ムルマンスク市およびムルマンスク州にある、摩訶不思議なオブジェクトや現象を紹介する
「ムルマンスクのミステリースポット」を不定期でお届けしていきます。
その記念すべき第1回に紹介するミステリースポットは、
「ヴァルナ(Волна)の階段」です。
怪談ではありません、階段です。
ヴァルナとは、ムルマンスク市中心にあるグレー色した4階建てのデパート。
ピャーチウグロフ中央広場に面しているので、迷いません。
古き良きソビエト時代を思わせる(?)概観。すぐ見つけられると思います。
1階は日用品・消耗品・土産売り場。
入口を入って右手に行くと、土産屋、食料品屋、食器屋、日用品屋、手芸屋など。
左手には台所用品、家具など。
2&3階は洋服売り場。2階にはソビエトっぽい雰囲気が残るカフェがあります。
あまり人が入ってないし格安なので、貧乏旅行したいビジターには便利。
さてデパートの宣伝はさておき。そのヴァルナデパートのどこに「ミステリースポット」があるのかというと・・・。
ズバリ、入口入って真正面にある
白亜の大階段です。
階段のステップをよ~くよ~~~~~~くみると・・・・・・・・・
お分かりですか?
各ステップの中央部と端部をもう一度よ~~~く比較してみてください。
何が違うって?
・・・・ステップの中央と端でステップの厚みが大きく違うのです。
つまり、
ステップ中央に行けば行くほど・・・・・・・・・・・・・・・・
ベコーッッッと凹んでいるのです!
ずっと見ていくとこの
ベコーッッッとしたステップの歪んだ階段は2階、3階にも続いているではないですか!
ムルに住んで長い方に伺ったところ、
「ヴァルナは70年代に出来たとかで、当時はフツーの階段だったらしいよ。
ボクがこの地に引っ越したのは80年代なんだけど、その頃から何らかの原因で
ベコーッッッと凹んだんだ。」
この尋常じゃない
ベコーッッッとした凹みの原因が謎なのは恐ろしいですが、
もっと恐ろしいのは、この階段を利用しているときです。
特に降りるときが、恐怖です。
上りのとき、身体は自然と前傾姿勢になるので、凹みを感じてもバランスを崩すことはないです。
しかし下りのとき、普通の階段のときと同じように重心を持っていくと、
バランスを失い前のめりに転倒するか、
慌てて上体を反らそうとして凹面で滑って後ろに転倒してしまいます。
旅行者だけでなく、地元ムルっ子もよくコケます。
原因の謎とかステップ面が恐ろしいと書きましたが、一番恐ろしいのは、
これをソ連時代というはるか以前から知ってて決して修理しようとしない、
デパート側の
おおざっぱな否おおらかな性格かもしれません。
(デパートで災害が起きたらどうするんだろ。責任問題に発展しますよね)
ヴァルナでお買い物をしよう、恐怖の階段を見に行こうという猛者ビジターの方々は
バランスの取りにくい靴(厚底靴etc)の使用は避け、
ステップ面を降りる前によく観察し、一呼吸し、降り方を脳内シミュレートし、
手すりにしがみついて階段の端部を降りて行くよう、
くれぐれも注意し、なるべく旅行保険を使うような事態にならないように気をつけましょう。
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