ムジカの写真帳

世界はキラキラおもちゃ箱・写真館
写真に俳句や短歌を添えてつづります。

飛ぶ

2019-07-17 04:40:23 | 





夏は来て 飛ぶわれを知る つばめかな    夢詩香





*少し前に、第3館で、「燕の子」という小説をやりましたね。あれに、米屋の軒下に編まれた燕の巣が出て来ましたが、実はこの近所の米屋さんの軒下に、本当に燕の巣があるのです。

わたしたちは毎日、近くの神社にお参りしているのですが、そこにいく道のりの途中に、その燕の巣があるのです。

毎日見ていると、燕の子がどんどん大きくなっていくのがわかる。そしてある日、突然ヒナは巣を出て、巣の周りの電線にとまっていたりする。

巣立ちをしたわけですが、なんだかそれがドラマチックにうれしくて、しばらく燕を眺めていたものでした。

燕の子は飛ぶことができる自分を、夏が来れば知るのだ。

毎年繰り返される燕たちの巣立ちに、人間の霊魂の進歩も隠喩されているような気がします。

人間の魂も、いつか燕のように飛ぶことができるようになるのだと。

今はそのために、伸びてきた感性を使って、いろいろなことをしている最中なのだ。

燕の翼が伸びてくるまでに、親鳥はひっきりなしにえさを運んでくる。そのように、神や天使や、そのほかの高い存在たちが、あらゆる投資をして、人間を育ててきた。そしてようやく、人間の魂に翼が生えてきた。

まだ飛ぶまでには来ていませんがね、しかし飛ぶことができるようになるのも、もうすぐだ。

飛ぶということが隠喩していることとは何でしょうか?

幻の世界で繁茂していた虚偽を捨て、真実の空に飛び込んでくるということです。

燕の飛ぶ空のように、真実の空には、人間存在が永遠に成長していける、あまりにも広い世界があるのです。





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