「木下黄太のブログ」 ジャーナリストで著述家、木下黄太のブログ。

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南相馬市の小学生自殺は福島民友紙のデマ情報かと示唆し、親族に抗議を促す『真実を探すブログ』の妄想。

2014-09-25 04:58:30 | 福島第一原発と放射能

 

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きのうお伝えした記事です。

「福島で除染した土が西日本など全国で焼却処分する」という妄想が、平気で伝播するインターネットの陥穽。

この妄想情報は、下記のブログ記事が発信源とみられます。

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福島の除染土が全国で焼却処分されます

時間がないので簡単に触れさせて頂きますが、福島の除染土が主に西日本を含めた全国で広域処分されるそうです。処分先は、「PCB廃棄物を処理した実績がある(から大丈夫?!)」という理由で選ばれた「日本環境安全事業(株)」(JESCO)等。

 
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 しかし、リンク先の元記事は、僕がきのうブログに掲載してから、どうやら削除されたようです。
削除するしかないでしょう。当然です。この記事の後半には具体的に全国の企業名も列挙していましたから。PCB処理の会社の名前が、除染土を焼却処分を全国でおこなう会社として。

 
 実は、この記事に関して、裏づけを取る為に、ここに名前の挙がっている会社に、直接電話取材をしようかどうしようかと、実は考えあぐねていました。

しかし、僕はしませんでした。何故しなかったのか。

まず内容を一読して、ネットで確認できるだけで妄想と判断がすぐにつきました。

それから、もし僕がこの情報拡散について、取材上のやりとりで相手側の会社に伝えることになると思いました。そうすると、相手側の企業はその内容を確認して、対応したがるだろうということも、容易に想像されたからです。妄想は酷いこのブログですが、事実無根の記事掲載を相手側につかまれたら、巨額賠償で書き手が追い詰められることも考えられます。ですから、僕はその危険性も考えて、そこはしませんでした。

いいですか、こちらは妄想記事を発信することは否定しますし、それを鵜呑みにして拡散することも否定しますが、それをきちんと認識さえするなら、一市民を追い込みたいなどと考えていません。配慮はしているのです。

実は昨夜、ある避難者が連絡してきたのですが、やはりあの元記事情報が気になっていて、中であがっている企業のうち、ご自身の自宅に近いある会社に、月曜の段階(僕のブログ記事掲載前)で確認の電話をしたそうです。

むこうの担当者は、「何の話ですか???」という状態で、最初は言われていることが分っておらず、福島の汚染土を西日本に持ち込んで焼却する会社に自社が名指しされていることを理解すると、「法的に出来る状態ではないはず」「そんな話は社内でも全くない。」「というか、本当に寝耳に水」と言い続けたそうです。

そりゃそうでしよう、PCBの処理会社が、福島の汚染土を処理すると勝手に断定されているだけですから。

そして、「教えてください。うちの名前を出しているサイトを。」と言い続けたそうです。

相手の会社はこういうふうになります。当然の話です。

そして、事実無根の場合、巨額の賠償請求が、あのブログの筆者に為される可能性がありますし、場合によっては、名誉毀損で刑事告発の可能性もありえます。こうした社会情勢の場合、警察が動いて逮捕される可能性も、皆無とは言えません。

巨額の賠償請求は、成立する可能性はあると思います。

そして、皆さんに伝えておきたいのは、そうした妄想というか、名誉毀損に該当する記事を拡散した人に対しても、賠償請求がその度合いに応じて、為される可能性がありうるということです。この場合は、金額は大きくありませんが、その拡散力の程度によって、一定金額の支払いを要求される可能性もありえます。

そういうことを認識しているのでしょうか。

認識していない人は、この被曝回避や反原発側に存在します。

もっと酷いものも。実は、Facebookで、この僕のブログ記事リンクを引用した上で、僕の中傷が為されていました(リンクをシェアしているから気がつきました)。

その唖然とする記述をご確認下さい。

Facebook、あるウォールで2人の人間によって、なされています。

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S
う~ん?なにがホンマなんや?

