昨夜、何気なくTVニュースを見ていたら、放映最後のところで、「取材しても放映出来ないものがありますが・・・こんな(首相官邸前)デモが行われていることをしっかり報道しなければ・・・」と“原発再稼働”に反対するデモの様子が僅か数秒放映されました。
そのことと関係しますが、東京にいる親友から「面白い記事があるから・・・」とFAXが届きました。都内で有名な新聞社に“読者からの主な意見”と題して(関東在住)5人の声が掲載された記事でした。
①首相官邸前に「原発再稼働反対」と15.000人以上(警察発表)の人々が集まったことに対し1行の記事もないのはどうしたことでしょう。団体でも動員でもなく、個々の老若男女が集いました。日本の“ジャスミン革命”の萌芽と思いました。東京新聞が全く触れていなかったことに、びっくりしました。②どのようにとりあげてくれるのか楽しみにしていたのでがっかり。このような大規模なデモは、国民の意思が政治に全く届いていないことを不満に思う市民の気持ちがよく表れていて、ぜひ全国の人にも知ってほしかった。③外部の圧力があったか自己規制なのか私には分かりませんが、非常に残念です。国民のために新聞を作ってください。④組織的な動員なしでこの人数。一目見れば政治家にとって驚異に映るであろう光景でした。1面に載せても不思議ではなかったのにおかしい。⑤一般市民は、国からも企業からも裏切られた状態で迷子になっている。納得のいかないまま再稼働され不安な中に投げ出され、だからこそ本当の情報を知らせてくれる新聞に期待しているのです。-という割愛なしの声です。
これに対し“応答だより”という署名入りで新聞社の対応が掲載されていました。タイトルはズバリ“再稼働抗議デモの不掲載について”でした。全文は書き込み出来ませんが、最初は「・・・15日夕、首相官邸周辺で大規模な抗議のデモがあり、本紙の翌16日朝刊には、デモを報じた記事や写真はなく、読者の皆さんから上記記載に掲載される批判が100件以上寄せられた・・・」と書いていますが、中段にはマスコミとしての報道責任を述べていますが、「・・・取材を担当する部署内の連絡ミスで当日、現場に出向いた記者がいなかつたのです。官邸前に足を運んだ多くの市民に寄り添うことが出来ず、肝心な取材を怠ってしまう結果となりました。これを重く受け止め、ミスをなくす取材態勢を整えました。」と弁解とも受け止められる反省文が書かれていました。が、最後に「時の政権への市民の異議申し立てを記録していくことは、ジャーナリズムの重要な役割です。“主権在官”を打破し、主権者の意思を国の政策決定に反映させる。それを後押しする本紙の姿勢は揺らいでいません」と掲載していましたが肝心な時に真実を報道するのが新聞の役割ですネ。
最近、民主・自民・公明の“増税密約”の詳細な内容、原発再稼働の反対デモなどが“ごぞって”報道されないことに、戦争を知らない私でも、戦前に行った“報道規制”と同じでは?と考えさせられます。(私は赤旗を見ているから大丈夫ですが)