ぴよこ日和

いらっしゃいませ。
きたむーです。
お芝居、ライブ、お笑い大好きです。

六月博多座大歌舞伎 夜の部

2012年06月25日 | 観た
こちらは今回の襲名披露の幕です。

家紋の揚羽蝶が真ん中にデザインされていて、シンプルですがステキな幕ですね。歌舞伎美術家の後藤芳世氏のデザインなんですって。
しかし、こういうの作るのって一体いくら位かかるんでしょうね?下世話な話ですが、やっぱり気になります。襲名披露公演でしか使えないし、取っておくにも困るだろうなぁ。

 時今也桔梗旗揚~本能寺馬盥の場・愛宕山連歌の場~

織田信長と明智光秀の因縁を芝居にした作品でした。信長は小田上総介春永、光秀は武智日向守光秀と名前は変えてありますが、歌舞伎にはこういうのは良くありますよね。
時代物のすごく重厚な作品だったのですが、重厚すぎて眠かった・・・。

 口上

ご出演の皆様が一言一言ご挨拶されて、三代目又五郎丈と四代目歌昇丈の御披露目となりました。

 彦山権現誓助剱~毛呑村~

彦山の麓に住む剣の達人六助と微塵弾正が剣術試合をしているシーンから物語は始まります。弾正が母親に親孝行をしたいという願いを知っている六助はわざと試合に負け、弾正は見事仕官が叶います。
しかし、実は弾正は六助の許嫁の敵だったことがわかり、六助は敵を討つために弾正を追っていくのでした。
結構複雑な内容で、うっかりすると誰が味方で誰が敵なのかわからなくなりそうでした。“実は”ってのが歌舞伎らしいですよね。助けてあげた人間が“実は”敵だったとか、それは怒り心頭だろうなぁ。
新又五郎丈が大熱演でした。

 寿靫猿~鳴滝八幡宮の場~

こちらは舞踊劇でした。
都はずれの鳴滝八幡宮にやって来た女大名とそのお供。女大名は傷んだ靫を修繕するために猿の皮の調達を命じられています。と、そこへやって来たのが猿曳きと一匹の小猿。女大名はこれ幸いと小猿を譲って欲しいと願い出ますが、猿曳きにとって小猿は商売道具。女大名の申し出を頑なに断りますが、最終的には小猿を自らが手に掛けて殺す事になります。ところが、猿曳きが殺そうと手を挙げると、小猿は合図と思って覚えた芸を披露し始めました。哀れに思った女大名は小猿を諦め、喜んだ猿引きは小猿に天下泰平と女大名の武運長久を祈念する舞を舞わせて幕となりました。
こちらでは染様はお供のお役でのご出演。女大名が松緑丈、猿曳きが三津五郎丈。皆様さすがの芸達者ぶりで、内容も面白く、舞踊が苦手な私もぜーんぜん眠くならずに楽しく観れました。

という感じで、全演目終了。江戸の昔から歌舞伎見物は一日がかりと言いますが、さすがに一日中芝居観てたら疲れました。
でも、本当に久しぶりに生染様を見れて眼福でした~。
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六月博多座大歌舞伎 昼の部

2012年06月25日 | 観た
6月25日(月)

今月の博多座は「中村歌昇改め三代目中村又五郎襲名披露 中村種太郎改め四代目中村歌昇襲名披露」のダブル披露興行が行われています。
こちらには私が大好きな市川染五郎丈もご出演なので、行こう行こうとは思っていたものの、月半ばから急に忙しくなって、千穐楽を明日に控えた本日、やっと当日券(と言っても値段は変わりませんが)で観に行って来ました。
ホントは染様のご出演の演目だけ幕見で観ようかなとセコイことも考えたんですが、今回初見の作品が多く、仁左衛門丈や三津五郎丈、吉右衛門丈など大役者が揃っている事もあり、昼夜通しで観て来ました。

 春調娘七種

曽我狂言です。曽我モノと言えばお正月の興行で必ずかかる演目ですが、人気が高いのかお正月以外でもこうやってかけられてますね。
兄・曽我十郎の線の細さとは対称的に、弟・曽我五郎は勇壮な出で立ちです。それに楚々とした静御前の3人が、敵討ちの心を抑えて春の七草を摘むという舞踊でした。
曽我五郎を四代目を襲名された中村歌昇丈が好演されていました。
お父さんの三代目は印象的な役者さんなんですが、四代目をちゃんと意識して観たのは多分これが初めてかな?種太郎時代は全く覚えがありません(汗)
でも、これから新歌昇としてきっとステキな役者さんになっていかれると思います。

 三人吉三巴白浪~大川端庚申塚の場~

待ってました!我らが染様のご出演です。生染様久しぶりだわぁ。
この演目は2005年に通しで観たことがあります。玉三郎さんのお嬢吉三がうっとりするほど美しかったのを今でも覚えていますが、染様のお嬢もとってもステキでした。
出のお嬢様らしい雰囲気から一転、急に正体を現して夜鷹のおとせをばーっさりってトコなんて、つめたーい横顔に掛かる髪の毛一筋。人を切り殺しておいての「こいつぁ春から縁起がいいわえ」なんて台詞にも、もうぞくぞくしっぱなしでしたよ。
今回は大川端庚申塚の場だけだったので、美味しいトコ取りな感じでした。
ところで私、染様のお坊吉三をどっかで観ている気がしているんですが、どこでだったんだろう?テレビでだったのかなぁ?
観劇の記録、ちゃんと付けてないとダメだなぁ。

ここでお昼ご飯~。

花幸の手毬り寿司1000円也を頂きました。見本はもっと華やかな色合いだったのに、開けてみたら何だか茶色多し。でも美味しかったですよ。中央付近に見える紫色のものはアジサイをかたどった甘味でした。季節ねぇ。

 太刀盗人

愉快な松羽目物の演目でした。
訴訟の為に都へやって来た田舎侍と、その侍の刀を掏り取ったスリとの駆け引きが面白い芝居でした。どちらもこの刀は自分の物だと言って譲らないので、目代(役人)に刀の由緒を問われて舞を舞うのですが、スリはもちろん刀の由来を知るはずもなく、侍の真似をして舞を舞います。そのしぐさがこっけいでとても楽しかったです。
三代目又五郎丈が、スリのお役だったのですが、表情がとっても面白くてやはりお上手な方だなぁと思いました。

 極付幡随長兵衛「公平法問諍」

幡随院長兵衛は日本の侠客の元祖と言われる実在した人物なんだそうです。
長兵衛率いる町奴の連中と、旗本奴の水野十郎左衛門率いる白柄組とは、元々犬猿の仲だったのですが、芝居小屋での喧嘩がきっかけで抜き差しならない状態になってしまいます。
最終的には水野の手によって殺されてしまう長兵衛ですが、最期の時に早桶を準備し、水野に覚悟を見せて死んでいきます。この辺りが歌舞伎の美学というか、粋というか、独特なものなんでしょうね。
この演目にも長兵衛の子分極楽十三役で染様がご出演。さっきの女形もステキでしたが、私はやっぱりこういうキリッと目張りの入った立役が好きです。
迫力のある物語で楽しめました。

というところで昼の部は終了です。引き続き夜の部~。
コメント (2)
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