面白く、そして下らない

私は批判をして何かを為した気になっている大衆の一人に過ぎないが、何か少しでも波紋を起こす小石になれればと書いている。

第三回米朝首脳会談

2019-06-30 23:54:37 | 北朝鮮・韓国
トランプの突然の思いつきか朝鮮半島の非武装地帯の板門店で金正恩と三回目の首脳会談を行った。

29日にトランプがツイッターに金正恩と首脳会談をしたいと書き込んだことなので唐突だった。

しかしこの雰囲気では戦争などなさそうではないか。制裁緩和には至っていないが。

米国は韓国を捨てるのかで、デイリー新潮の鈴置高史による記事を引用し、米国による北朝鮮先制攻撃が近いのではないかと考えた。

しかしトトメスによるトランプの行動パターン分析の方が当たっているようだ。

~~引用ここから~~
トランプの風見鶏外交、北朝鮮や金正恩を優遇する理由

金正恩はミサイル発射でトランプの支持率を上げる事も下げる事もできる。
だからトランプのランク付けでは安倍首相より上なのです。

自分の人気を最優先する行動原理

トランプ大統領の就任から2年以上が経ち、考え方や行動パターンがかなり分かるようになってきた。

一つはある種の一貫性があること、自分の人気を優先する事、自分にとって不利益なら一瞬で180度立場を入れ替える事などです。

一貫性については大統領選の遥か以前から反中を売りにしており、中国を叩きのめすと言っていました。

彼がまだテレビショーに出演していた頃から、アメリカ人の雇用と技術が中国に奪われていると訴えていました。

大統領になって1年ほどは中国批判が控えめだったが、2年目は矢継ぎ早に対中制裁を打ち出した。

一度敵と認定した相手はやっつけようとするが、一度「仲間」と認定されると優遇される。

北朝鮮の金正恩はなぜかトランプのお気に入りになり、何をやっても許されるトランプファミリーの一員になった。

これにはトランプが自分の人気を優先するのも関係していると思われる。

2017年から18年にかけて北朝鮮はミサイルを毎週のように発射し、アメリカでは北朝鮮への反発が高まった。

2018年6月12日にシンガポールでトランプと金正恩が会談すると、米国の世論は「北朝鮮は良い国で金正恩は良い人」に変わりトランプの支持率も上昇した。

トランプは自国の安全保障より自分の人気が大事なので、核とミサイルも容認して金正恩と友だちになってしまった。

これで分かったのはトランプがやっているのは「外交」なんかではなく、自分の支持率や人気を上げる活動だということでした。

トランプが金正恩を優遇する理由

各国への評価基準はトランプ大統領個人への貢献度なので、アメリカとの外交交渉だと思っている国は不利益を受けた。

ドイツのメルケルや「リベラルな」欧州首脳、ロシアのプーチンなどは今のところ仲間に入れてもらえない。

安倍首相はトランプ就任後に一番最初に会いに行ったが、今では金正恩より下になっているようです。

危機を起こせる人は逆にその危機を解決する事もできるが、安倍首相はアメリカにお金を差し出す事しかできない。

残念ながら日本がアメリカに10兆円投資するよりも、北朝鮮が1週間ミサイル発射を停止するほうが、トランプのお気に入りになれる。

北朝鮮は米朝関係が険悪化するとミサイルを発射し、トランプが出てきて「辞めなさい」というと発射をやめる。

これでトランプは良い恰好ができ、支持率が上がるので金正恩はトランプに貢献した事になる。

中国の習金平はトランプ外交で最もヘマをやらかした人間で、「敵」認定されている。

トランプが反中国を叫び中国を制裁するほど支持率が上昇し、中国が反発するともっとトランプの支持率が上昇している。

これはつまり特撮ヒーローが悪の組織と戦っているようなもので、中国を叩くほどトランプの人気は高まっている。

先日トランプはイランに無人機を撃墜され、イランを攻撃しかけて10分前に辞めました。

これも恐らく高度な外交判断ではなく、イランとの戦争は自分の人気を下げると判断したからでしょう。

