2025年1月のワイン会はランテルナ・マッサで行いました。
そろそろ、続けて30年になるかというワイン会。開けたアイテムは3000種類に達するでしょうか。
会を始めたばかりの頃、子連れでワイン会に参加していたお父さん。椅子の上でスヤスヤ寝ていた幼子は今や立派に成人して、父と娘でグラスを傾ける光景を見るにつけ幸せを感じます。
当時はワインの価格も安かったし、ペトリュスをはじめとして、ボルドーの一級、ブルゴーニュの特級でも気軽に開けられた古き良き時代。
さて、今回も料理とワインのペアリングをゆる~く追求してみました。
ワインは料理の引き立て役とよく言われます。
料理だけでも充分に楽しめるが、ワインが無いとその楽しみは半減。
ワインとの相乗効果で更に更~に美味しく感じます。
この日はイタリア料理に合わせて、ワインもすべてイタリアからチョイス。
飲めない者は、人生の半分は損していると云われるが、それは飲める者の驕りとして話半分。
しかし料理とワインのマリアージュの体験が出来ない人生は実際に勿体ない気がする。
どうこう言ってるうちに肉料理と赤ワインのペアリングになってきた。
上:説明が無いとなんの料理か判りませんよね。
これは猪のコンソメとアニョロッティ。
アニョロッティとは詰め物をしたパスタの事で、中に猪肉がたっぷり詰まってる。
これがボディのしっかりした赤に絶妙なのだ。
肉と赤ワインで悦に浸ってると、次に出たのが「蛤出汁汁、しょうさいふぐ、真鯛の唐墨ソースゆず風味のリゾット」。
合わせたワインがコフェレルホーフのシルヴァーナーである。
白、ロゼ、赤と飲み進めるが、ここで一旦白ワインに戻り、
ワインのプロフィールを再確認。
このシルヴァーナー・エッレは、収穫は3回に渡って行われ、1回目の収穫で酸味とフレッシュさ、2回目の収穫でフルーツ。3回目の収穫で旨味と力強さを得る。ワインとしてのポテンシャルに合わせて半分はアカシア樽で熟成。 全てのワインはノン・マロラクティック。発酵時期が既に寒いのと酸度が高いのでマロラクティックは基本的に起こらない。天然のリンゴ酸と揮発的な品種由来の香がワインに残る。石清水にレモンを搾ったかのようなフレッシュさ、ピュアさ、ほんのり優しい甘みも感じられる。山のミネラルは細かく、繊細で飲み疲れる事はなく、体に染み入るような美しさを感じるワイン。
そう。
ワインは面倒くさい飲み物。
いつもこんな蘊蓄を齧りながら飲むと疲れるでしょう!?と時に揶揄されもするが、ワイン飲みは自虐的態度が身についているので、そんな時は「わざわざ高い金払って、飲んだら空き瓶しか残らないモノに、嵌ってる自分は愚か者だよね」と。
内心「そう尋ねるあなたには決して解らない高尚な世界に私は住んでいるだよ」と、ほくそ笑みつつ、独り悦に入る。
ワインは嗜好品。
一生幸せになりたかったら釣りを覚えろとよく云われるが、この諺はそのままワインにも当てはまる。
料理の詳細が判るともっと楽しい笑。
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