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店主の徒然ワイン日記

店主の徒然ワイン日記

徒然

2025-01-19 14:15:28 | ワイン日記

旬の野菜を自給自作するようになってから10年が経った。きっかけは何だったか忘れたが、3.11.の東日本大震災だったような気もする。あの災害を契機として、それまでの体制に疑問を持つようになったのは間違いない。盤石と思われていた電力インフラは実は欠陥だらけで、原発の「トイレのないマンション」の意味を知った。それまで当たり前に甘受し、便利で助かるものの些末な事と高を括る事の多くが、蓋を開ければ、供給する側に都合が良い、金儲けのための道具と理解した。「人新世の資本論」曰く、人類の経済活動が地球を破壊する気候変動を放置すれば、この社会は野蛮状態に陥り、それを阻止するには資本主義の際限なき利潤追求を止めなければならない云々。

実際その通りにタイムスケジュールは進んでいるのだろう。あらゆる消費財が高騰し、遂に私たちの主食にまで及ぶようになった。悲惨な戦争は広がりを見せ、訳の分からない疫病や災害に悩まされる日々が続く。天変地異など地殻変動は私たちの集合意識と連動しているという説を聞いたことがある。ますます人心が荒廃する時代に在っては先行きが思いやられる。

とりあえず出来ることから始めようと思い、私のシンプルなアタマで思いついたのが自給自作なのである。しかし畑にできる土地など持ってないので、誰か使ってない土地を貸してくれないかと探したら、使ってない農地(耕作放棄地)なら田舎に行けばいくらでも有るという現実を知った。ツテを頼って借りた畑は想定外に広く、痩せた土地を開拓するのはひと苦労だった。

その頃「半農半X」という生き方があるのを知り、早々それを真似てみる事にした。やはりその頃知った「自然農法」の本を読み漁って、意気洋々と野菜造りに精を出してみたものの、育つ野菜はみすぼらしく貧相、虫食いだらけである。夏本番ともなると、ここは雑草を育てている雑草畑か!?と見紛うばかりの状態。それでも飽きずに10年経ってようやく畑らしくなってきた。今では何を植えてもそれなりに良く育つ。まだまだそれなりの野菜しか育たないが、少なくともケミカルフリーの健康野菜である。少ない野良仕事で健康が担保できるのなら、かなり安上がりである。

どうして安上がりなのか?それは肥料や農薬をはじめとして、野菜の「種」以外は何も必要としないからである。否、種だって自家採取すればタダである。最初の頃に購入した農業資材はかれこれ10年使いまわして十分に元を取った。一番高い買い物は昨年購入した小型のチェーンソーである。土地は自分のものではないが、維持管理は私がやらなければならない。道路に太い枝が張り出してきたのでそれをカットする必要に迫られたのだ。

さて、上の画像にある落ち葉の山は近所の山林からのお裾分けである。これに米屋から頂戴した米糠を混ぜて半年~一年放っておくと立派な堆肥になる。自然は偉大である。本来必要なものはタダで用意してくれる。

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