ムルマンスク便り

-夏の完全白夜、冬のオーロラ- ロシア連邦北西部にあり北極圏最大都市ムルマンスク市(ムールマンスク)の現地情報をお届け。

オ-ロラ出現報告(2016年11月)

2017-01-25 00:00:00 | オーロラ
 2016年11月1~30日までに、ムルマンスク州各地に出現したオーロラの様子をご紹介します。

 ここ数ヶ月フレア活動は散発して発生し、大きくてもせいぜいCクラス(しかも数値小)の地味なものばかりでした。しかし、11月28日から状況が一変、11月30日にはMクラスのフレアが2回も観測されました。Mクラスは8月7日以来4ヶ月ぶりだそうです。太陽風速度が700km/s以上にグンと強まったのは2度、12~13日にかけてと24~26日にかけてでした。11月は地球磁場がよく南向きに触れたためオーロラ発生好条件となりました。NICTによると、11月の平均黒点相対数は12.8でした。
 しかし、この季節ムルマンスク州は降雪シーズン最中。でもムルマンスク州のオーロラ写真家たちは大健闘、彼方此方に移動してオーロラ狩を成功させました。

 では、11月に撮影されたオーロラをお楽しみください。


 
▲ 2016年11月2日
左:モンチェ川畔でinモンチェゴルスク市(I Matveev)
右:帰り道 空を仰いでinムルマンスク市(R Gleg)


 
▲ 2016年11月3日
左:オーロラへ続く道inムルマンスク州(A Rogachev)
右:オーロラハントinムルマンスク州(L Trifonova)


 
▲ 2016年11月4日
左:オーロラに抱かれたいinムルマンスク州(A Stepanenko)
右:ちょっとだけ光ったinムルマンスク州(O Semenkevich)


 
▲ 2016年11月7日
左:夜の帳inムルマンスク州(V Ivchenko)
右:靄の中でオーロラ灯ったinムルマンスク州(L Trifonova)


  
▲ 2016年11月8日
左:オーロラ再到来の喜びinムルマンスク州(A Stepanenko)
中:凍りゆく湖上でinアパチット市(V Dziganov)
右:夜の光inムルマンスク州(L Trifonova)


 
▲ 2016年11月11日
左:シローカヤ・サルマinモンチェゴルスク市(I Matveev)
右:ヘルシンキから東京に架ける極光の橋from航空機(Y Kuznetsova)



▲ 2016年11月12日
オーロラの飛沫inムルマンスク州(A Stepanenko)


   
▲ 2016年11月13日 左から
1番目:ささやかなオーロラinムルマンスク市(A Rogachev)
2番目:オーロラと月が祝福してるinムルマンスク州(A Stepanenko)
3番目:樅林に現れたオーロラinムルマンスク州(L Trifonova)
4番目:カールソンinムルマンスク州(S Hrenov)


 
▲ 2016年11月14日
左:半月の夜inムルマンスク州(V Valeriyb)
右:オーロラ到来inモンチェゴルスク市(I Matveev)



▲ 2016年11月21日
オーロラが垂れ込んできた!inムルマンスク州(A Stepanenko)



▲ 2016年11月23日
オートグラフinムルマンスク州(A Vasiliev)


  
  
   
▲ 2016年11月24日 左から
1番目:シャーマンの大祈祷inムルマンスク州(A Stepanenko)
2番目:湖上の石だって見惚れてるinカンダラクシャ市(A Kovoryov)
3番目:夕闇のオーロラinムルマンスク州(V Pupkin)
1番目:オーロラのスパークリングワインをどうぞinカンダラクシャ市(I Prozorov)
2番目:オーロラハリケーンinムルマンスク州(L Trifonova)
3番目:鉄塔の上に流れるオーロラinムルマンスク州(O Yaromiy)
1番目:オーロラ爆発inカンダラクシャ市(R Antonov)
2番目:晩7時頃inアパチット市(R Goryachiy)
3番目:オーロラ雲inアパチット市(R Impolitov)
4番目:家とパノラマ現象inアパチット市(Y Grechihin)