K
県外に出したがっている福島県知事…
とりあえず、
この人が正しいとしても、この人は常に人をバカにするので、逆の方向では脱原発を唱える人たちを分断するところがあるので、問題ありかなぁ。

S
情報の信憑性の判断ってむつかしいです。

K
ガセに流されるのが、どうして悪いのかとも考えます。あまりにも辛すぎる現実が嘘で無いので。情報拡散をやたら問いただす人って、誰の味方で何をもとめてるのかなあ?自分の信者探しに思えてならないです。自己顕示に、原発を利用するなら、推進派と変わらないじゃん!って、思います。

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  こちらは、元々、間違っているものを間違っていると指摘しているだけです。しかも、発信元は、指摘後にその記事を消した状態です。そういうことが、なんで信者獲得をしているということになるのか、さっぱり理解できません。こちらのブログ記事内容を引用リンクしていて、こういう中傷にだけ利用する輩は、まともだとは、まったく思いません。こういうのを見るたびに、ツイッターも、Facebookもやめたくなります。本当に程度が酷すぎます。
 情報の確認は、僕には当たり前の話で、それをしていることが、自己顕示とか、信者探しとか、ほんとに中傷もいい加減にしろと言うレベルの話です。そして、僕を推進派と同一視する文言を平気で掲載します。公にこういうことを言っているという自覚もないのかもしれませんが。レベルが低すぎますし。

 まあ、「ガセに流されることが悪くない」と言い張る人々に、まともな話は一切、通用しないでしょうが。すいませんが、僕が怒るのは、こういう非礼なことを繰り返し行う、レベルの低い人たちがネットに一定数はいるからです。

 きょうのブログ記事後半では、他の、更に酷すぎる事例も紹介します。こどもの自殺にまつわる話です。

 
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【10/11(土) 京都 「A2-B-C上映会&木下黄太ミニトーク」 】  

 ひと・まち交流館 京都    9:30受付開始 10:00上映開始 11:10上映終了 11:10から11:40 ミニトーク

  一般(予約不要)参加費 1000円  中学生以下は無料 

 避難移住者(予約申込必要、80人限定)参加費 500円(予約がない方は一般扱いになります)

予約方法1⇒http://kokucheese.com/event/index/212307/

予約方法2⇒「puchirita@mbp.nifty.com このアドレスまで、お名前と連絡先、合計人数(うち中学生以下のお子さんの人数)、参加者全員の氏名、避難元の自治体名をメール下さい。」

また、避難者ではない、メルマガ読者の方には、一定数限定で別枠の申込設定をしています。詳しくは配信済みのメルマガでご確認下さい。



 
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ネットでは、更に妄想が拡大している酷い事例が別にあります。この被曝関連に一応は含まれる話で。

この話は、南相馬市でおきている話です。
すでに各報道機関で報じられていますが、小学五年生女子が自宅で自殺したという話です。

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産経新聞 http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/140923/crm14092313440008-n1.htm より。

小5女児が自殺か 福島・南相馬

2014.9.23 13:44

 福島県南相馬市の小学5年女子児童(11)が、22日に自宅で亡くなっていたことが23日、学校関係者への取材で分かった。学校側は自殺とみている。いじめについては、これまでのところ確認されていないという。

 県警南相馬署が死因などを調べている。

 関係者によると、22日朝、女子児童が登校してこなかったため、教職員が自宅に連絡。応答が無かったため、午前10時半ごろ、ふたたび自宅に電話をしたところ、母親が「娘が部屋で首をつっていた。これから病院に行く」と話したという。

 女子児童は19日の遠足には参加していた。学校は24日に全校集会を開き、児童らに説明する。保護者会の開催も検討している。

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 報道機関は一斉にいろんなメディアが報じていて、きのうは全校集会もおこなわれている状態も伝えられています。