アメリカ人はイラク戦争でアメリカが、5000人の犠牲者や1万人以上の負傷者を出したのを忘れていない。

TPP離脱やメキシコとの壁問題、自国優先主義や関税政策など、一見めちゃくちゃな事でも視点を変えると分かるかも知れない。

トランプから特別待遇を受けるには、トランプ自身の人気取りや大統領選再選に貢献したほうが良い。
~~引用ここまで~~


トランプは行動原理は「人気取り」というわけだ。大統領再選が最優先でそのために支持率の維持が欠かせない。そのための行動を採るわけだ。

北朝鮮への先制攻撃より、外交で解決した方が人気が出るということなのだろう。米国人はイラク侵略戦争で出た米兵5000人の戦死者を忘れてはいない。

北朝鮮攻撃でもイラン攻撃でも犠牲者がよほど少なければ許容するだろうが、犠牲者が出る戦争を米国世論は容認できない。

イラン攻撃はイラク侵略戦争の二の舞の可能性が高く、最悪ベトナム戦争になりかねない。

北朝鮮攻撃でも空軍と海軍だけで北朝鮮首脳部と核部隊の殲滅は可能かもしれない。しかし戦後処理が残る。最終的には地上部隊の派遣が必要になる。戦後朝鮮人民軍や北朝鮮人民は米国に従順に従うのか。支那、ロシアの国境からテロリストが流入しないか。

それを考慮すれば北朝鮮との戦争はないと考えていた。イラン攻撃も。

しかし朝鮮半島の専門家として定評のある鈴置高史は米国が北朝鮮先制攻撃を固めた、戦術核兵器の使用もあり得るとさえ書いた。米国の北朝鮮への核攻撃を日本人は容認できるだろうか

それで第二回米朝首脳会談が不調に終わったこともあり、戦争になると思ってしまったのだ。

ただソウルから米国軍人の家族は撤収していないのでまだ米国の戦争の準備は整っていない。そう見ることもできる。

鈴置高史も早くても在韓米軍の撤収は「今秋」と書いている。逆を言えば今秋までは、在韓米軍撤収ないし南方移転がない限りは、北朝鮮攻撃はないわけだ。

それまでに外交と経済制裁で北朝鮮が核を放棄すればよし。戦争準備が整うまでは存分に支持率稼ぎに使わせて貰おうということなのかもしれない。

米国と北朝鮮の「野合」はあるかで、ネットマスコミ「まいじつ」の転載だが、トランプは北朝鮮の悪行を列挙して猛烈に非難していたものだ。

トランプに限らない。ブッシュも北朝鮮を悪の枢軸、ならず者国家と非難していたが、ミスター金正日と一転して融和姿勢を見せた。テロ支援国家指定も解除した。

あれで日本の命運を米国に任せることは自殺行為だと気づくことができた。自分の國は自分達で守らなければならないのだ。ありがとうブッシュ。

オバマ時代は北朝鮮に一貫して融和姿勢だった。イラク侵略戦争の後遺症だ。オバマに戦争という選択肢はなかった。北朝鮮は3回核実験を行ったが見逃した。連合國安保理を召集して制裁を科しはしたが。

日本はトランプの行動が180度変わることで梯子を外されないようにしないといけない。トランプは支那とも貿易戦争の「休止」に至った。日本が支那と対決姿勢を強めていたら梯子を外されるところだった。

大東亜戦争前、大日本帝国政府はルーズヴェルトが戦争はしないと公約に掲げたことで大統領に再選したことをもっと注視すべきだった。

そうすれば戦争は避けれたかもしれないのだ。それは無理でも真珠湾攻撃で米国中を一致団結させることはなかった。

トランプの行動パターンは「人気取り」にある。こう見切れば日本に優位の外交が行えるのではないか。

しかしそれがわかる人材はいても、安倍晋三政権に限らず日本政府の要職に就いていないだろう。

大東亜戦争でも山本五十六を勇退させ、山口多聞を聯合艦隊司令長官にしていれば米国との海軍決戦の勝敗は違ったものだったのではないか。空母機動艦隊司令長官の小沢治三郎も結構有能だったとも聞く。

「マッカーサー参謀」と渾名された堀栄三も重用するべきでだったのではないか。

何れにしろ東條英機が首相ではどうしようもなかったかもしれない。戦時の宰相としては無能すぎた。


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