   
▲ 2016年11月25日 左から
1番目:オーロラ姫inムルマンスク州(A Stepanenko)
2番目:オーロラと飛びたいヘリinキーロフスク市(B Vahmixtrov)
3番目:今宵は素敵に輝いたinアパチット市(V Dziganov)
4番目:オーロラを追いかけてinムルマンスク州(S Hrenov)


  
▲ 2016年11月28日
左:塔の向こうの輝きinムルマンスク州(A Stepanenko)
中:町明かりと林とオーロラとinアパチット市(O Semenkevich)
右:路肩でinアパチット市(R Goryachiy)



▲ 2016年11月30日
渦巻くオーロラinムルマンスク州(R Impolitov)


ブログランキング【くつろぐ】
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へにほんブログ村 海外生活ブログへにほんブログ村 旅行ブログ 海外旅行へにほんブログ村 旅行ブログへ

苫小牧に極地研出先機関誘致 北極海航路ハブ港化へ道同友会など

2017-01-18 00:00:00 | 北極海航路


北極圏でオーロラシーズンになると、国立極地研究所のオーロラgif画像を拝見させて戴いております。大変お世話になっております。


今北海道で、北極海航路への玄関口港を目指す動きが活発化しています。
国立極地研究所のようなしっかりした機関が苫小牧市に出先機関を構えることしたら、夢の北極海航路実現へ一歩近づきます。応援したいですね。

今年元日に北海道新聞社から発信されたニュースをどうぞ。


----------

北海道新聞 2017年1月1日付
http://news.goo.ne.jp/article/hokkaido/region/hokkaido-201701012957.html

 アジアと欧州間の最短航路となる北極海航路での苫小牧港のハブ港化を目指し、北海道経済同友会と地元経済界が、国立極地研究所(東京都立川市)の出先機関を苫小牧市に誘致する方針を固めたことが31日、関係者への取材で分かった。2018年度北海道開発予算の概算要求に、調査費の計上を求める考えだ。

 極地研は1990年、国際北極環境研究センターを開設。約20人の研究者が北極の気候変動などを調査し、ノルウェーのスバルバル諸島ニーオルスンに観測基地を設置している。

 16年4月には、国際北極環境研究センター、北大の北極域研究センター(札幌市北区)、海洋研究開発機構・北極環境変動総合研究センター(神奈川県横須賀市)が連携し、北極圏の研究を支援する「北極域研究共同推進拠点」の活動を始めた。

 関係者によると、道同友会などは、苫小牧市が北大や新千歳空港に近い地理的優位性から出先機関設置の実現可能性が高いと判断。苫小牧港西港区の「ハーバーFビル」(苫小牧市入船町3)周辺で設置候補地を探し、国土交通省北海道局に調査費を予算要望する方針だ。

 政府は砕氷能力のある北極観測船の新造を検討しており、北極観測を担う研究機関を誘致することで、苫小牧港を観測船の母港にすることも目指す。

 北極海航路は近年、地球温暖化で結氷面積が減り、夏の航行が可能になった。アイスランド―日本間の航路は約1万3千キロで、エジプトのスエズ運河経由に比べ最大で4割短縮でき、各国の注目を集める。

 道同友会は16年7月、苫小牧港を北極海航路のハブ港として整備する提言書を発表。同8月には道同友会の横内龍三代表幹事(北洋銀行会長)らが北極圏の拠点港ロシア・ムルマンスクなどを視察した。(仁科裕章)

ブログランキング【くつろぐ】
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へにほんブログ村 海外生活ブログへにほんブログ村 旅行ブログ 海外旅行へにほんブログ村 旅行ブログへ

北極圏ならではの自然現象

2017-01-11 00:00:00 | オーロラ

撮影者:S Yudkov[2014]
本日1月11日は、ムルマンスク市で初日の出が拝める日です。日照時間は僅か、42分。
日出 12:35    日入 13:17
でもこれから夏に向けて、日照時間が増えていきますので、誠にありがたい。



寒い時期。
ムルマンスク州を含む極域では、日本では見ることができない自然現象に時々出会えます。
遅い初日の出、オーロラ・・・だけじゃないですよ。

真珠母雲(しんじゅぼうん)