 こういう場合には、自殺の原因はともかく、学校もしくは教育委員会、そして警察や消防などで、自殺をしたということのみの確認が、各社は取れている状況だと思います。

 この類のことは、背景を調べるのは難しいのですが、実際に自殺であることは取材的な確認はできるのです。勿論、遺族側は、原因背景が分らないときに自殺を公にしたがりませんから、自殺がメディアで明らかになることに不快感を示す場合もありえます。

 また、子供が心臓で自然死することは絶対に起きないことではありませんが、被曝影響を隠す為に、警察や消防が自殺であると偽装するのは、犯罪ですし、そもそも必要がありません。一件だけ偽装しても意味がないし、小学生の自殺の方が、社会的な波紋も大きくなることですから。自然死の小学生心臓死はおそらく一件起きても、新聞報道はありませんし。しかし、小学生自殺の方が波紋を呼び、報道されます。だから、ハレーションを起こすことをあえてやることなんて、ありません。こんな戯言を信じた人は一度は目を覚ましてください。

 自然死を自殺に行政がみせかけることは意味がないのです。こんなことは、少し実態を知っていれば分る話です。死因を多少ぼやかすことなら、まだありえても、自然死⇒自殺と偽装するのは、無理です。

 今回、この亡くなった小学五年生の父親とみられる人物が、「自殺ではない、一部の誤報だ」という趣旨の文章を、Facebookに一時は書いたそうです。この場合、そういう可能性も、絶対に考えられないわけではありませんが、おそらく自分の娘さんが亡くなった現実を受け止められず、更に福島の感覚の中では、わが子が自殺という現象であったことをあまり認めたくない心理状態となり、ネット発信した可能性を、まずは想定しないとならないということです。

 本来は自殺なのにも関わらず、世間的には、突然なくなったとか、心停止や心不全として自殺を伏せて公表されるケースは、一般的にも少なくはありません。自殺ということがおきたことを、認めたくないし、喧伝したくない遺族の意向はよくあります。

 ですから、遺族が自殺に関しての新聞報道を憶測と言い出しても、きちんと確認しないと、普通はその紹介もためらうレベルの話です。まずそれをこのブログがそういうことを考えずに掲載しています。

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9月24日付けの福島民友紙が捜査関係者への取材で分かったとして、福島相双地方の小5女児(11)が9月22日に自殺したと報じた。
しかし、この件について、父親がfacebook上で
『急性心不全で亡くなりました。一部の新聞社(福島民友)で憶測で書かれました。』
と否定するコメントを発表しています。

(以下には父親のFacebookを実名掲載したまま引用しているのみ。他に独自記載はない。)

「昨日、愛娘の××が急性心不全で亡くなりました。一部の新聞社(福島民友)で憶測で書かれました。
11年と言う短い人生でしたが、多くの出会いで沢山の友だちが出来ました。
ありがとうございました。」

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 しかし、遺族であるこの父親の記事は、現在はFacebookで、一般的には見られない状態です。事実上、引っ込めていると思います。

 この自殺報道は、福島民友だけでなく、県内他紙、全国紙各紙やテレビニュースも伝えていて、一部の憶測という言い方が、ありえないことはあきらかです。
 きのうは当該小学校で、この児童の自殺を前提として、全校集会も開かれています。心臓死を隠す為に、自殺を言い出してここまで、大きな事にすることなど、全く考えられません。
 
 本来は、『bran7.net』が、遺族である父親のFacebook記述を、他との確認照合なく、そのまま紹介すべきではなかった事案だろうとは思います。ただし、ここまでなら、まだ理解できなくありません。

 この情報が転載されている別のブログでは、更に妄想が酷くなっています。ここまで来ると、連日こんなものまで確認しないとならないのか、僕はものすごく嫌になります。

 従前のブログ記事内容をただ転載しているだけなのに、「女児の親族たちは新聞社に対して強く抗議したほうが良い」とまで書いていて、「心臓関連の病気は放射能被ばくの代表例」という記述もしています。

 妄想が拡がるブログは、勿論、『真実を探すブログ』 です。

下記は引用です。

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福島民友が「相双地方で小5女児が自殺」と報道⇒父親が否定!「愛娘が急性心不全で亡くなりました。(自殺は)一部の新聞社の憶測」

