~~引用ここから~~
(略)
日本は、国債発行残高について、なぜか60年で割り、一般会計歳出に「償還費」として掲載するという、奇妙奇天烈なルール(世界で唯一!)を持っているのです。
(略)
図の通り、日本国債の発行残高は、増えて行っています。国債発行など、単なる「政府の貨幣発行の履歴」に過ぎないため、それ自体はどうでもいいのですが、財務省は「60年償還ルール」に基づき、国債発行残高を60で割った数字を「国債償還費」として一般会計歳出に計上し続けているのです。
すると、どうなるか。
令和三年度から四年度にかけ、一般会計歳出は約1兆円増えています。(106.6兆円から107.6兆円へ)。
恐ろしいことに、1兆円の歳出増加額の内、8000億円は「債務償還費」の増加分なのです。(15.2兆円から16.0兆円へ)。
つまりは、一般会計歳出増加分の内、何と八割が「国民経済に何の影響もない債務償還費分」という話になります。そりゃ、緊縮財政が続くわけだわ。
一般会計に計上された債務償還費は、そのまま特別会計に移され、国債の借り換えに使われるだけです。国民に対する支出にならない債務償還費の増加分が、何と令和三年度から四年度にかけた歳出増の「八割」を占めているわけでございます。
これこそが、まさに自民党の責任ある積極財政を推進する議員連盟が指摘していた「財政の硬直性」というやつなのでございます。
令和三年度から四年度にかけた一般会計歳出の伸びは、何と「2000億円」に過ぎなかったのです。総額は1兆円増えていますが、内、8000億円は特別会計に移し、国債借り換えに回るに過ぎない債務償還費。
これで、国家が衰退しなかったら、その方が不思議ですわ。というか、普通に衰退している。
この手の問題が、自民党(一部であっても)に知られ始めたのは、朗報であるのは間違いありません。皆様、是非とも三橋TV第642回、及び本エントリーで学んだ「事実」を活用し、ご地元の政治家(特に、今回は野党)に日本の狂った財政運営の実態を教えて差し上げてください。
(略)
~~引用ここまで~~
国債の償還についてなぜか財務省は国債残高を60年で割り毎年その償還費を一般会計に計上している。このルールは世界で日本唯一のものだ。しかもこの60年償還ルールがあるせいで歳出が増えても国債償還費に回され実質的に歳出が増えないのだ。
私も以前は知らなかったのだが、日本以外の国は国債60年償還ルールどころか、国債の償還費を一般会計に計上しないそうなのだ。国債は永遠に借り換えで済ませるから一般会計に計上する必要がないからだ。
しかし日本の財務省は国債償還費を一般会計に計上するばかりか60年償還ルールなるガラパゴスであり毒である奇妙奇天烈なルールを設けている。
その結果が歳出が増えても国債償還費に回され実質的に歳出が増えない事態だ。
これで国家が衰退しない方がおかしいわけで日本は順調(?)に衰退している。
財務省やマスコミが騒ぐ税収と歳出に大きな開きがある「ワニの口」も国債償還費を一般会計に計上するからワニの口が開いて見えるのだそうだ。
財政の硬直性をもたらす国債償還費を一般会計に計上することと何より国債の60年償還ルールを止めるべきだ。
マスコミは例えば死刑制度について先進国では日本と米国の一部の州にしかないと批判するが、国債償還費、ひいては60年償還ルールは世界で日本にしかない。しかしそのことを批判するどころかそのことを報道するマスコミさえない。
三橋貴明など経済学者やエコノミストには常識なのだろうが、私にとってはそうでもない。私のブログの読者も知らなかった人が多数派ではないだろうか。
マスコミは民主主義を支えるなどと大上段に構えているが、財務省に都合の悪い話はしないのだ。
国債償還費は一般会計に計上しないのが世界の常識で、60年償還ルールは世界で日本にしかないということを報道しない。それでいて先進国最悪の財政と騒ぐのだから堪らない。新聞とテレビは重要なことを報道しないと疑って掛かるしかない。
インターネットがある時代で良かった。マスコミが報道しない事実を比較的簡単に知ることが出来るからだ。
国債償還費の一般会計計上と、60年償還ルールは撤廃しなければならない。
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