面白く、そして下らない

私は批判をして何かを為した気になっている大衆の一人に過ぎないが、何か少しでも波紋を起こす小石になれればと書いている。

日本を救うには積極財政しかない

2021-04-23 22:53:02 | 経済
政府は4月25日から5月11日まで3度目の緊急事態宣言を出すことを決めた。緊急事態宣言の期間は5月11日を過ぎることもあるという。

新型コロナウイルスの感染者が増えている現状では緊急事態宣言はやむを得まい。しかし緊急事態宣言は経済を冷やす。企業は倒産に追い込まれるし、国民は失業する。それを救済するのは政府の役目なのだ。

企業の休業補償を拡充する必要がある。売り上げの低下の8割は補償すべきなのではないか。そうしなければ企業は倒産してしまう。むしろ企業を倒産に追い込んで生産性の低い企業を退場に追い込む意見があるようだが、狂気の沙汰だ。不況下で企業が倒産しても新しい企業が生まれることはない。ただ失業者が増えるだけだ。それは小泉構造改革で散々間違いだとわかったはずではないか。

そのための原資は国債しかない。国債を発行して企業には休業補償を。国民には現金を給付するしかないのだ。

そういうとすぐ財政破綻論者が財政が破綻するとか先進国最悪の財政がさらに悪化するなどと反対する。ならば聞こう。政府債務が何千兆円になれば財政破綻するのかと。

答えられまい。自国通貨の債務で財政破綻はあり得ないからである。もちろんハイパーインフレもないし、超円安もない。供給力があるかぎり財政破綻もハイパーインフレも超円安もあり得ないのである。

しかし菅義偉、自民党、財務省がこのまま緊縮財政を続ければ経済が破綻することはあり得る。コロナ禍と緊急事態宣言で企業が倒産すればその分「供給力」が減る。食料にしろ工業製品にしろ、サービスにしろ労働者が働き、企業が生み出す。企業が減れば供給力は減じる。そしてハイパーインフレあるいはスタグフレーションが起こるかもしれない。

これが起きたのが大東亜戦争敗戦前後のことだ。米軍による海上封鎖と無差別爆撃で資源は入ってこなくなり、工場は灰となり、大日本帝国の供給力の85%が消失した。さらにGHQの占領政策が日本人を苦しめるものだったのでハイパーインフレが襲ったのだ。

これが普通の人が想像する「財政破綻」であり「経済破綻」だ。

だが現在の日本で国債発行を増やした程度で財政破綻などあり得ないのだ。もう20年も需要不足のデフレだし、需要が満たされれば企業は投資を増やして供給力を強化するからである。これが経済成長の仕組みだ。

失業者、貧困層を救うには政府が国債発行により金を配るしかない。消費税減税という形でも良いし、休業補償により失業者を減らす形でも良い。

永年の緊縮財政により科学技術予算が減らされたせいで日本は技術立国とは言えなくなってきた。これが緊縮財政の弊害なのだ。経済も世界全体のGDPのわずか6%にまで減ってしまった。存在感がなくなってきている。このままだと支那に呑み込まれよう。それを防ぐには緊縮財政を積極財政に転換するしかないのだ。

衆参両院の補欠選挙で自民党が3敗すれば菅義偉の認識が変わるかもしれないと一縷の望みを持っているのだが。参院広島選挙区で勝ってしまうと路線を変更しないだろうからだ。わざわざ書くまでもないと思うが、立憲民主党を支持しているわけではない。

もう本当に時間がない。緊縮財政を積極財政に転換しなければ日本と日本人はどうなるかわからない。

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