いままで様々な料理とワインを合わせたワイン会を催してきましたが、そのほとんどはフレンチやイタリアンといった洋食で、たまに寿司や天ぷらなどの和食でした。
今回はじめてとなる四川料理との組み合わせです。
四川料理の特徴として、山椒の実の一種である「花椒」を使った、痺れて辛い「麻辣」味にあります。
癖のある味付けですから、ワインもそれに応じて選ぶ必要があります。
ネットで検索すると、一概に、辛口のロゼワインを合わせれば間違いないとされています。
実際その通りで、ロゼは素材や調理法を問わず、大抵の味付けにピタリとはまります。
それと、芳醇な風味を持った赤ワインが向いているとされます。
上品な果実味を持ったブルゴーニュの繊細な酸やミネラル、深みのあるタンニンの渋みを持ったボルドーではありません。
北よりも南の産地から、
ワインの持つヴォリュームに優れた、どちらかといえば新世界系が好ましい印象です。
紹興酒や老酒は間違いありませんが..
最近はそうした中華の定番ワインに新しく加わったのが「ナチュラルワイン」です。
栽培から醸造、そして瓶詰めに至るまで、余計なものは何も加えない、自然で健康的なワインです。
中でもオレンジワインとの相性は目を見張るものがあります。
ウイスキーのハイボールも捨てがたい!
そうした四川料理とワインの橋渡し的存在が「バルサミコ」です。
このぶどうを原料とした酢を絡めるとワインと絶妙に合うんです。
バルサミコもピンキリだが、ちょっとしか使わないのだから、どうせなら良いものを選びたい。
四川といえば「麻婆豆腐」。ご飯が止まらなくなりますね。
花椒の効いた味付けをほどよく中和してくれるのがカリフォルニア産のシラー。
シラーの野性味のある甘くスパイシーな風味が素晴らしく合う。
デザートにはロンサカパ。
新たな発見に満ち満ちた会でした。
これだからワインは止められません(笑)。