面白く、そして下らない

私は批判をして何かを為した気になっている大衆の一人に過ぎないが、何か少しでも波紋を起こす小石になれればと書いている。

『おこだでませんように』書評

2019-06-19 23:49:28 | 絵本


絵本『おこだでませんように』を読んで。

読む前からあらすじを読んだだけで泣いてしまったから、号泣するほどではなかったが、改めて読んで涙が出た。

自分の考えを上手く言えない不器用な男の子が、毎日先生やお母さんに怒られてしまう。

反論したいけど、それを言うとさらに怒られるから横を向いて黙ってしまう。

絵本の男の子は涙を堪えている。

七月七日の七夕の日。クラスのみんなでお願いをする。

男の子は一生懸命考えて、習ったばかりのひらがなで七夕さまにお願いをする。

おこだでませんように

と。

それを読んだ先生は気づくのだ。男の子が不器用で、自分の考えを上手く言えないだけだということに。

先生は男の子に怒ってばかりいたことを謝り、男の子が七夕のお願いをしたことを誉めて上げるのだ。

男の子はさっさく願いが叶ったと喜ぶ。

先生はお母さんにも電話でそのことを伝える。お母さんも怒ってばかりいたことを反省し、男の子をだっこしてあげるのだ。

男の子は羨ましがる妹をだっこして上げる。

男の子は七夕さまにお願いが叶ったと感謝する。お礼に良い子になりますと七夕さまに言うのだ。

涙が溢れるでも書いたように私の子供の頃と重なるわけではない。

だが、男の子のことを想うと涙が止まらなくなる。

先生やお母さんだって人間だ。男の子のことを全てわかっているわけじゃない。

それに男の子がよかれと思ってやったことでも叱ることはあるだろう。

でも男の子は怒られてばかりだと思っている。なんとか誉められたり、笑顔になって欲しいのに。

本当に涙腺緩くなったなあ。

最後に蛇足。絵本というのは高いものだな。税込みで1620円もする。絵の部分が高いのだろうか。

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