上野の森で・・・悲しい時を忘れないために・ 時忘れじの塔

4月10日、上野の森の中で・・・平和祈念母子像・・時忘れじの塔・・・ジッと見ているとウルルンとしてきます。
関東大震災・東京大空襲・・・東京にも、現在から想像もできない悲しい歴史があります。今、緑美しい上野の山を行き交人々に、そのような出来事を思い起こしてもらうとともに、平和な時代に時をつなげる心の目印として、この時計を寄贈しました。海老名香葉子、有志一同・・・と裏面に刻んであります。

1945年3月10日未明・・・この時から母子の時計は止まったままです。

上野の山の平和祈念母子像「時忘れじの塔」(2005年3月9日開眼)・・・石像は何も言いませんが・・・海老名香葉子さんたち建立者一同のメッセージとして多くの人に見てもらいたいと思います。上野公園山下口、西郷隆盛の銅像の少し先、清水観音堂の裏手です。

海老名香葉子さん・・・昭和の爆笑王・落語家故初代林家三平の奥さん、林家正蔵（こぶ平)、林家三平(いっ平)のお母さん。有志とともにこの像を建立したようです。
1945年3月10日東京大空襲のとき12歳、疎開していた本人は無事でしたが、本所堅川(現立川・両国国技館の近く)の実家の父、母、祖母、長兄、次兄、弟の6人を失い戦災孤児になりました。生き残ったのは三兄だけ。親戚・知人のお世話になっていたようですがお父さんの家業「竿忠」(釣竿製造・販売)のお客様だった落語家三遊亭金馬師匠の養女に。江戸人情噺そのもののような話ですね。その後のことは・・・省略。
テレビなどでよくお顔を拝見しますがよく知りません。本を書かれているので読んでみました。明日はその本の話です。

碑文の関東大震災(死者14万人)は天災です。東京大空襲(死者10万人)は人災です。人災は人々が努力すれば止めることができるかも知れません
今の平和な時代の時をつなげるためにどうしたらいいでしょうか。

(東京忌)