比企の丘

彩の国・・・比企丘陵・・・鳩山の里びと。
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越生の森の中で・・・コーヒーとピッツァを

2010-06-30 | 美味しいブログ ソト飯、弁当、駅弁
友だちを誘って越生あじさい園を歩いたあと、お茶するために龍ヶ谷の森の中に入りました。
深い森の中の一軒屋、この店の前は以前からよく通過してるところですが、店には入ったことはありません。レストランのようでもあり喫茶店のようでもあり、よくわかりませんでした。こういうところはなんとなく苦手なのです。友だちとあじさい園を散歩したあとで寄ってみることにしました。

門扉の横のエントランスから入り階段(小さくて狭くて年寄りには危険だ)を上がって二階のテラスに。入り口らしいガラス戸を開けて靴を脱いで中に。


入り口らしいガラス戸を明けて入った部屋は事務所みたいな小さな部屋、そこからまたガラス戸を開けて入った部屋が喫茶室、年代物の柱時計、薪ストーブ、壁から足がニョッキリと。ピアノが置いてあって小さなコンサートもできそうな雰囲気です。

窓の外はテラス、テーブルと椅子があります。オープンカフェですね。

見上げると・・・柱や棟木、梁、桁を木組みで構築した伝統的な木造軸組工法の家です。「いつごろ建てられた家なのですか」と聞くと「20年前ぐらいでしょうか」ということですが・・・・?・・・・100年以上前の建築物と思います。どこからか移築したものでしょうね。
ギャラリー&カフェ・・・抽象芸術作品の展示がありました。


メニューはコーヒー、ピッツァ、手作りケーキ、野菜カレーなど。コーヒーとピッツァをいただきました。あとから考えたのですがテラスで森を眺めながらいただいたほうがもっと美味しかったでしょうね。

店の名前は山猫軒・・・宮沢賢治が1924年に発表した「注文の多い料理店」に出てくるアレです。

都会から田舎に猟に来た二人の青年紳士が道に迷って森の中の料理店に入り扉に書いてある注意書きにしたがって裸になり自分の体にクリームを塗リ塩をかけ、そこではじめて自分たちが料理の素材にされそうになってることに気づき、危ういところを助け出されるというお話です。
この青年紳士たちは自分の猟犬が死んでも「2800円の損だ」とか「昨夜、泊まった宿屋で山鳥を10円も買って帰ろう」とか、なんでも金銭で価値を判断する性格です。都会(東京)から来たという設定になっていますが、昔も今もどこにも(都会でも田舎でも)そういう性格の人はいます。
 宮沢賢治絵童話集(3) 「注文の多い料理店」 (くもん出版1992年刊)

私たちは料理の素材にされずに美味しいコーヒーとピッツァをいただきました。
静かな森の中で季節の風を感じながら過ごすのもいいものです。


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