撮影日:2016.12.30
撮影者:L Trifonova
撮影場所:Severomorsk, Murmanskaya Oblast
まるでアコヤガイの内側を見ているようで、美しい現象です。筆者も2008年冬にも見かけた記憶が。確か4時間ぐらい出っ放しでした。
極成層雲は雲粒の大きさが均一なので、透明ガラスのような役割を果たし、更に雲粒が粒状であるため、写真レンズのような役割も果たし、このように色が並んだ模様を見ることができます。物理の授業で見たニュートンリングと同じ仕組です。
でも近年、この雲の表層はオゾン分子を破壊する化学反応を起こす格好の場所を提供し、極地にオゾンホールを発生させる可能性があると考えられているそうで、オゾン減少の仕組みを調べる上での重要な研究対象にもなっているらしいです。
出展元:
https://ja.wikipedia.org/wiki/真珠母雲
http://tocana.jp/2016/02/post_8912_entry.html


光 柱(こうちゅう)

撮影日:2016.12.14
撮影者:Y Yaschenko
撮影場所:Apatity, Murmanskaya Oblast
雲の中に六角板状の氷晶があり、風が弱い場合、これらの氷晶は落下の際の空気抵抗のために地面に対してほぼ水平に浮かびます。そしてこの板状氷晶の表面に町明かりの光が反射し、光柱として見えるそうです。仕組は以下図をご覧ください。

出展元:
https://ja.wikipedia.org/wiki/太陽柱
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1611/25/news127.html

ブログランキング【くつろぐ】
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へにほんブログ村 海外生活ブログへにほんブログ村 旅行ブログ 海外旅行へにほんブログ村 旅行ブログへ

オ-ロラ出現報告(2016年10月)

2017-01-04 00:00:00 | オーロラ
 日本の皆様、遅れて恐縮ですが、新年明けましておめでとうございます。読者の皆様のご健康とご多幸を祈念致します。

 2016年10月1~31日までに、ムルマンスク州各地に出現したオーロラの様子をご紹介します。

 10月14と17日に、Cクラスのフレア活動がありました。14日にはCMEも発生。そのフレア活動期間の前後で、太陽風が超高速700km/sに達しましたが、地球磁場が大きく南向きに触れませんでした。
 一方コロナホールによる超高速太陽風が25日以降から長く続き、地球磁場も10nTを超え、大きく南向きに触れました。10月の平均黒点相対数は20.2でした(NICT)。

 ムルマンスク州はただ今極夜真っ最中なので、初日の出をまだ拝めていません。初日の出は1月12日頃。
 年末年始はかなり冷え込み、正月休み中は気温が-10℃~-25℃まで冷え込むそう。でも空気が凍り、ダイアモンドダストが綺麗です。街中のクリスマスツリーも一層輝いて見えます。
 では、10月に撮影されたオーロラをお楽しみください。

   
▲ 2016年10月1日 左から
1番目:丘上の光inムルマンスク州(A Stepanenko)
2番目:木立が寄り添い観てるinムルマンスク州(V Ivchenko)
3番目:天から迫り来るinムルマンスク州(I Olrov)
4番目:天の緑と地の赤inムルマンスク市(M Letovaltsev)


   
   
▲ 2016年10月2日 左から
上段1番目:銀河のようinムルマンスク州(A Vasiliev)
上段2番目:昇緑竜inムルマンスク州(A Stepanenko)
上段3番目:オーロラ襲来inムルマンスク州(V Ivchenko)
上段4番目:ウラ川の光inムルマンスク州(V Pupkin)
下段1番目:キルディンストロイ町の近くでinムルマンスク州(V Novikov)
下段2番目:町明かりとオーロラinムルマンスク市(D Rak)
下段3番目:空を覆うオーロラinムルマンスク州(M Kuzimin)
下段4番目:モンチェ湖畔のオーロラinモンチェゴルスク市(S Tihonov)


  
  
