10月25日からの韓国旅行の報告です。いよいよ4日目にはいります。
この日はソウルチングと1泊旅行に出ます。最終的な行き先はチングが決
める事にして、私からは内蔵山の紅葉か順天(スンチョン)湾の葦畑を見ら
れたらと希望を出して、観光バスツアーを探す手筈になっていました。
所が申し込みをしたツアーは、希望者が少なく成立しなかったと、ソウル
到着後に知らされました。
そういうわけで二人で、順天湾へ高速バスの旅になりました。宿泊はツアー
が駄目と分かった時に、それならと以前お世話になった順天の茶名人シン・
ガンス先生の所に、民泊させていただくことを思いたちました。
実はツアーで行ったとしても、立ち寄り先で近い所を選んで一時抜け出すか
夜宿に着いた後でなり、シンガンス茶に出向き、久々に先生のお茶を手に入
れたいと考えていました。ですからツアーでなく個人で行くことになって、
それはそれで良かったのでした^^
ただ連絡したのがツアーが無いと分かってからなので、出かける間際でし
た。急なことで最近民泊を受けていらっしゃらないのか、準備が整わない
からなのか、先生のお宅ではなく近所の民泊に頼んでくださることになり
ました。
宿も無事決まり、28日早朝まだ暗いうちに江南の高速バスターミナル目
指し出発しました。チングとは3号線ウルチロ3街駅ホームで待ち合わせ。
2号線を降り3号線ホームに着くやカカオで連絡し、乗車する電車の車両
番号を打ち合わせて無事合流できました。
乗り込んだ車内には、通勤帯にはまだ早い午前6時、乗っている人たちは
どこかへ遊びに行くらしい楽しく嬉しそうなアジュンマ・アジョシ軍団で
いっぱいでした。また乗り換えた高速バス車内もそんな人たちが多く、中
にはゴルフバックを抱えた人も複数いて、ゴルフをする人がバスで出かける
のは意外な気がしたものでした。
順調に始まったチングとの秋を楽しむ一泊旅行でしたが、ソウルを離れ一路
南へ進み始めるや、どんどん空色が悪くなりトイレ休憩の頃にはポツポツき
始めました。ソウル到着後ずっと晴れが続き、今朝は暗いうちに出て来たの
で天気の事は全く考えることなく、遠出するというのに傘も持たずに出て来
ていました。
大慌てで休憩所でビニール傘を購入する一方、どうぞ順天の方は晴れています
ように!と一生懸命祈ったのですが、私の期待とは裏腹に走るにつれ雨脚は強
くなるばかり、順天のバスターミナルに着くころには完璧に今日のお天気は雨!
ターミナルにはインフォメーションがあり、順天湾へ行くバスのナンバーや
時間を一旦は調べてもらいましたが、待つ時間、バス停を探す手間を考えて
結局タクシーで向かいました。(15000ウォン程)
順天湾へ向かう車中では、運転手さんが色々アドバイスをいただきました。
生態園も国家庭園も人工的に造られている。葦畑をみるなら川沿いの遊歩道が
自然の儘でいい。また順天出身作家の文学館があるから是非寄ると良い。
『스무살의 어머니(スムサレ オモニー20歳のお母さん)』の著者チョン・チェ
ボンを知っていますか?
遊歩道と国家庭園の間を新しい乗り物が通っているから乗ってみると良い。
目的地に到着する頃には、すっかりお腹が空いていたので、運転手さんに
名物料理を聞いてチャントゥンオ鍋を食べに行くことにしました。
チャントゥンオって何だろう?分からないと早速スマホで検索です。
ムツゴロウとありました。お客さんの大半は同じものを注文するようです。
鍋の中に原形の分かるものは見当たらず、どう料理するのかわかりません。
ムツゴロウというと、潮の引いた浅瀬のドロドロの中ではねる姿が浮かびます
が、泥臭さも生臭さも無く滋味ある鍋物でした。
また海辺ということでコマッという貝が色々な調理法で料理され何皿も並びました^^
食事を終えて見学開始の前に、強くなって着た雨脚対策にコンビニでレイン
コートを買っていざ出発!以前リアルタイムで御披露した出で立ちになりました。
この写真の手前の方に順天湾自然生態園があるのですが、そして…実はそこを
写したネット上の映像を見て、4年来秋の順天湾にいつか行って見たいと思って
いたわけなんですが…私たちはここから湾とは反対側へ向かって歩きました。
入場料8000ウオンの自然生態園見学でなくタクシー運転手さんアドバイスの
コースをとったのでした。
白いコスモスは珍しいです。
↑見えるでしょうか?向こう岸には鳥が!順天は渡り鳥の中継地で有名だそうです。
また鳥が
10分ほど歩くと草ぶき屋根の建物が見えてきました。きっと文学館でしょう。
順天出身の二人の文学者について一棟毎に著作や業績、身の回り品等が展示されて
いました。タクシーの運転手さんが紹介してくれた作家チョン・チェボンの(1946
~2001)展示館では、ぺヨンジュン絡みで知った僧侶とこの作家が知己で、作家の
通常より短い生を悼む言葉が寄せられていることを知ることができました。
デカダンな暮らし振りを心配する文章が掲示されていて、作家が著書から垣間見ら
れる生い立ちから、孤独感に囚われ続けた生涯が想像されました。
文学館の見学を終えて外へ出ると文学館の庭園に白い花が見え引き寄せられました。
バラかな?と近寄ったんですが・・・
良~く見ると、少し違います。
綿花でした。
こうして実際に咲いているのを見るのは、私が幼少の頃実家で栽培していたらしい
のですが、記憶にないのでほとんど初めてです。
見ているだけでふわふわと柔らかく温かい気持ちになります。
文学館の見学を終えてそろそろ次の目的地シンガンス茶へ向かおうと、大通りに出る
道を文学館のスタッフらしいアジョシ(おじさん)にチングが聞いてくれました。
そのアジョシ、少し後に自転車で私たちの後ろから付いてくるかのように現れました。
チングがそれに気づいて話しかけ、通りが見える場所までおしゃべりしたり写真を写
していただいたりしながら歩きました。
アジョシと別れた後チングが言うには、私たちが教えた通りチャンと行かれるか、付い
てきてくれたんでしょうとのことです。チングのお陰でアジョシのさりげない親切を知
ることができました。
(続く)