皇位継承には旧宮家の復帰を

皇位継承資格のある男系男子の皇族の減少で皇統断絶の危機が叫ばれて久しい。この問題には主にふたつの対処法が挙がっている。

ひとつはGHQの命令で皇籍離脱させられた旧宮家の子孫の方々に皇族に復帰して貰うというのだ。これなら男系男子の伝統は保たれる。

もうひとつは女性皇族にも皇位継承権を与え、女性天皇、女系天皇を認めようというものだ。断絶の危険性はなくなるが、男系男子の伝統は潰える。

自分の考えは前者だ。｢天皇｣という存在は男系でなければならないのだ。歴代125代の天皇には女性天皇が8人10代存在したが、全て男系の女性天皇であった。

女系｢天皇｣が即位してしまえば、立憲君主ではあるかもしれないが、それはもう｢天皇｣ではない。天皇陛下を国家元首として戴かないことになれば日本も日本ではない。似て非なるものだ。日本の歴史は終わる。

主に左翼から皇籍離脱させられた方々は民間人としての生活が永いため、皇族は務まらないというものがある。確かに初めのうちは戸惑うことばかりだろう。皇族と一般人ではなにもかもが違う。

だがそれは時間を掛けて解決すれば良い問題だ。悠仁親王殿下が居られるから皇位継承は50年は心配ない。皇籍離脱させられた方々の子孫が復帰してもその方々が継がれることはまず、ない。

皇籍離脱させられた方々の子孫が皇族に復帰して、その子供や孫が天皇に即位することがあるかもしれない。｢生まれながらの皇族｣となり皇族としての生活に戸惑うことはないだろう。

その意味で旧宮家の子孫の方々を早く皇族に復帰させて、万が一に備えるべきなのだ。政府がグズグズしていることに苛立つ。

もうひとつの批判は今上陛下と血筋が離れすぎているというものだ。旧宮家の方々は40親等以上離れているそうだ。それほど血筋が離れた皇族が即位することは前例にない。

だが仕方ないことだ。今の時代天皇陛下といえど側室を持てるわけではない。男系男子に拘れば何かしらに目を瞑らなければならない。前例というならば｢女系天皇｣も前例にない。たとえ血筋が離れていても立派な皇族。皇位継承者だ。

旧宮家からの復帰が叶い、旧宮家から復帰した方々とその子孫の皇族がただ｢血のスペア｣として在るだけでは不健全だ。皇族に自由はないが、政治家になること以外ほぼ全て自由にされて良いと考える。

｢ヒゲの殿下｣として国民に広く愛された寬仁親王殿下は皇族としてのストレスからか破天荒な言動が多く、アルコール依存症でもあった。

先帝陛下、今上陛下直系の皇族ではないので、マスコミに一挙手一投足見張られていたわけではないが、それでも皇族としての制約に心身を病まれていた。

皇太子殿下と秋篠宮殿下の御兄弟でも皇太子殿下の方が責任ある言動が多いように思われる。直系皇族は責任あるのみであるが、｢血のスペア｣としての役割しか求められない傍系皇族はストレスが余計に溜まるのかもしれない。

直系皇族より傍系皇族はかなり自由があるように見えるが、それをさらに拡げたい。｢血のスペア｣としての宿命からは逃れられぬが、それ以外ではできる限り制約したくない。あるいは直系皇族であっても。

それと学校以外での教育の強化だ。皇太子殿下以外の皇族方も幼い頃から宮内庁から｢帝王学｣を教育されれば皇族としての責任感が生まれストレスや皇族に相応しからぬ言動も減るだろう。

それにより旧宮家の子孫が皇族に復帰しても問題が生じることは減らせるだろう。

今上陛下は米国のマスコミに次のように文書で回答されている。

｢普通の日本人だった経験がないので、何になりたいと考えたことは一度もありません。皇室以外の道を選べると思ったことはありません｣

直系皇族と傍系皇族はやはり責任が違うのかもしれないが。

思いつくことはこれくらいだ。準備を整え出来るだけ早く旧宮家の方々を皇室に迎えたい。