▲ 2016年10月3日
上段左:秋の星空と赤紫のオーロラinムルマンスク州(A Stepanenko)
上段中:静かなツンドラとオーロラinムルマンスク州(V Ivchenko)
上段右:螺旋オーロラと流れ星inアパチット市(V Dziganov)
下段左:空が雲を一掃した時inムルマンスク州(V Pupkin)
下段中:スコルヴェフスカヤ川辺でinムルマンスク州(K Aleshin)
下段右:御者と牡牛とオーロラinムルマンスク市(Y Nikoraevich)


  
 
▲ 2016年10月4日
上段左:かます魚inムルマンスク市(A Ahmatova)
上段中:水面に映るオーロラinカンダラクシャ市(A Kovoryov)
上段右:少しだけ輝いた・・・inムルマンスク州(A Samsonov)
下段左:大熊を飲み込むオーロラinムルマンスク市(D Rak)
下段右:オーロラ色に輝く小川inムルマンスク州(L Trifonova)


   
  
▲ 2016年10月5日 左から
上段1番目:幾重のオーロラinムルマンスク州(A Stepanenko)
上段2番目:ダリニエ・ゼレンツィinムルマンスク州(A Malyh)
上段3番目:イリジウム65inムルマンスク州(V Ivchenko)
上段4番目:ヒビノ山脈のパノラマinアパチット市(V Dziganov)
下段1番目:市境で観たオーロラinムルマンスク市(V Pupkin)
下段2番目:カンダ湾でinカンダラクシャ市(I Prozorov)
下段3番目:湖面に映えるオーロラinムルマンスク州(L Trifonova)



▲ 2016年10月6日
大旋回inムルマンスク州(A Stepanenko)


 
▲ 2016年10月7日
左:上トゥロマ町の貯水池そばでinムルマンスク市郊外(A Vasiliev)
右:夜の路肩でinカンダラクシャ市(I Prozorov)


 
▲ 2016年10月10日
左:昨晩寝たの?もったいない・・・inキーロフスク市(B Vahmixtrov)
右:聖母ウスペニア聖堂でinヴァルズーガ村(V Novikov)



▲ 2016年10月12日
荒い岩場からinムルマンスク州(A Vasiliev)



▲ 2016年10月13日
オーロラが大地を包むinムルマンスク州(L Trifonova)


 
▲ 2016年10月16日
左:雲間からinムルマンスク市(A Tatarskiy)
右:月光下のオーロラinムルマンスク州(V Pupkin)


  
▲ 2016年10月17日
左:漆黒の天空のアーチinキーロフスク市(V Istomin)
中:僅かな極光と鮮烈な大火球inムルマンスク市(D Rak)
右:カンチヤヴルのオーロラinムルマンスク州(L Trifonova)


  
▲ 2016年10月18日
左:地平線から膨れ上がるオーロラinムルマンスク州(A Stepanenko)
中:ククスヴンチョル山頂でinキーロフスク市(B Vahmixtrov)※宇宙天気ニュース(2016年10月24日付)に掲載されました
右:ボリスさんと一緒にオーロラ狩してきたinアパチット市(V Dziganov)


   
▲ 2016年10月22日
左:空のハイウェイinムルマンスク市(A Tatarskiy)
中:雲と月とオーロラinムルマンスク州(V Pupkin)
右:朧月夜inオレネゴルスク市(V Batavin)


   
▲ 2016年10月25日 左から
1番目:夏&秋の星座とinアパチット市(A Krotov)
2番目:凪inカンダラクシャ市(A Kovoryov)
3番目:ジェダの剣が雲を八つ裂きにinムルマンスク州(V Pupkin)
4番目:廃れた桟橋inモンチェゴルスク市(I Matveev)


  
▲ 2016年10月26日
左:大鷲inムルマンスク州(A Stepanenko)
中:友人とオーロラ狩inムルマンスク州(L Trifonova)
右:廃れた桟橋inムルマンスク州(M Smirnov)



▲ 2016年10月27日
夜中2時に現れたオーロラinムルマンスク州(L Trifonova)



▲ 2016年10月28日
テラスからinモンチェゴルスク市(I Matveev)



▲ 2016年10月29日
定点観察inムルマンスク州(L Trifonova)


ブログランキング【くつろぐ】
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へにほんブログ村 海外生活ブログへにほんブログ村 旅行ブログ 海外旅行へにほんブログ村 旅行ブログへ