小諸 布引便り

信州の大自然に囲まれて、風を感じ、枝を眺めて、徒然に、社会戯評する日帰り温泉の湯治客です。愛犬の介護が終了しました。

QMONOSを生み出す土壌とは:

2013年05月26日 | 社会戯評
QMONOSを生み出す土壌とは:
慶応大先端生命科学研究所(鶴岡市)発のスパイバー(=スパイダー+ファイバー)というバイオ・ベンチャー企業が、バクテリアにタンパク質を作る遺伝子を組み込み、人工合成したクモ糸繊維を量産できる技術開発に成功し、世界で初めて産業化が可能になったと発表したと。新素材は「QMONOS(くものす)」と命名、自動車車体などへの利用を想定しているらしい。その強度は鉄鋼の4倍、伸縮性はナイロンを上回り、耐熱性は300度超を誇るクモ糸の特性を生かした繊維で、炭素繊維にはない伸縮性、合成ゴムにはない硬さを兼ね備え、次世代素材と目されると。これ自体も、素晴らしいことであるものの、何故、山形県の鶴岡市なのであろうか?何か、そこでなければならない理由があったのであろうか?それにしても、まだまだ、日本も、とりわけ、辺鄙なと言っては失礼であるが、一地方都市でも、こうした素晴らしい技術を開発できるだけの素地がある事自体、大変な驚きである。一体どういう条件が、どのような素地が整えば、こうした成功事例が、生まれるのであろうか?大変、興味深いことである。何も、大都市中心の研究開発拠点に頼らずとも、地方都市の活性化というキー・ワードが、これ程、耳目を集め、注目されることはないであろう。もっと詳しく、その成功事例の背景、土壌、そのビジネス・モデルが成立した理由が知りたいものである。日本もまだまだ、これから先が、楽しみである。どんな実用的な応用商品の開発がなされてくるのであろうか?