申告していたお客も見つかったとのことで、20分ほどで皆解放されましたが、何とも後味の悪い船旅となりました。

こういうお互いの対応をみても、中国だなあと感じてしまいます。私などは中国語が大分聞き取れるようになってきましたので何が起きているのか内容がわかって冷静さを保てましたが、英語の説明は皆無でしたので、たくさん乗っていた西洋人は一体何が起きているのか不安だったでしょう。

ということで、しばらくは(今後ずっとか?)可能なら船は避けた方が良さそうです。マカオも珠海経由が良いと思います。

端午節快楽!

2009-05-28 22:40:25 | 中国の慣習・しきたり
ときどき
端午節快楽!!
今日は中国は端午節で休日です。この日は粽子と呼ばれるちまきを食べる習慣がありますが、この粽子、月餅と似ていてどうも日本人の口に合いにくいものが多いですね。今日いつも通っている日本食料理店で出してもらった粽子には塩漬けの卵が入っていてそこは避けてしまいました。

個人的には、小豆味のようなデザート感覚で食べられる甘い方が好きです。

板藍根

2009-05-27 23:51:25 | 安全・健康・衛生問題情報
知人からの紹介ですが、中国には古くから「板藍根」という漢方薬が存在していて、多くの家庭での常備薬になっているようです。この薬、タイセイ、あるいはホソバタイセイというアバラナ科の植物の根を乾燥させた生薬で、清熱解毒、涼血利咽の薬能を持つ生薬とされています。

清熱解毒とは、細菌やウイルスによる感染や炎症に伴う発熱、腫脹、疼痛などを抑える働き、涼血利咽とは、のぼせや発赤、紅斑、鼻血、充血などの症状やのどの症状を抑える働きを示すそうです。

板藍根の使い方ですが、中国では、風邪やインフルエンザの予防や、発熱やのどの痛みなどの症状に、煎じ液をお茶代わりに飲むなどの方法で、広く利用されています。煎じ液でうがいをすることもウイルスや細菌の感染予防に役立つとのこと。

板藍根の安全性については、中国では、安全な生薬として幅広い年代層に使用されていて、重篤な副作用は報告されていないとのこと。でも解熱作用がありますので、発熱を伴わない体調不良や、体質や体調によってまれに体に合わない場合があるようですので、その場合は服用を中止し、医師、薬剤師に相談されるといいでしょうとのこと。

写真は先日近くの薬屋さんで買った板藍根ですが、こういった板藍根や板藍茶が色々山積みされて売られていました。これを見ると家庭の常備薬であるとの話は納得できます。前にこのブログで紹介しましたが、ここ蛇口に住んでいますとしょっちゅう喉が痛くなりますので、うがい薬代わりに使うのも良い方法と感じます。

豚流感も第二、第三の波が来るとも言われていますし、近い将来鳥流感もやってくるでしょう。こういった漢方薬も準備しておくと重宝するかもしれません。

星野博美著「愚か者、中国をゆく」

2009-05-27 23:45:44 | 本・雑誌関連
久々に本の紹介です。が、著者は以前2度紹介したことのある星野博美さんです。本の名は「愚か者、中国をゆく」です。

交換留学生として香港に渡った著者が1987年、アメリカの友人、マイケルと中国旅行に出たときの紀行文です。中国社会が大きな転換期を迎えたこの時期に、著者が感じた「大国」の本質を鋭くとらえた貴重な記録ですが、これが20年前と言う大昔の話ではなく、たかだか20年前の話だということにぜひ留意していただきたいと著者のあとがきが書かれています。

本書のタイトルの「愚か者」はドストエフスキーの著書ですが、この言葉は香港からウイグルまで旅行する中で広がる著者とマイケルとの間の心の溝を象徴していて、旅行の中で不条理な生活を余儀なくされる中でお互いの心が離れていく状況が描かれていきます。

ここ中国にお住まいの方なら一度は体験したことのある驚きや、日本人とは異なる現実に出会いながら、そこに生きている中国人と等身大の自分とを優しく見つめる眼差しが感じられます。以前に何作か彼女の著書を紹介しましたが、彼女の作品は非常に温かさを感じるものばかりですので、一度はご覧になられてみてください。

NHK遥かなる絆

2009-05-27 23:21:08 | 音楽・映画 芸能情報
ときどき
遅ればせながら・・・先週NHKの遥かなる絆が終わりましたね。中国残留孤児のお話としては大地の子に次ぐものですが、それぞれ強く心に残りました。今回のお話は実在の話だったようです。いずれのお話も中国東北部が舞台でしたが、このあたりはやっぱり貧しい村が多いですね。温暖な深センと比べると非常に厳しい環境にもあり、色々考えさせられました。

ドラマの中で中国に留学した残留孤児の娘であった著者が、中国の学校で受けた日本バッシング、一方お父さんの仲間からの温かい愛情や友情のはざまで揺れる心は、この深センで生活している私も共通の念を覚えます。