9月23日に「福島県相双地方の小学校に通う5年の女子児童(11)が自殺した」と報道されましたが、この件に対して女児の父親が自身のフェイスブック上で異議を唱えていた事が判明しました。女児に父親のフェイスブックによると、「愛娘が急性心不全で亡くなりました。一部の新聞社(福島民友)で憶測で書かれました」とのことで、本当の死因は急性心不全であると主張。また、新聞社の「自殺」という報道は憶測であるとも指摘しました。


これが事実だとするのならば、福島民友新聞はデマ情報を流したということになります。亡くなった女児がイジメられたりした痕跡も無いようで、19日の遠足にも参加していたようです。逆にこれで自殺ならば、家庭などで何らかのトラブルがあったとも疑われかねず、女児の親族達は新聞社に対して強く抗議をした方が良いと思います。

ちなみに、心臓関連の病気は放射能被ばくの代表例で、チェルノブイリ事故でも癌や白血病を超えるほどの勢いで増加していました。福島の高線量地帯では増加しているという話もあり、今後もこのような病気には注意が必要です。(後略)

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 もう皆さんに言う必要もないですが、そもそもご遺族の父親が一時的にいろんな対応となってしまい、ネットに発信したことはあったとしても、しかし、それが事実かどうかは、いろんなソースなどで確認すればよいですし、確認できないなら、記事には出来ないことなのです。しかも氏名は普通は出せません。当たり前です。自殺した児童の人権など、未成年と言うことをきちんと考えていません。親の名前で、お子さんも特定されるのですから。あたりまえです。

 そもそも自殺という事象のまわりで、起きうることを想定していれば、そうした、ただ転載するだけという感覚は、今回はNGな事例です。

そういうことを、二つのブログとも何も理解していませんでした。ど素人です。


 そして、『真実を探すブログ』は更に過剰に踏み込みました。福島民友新聞がこの話で、デマ情報を流しているかと示唆している文章はかなり微妙です。よくこんなことを書けると思います。

この児童が自殺なら、福島民友ではなくて、『真実を探すブログ』が追い詰められます。その可能性は高いと思います。

更に、自殺⇒家族トラブル疑われる⇒親族は新聞に抗議を、ということまで書いています。論旨が通っていないのですが、実態も何も踏まえずに、こんなように、新聞社に抗議するということまで、遺族に対する心理的扇動を記事を書くことは、社会通念的にはありえません。

また、自殺でなくて心臓死であるなら、その原因について言及することもわかりますが、自殺である可能性が否定できていないのに(というか全校集会の開催を見ても自殺と判断するのが普通ですが)、被曝による心臓影響を言い出している始末です。

これは、被曝回避側にとっても、迷惑千万となる可能性がかなり高いと思います。自殺でなく心臓死として、被曝可能性を言い出す拡散記事が、死因が違ったらマイナスです。

この『真実を探すブログ』が、根幹で被曝回避を考えてないことがまたしても分る話でもあるとは思います。

もう開いた口が塞がりません。ただ酷すぎるだけです。合掌。

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【10/18(土)旭川講演『チェルノブイリからみえるニッポン』~北海道を生き抜く~ 】

 12時開場 13時開演

開催場所 旭川市市民活動交流センターCoCoDe(ココデ)ホール(北海道旭川市宮前通東)

 申込・詳細⇒http://kokucheese.com/event/index/215418/

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北海道の食料基地で、防御の要となる帯広で話します。

 【10/19(日)木下黄太講演会 in帯広「広がる放射能汚染の真実!」 】

 開場:午後2時 開演:午後2時30分 

 場 所 :  とかち館 帯広市西7条南6丁目2 

 参加費: 1,000円

 http://tokachinet.blogspot.jp/2014/07/blog-post.html 

 参加申し込み先 十勝ネット市民の会事務局

E メール:tokachinet@gmail.com 
☎   0155-66-9231
FAX  0155-66-9281
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