伊方原発で水漏れが発覚したそうです。
四国電力はこういうペーパーを出しています。
「定期検査中の伊方発電所3号機(加圧水型、定格電気出力89万キロワット) においては、1次冷却材ポンプの調整運転を実施していたところ、1次冷却材 ポンプ3Bの第3シールリークオフ流量が増加するという事象が認められまし た。 このため、第3シールのシート状態を改善するための調整作業を行ないまし たが、運転状態を改善することができなかったため、本日9時20分、当該シ ールを予備品と取り替えることとしました。」
一次冷却水のポンプから水漏れがしていたという話です。
一次冷却水は、直接原子炉で炉心を冷やしているものですから、これは放射性物質に汚染されています。
そうした一次冷却水を、更に二次冷却水が冷やす構造になっています。
こうした一次冷却水にトラブルがあり、うまく原子炉が冷やせなくなると、最悪の場合はメルトダウンになります。
冷やせなくてメルトダウンは福島で経験済みの話です。
しかも、伊方原発3号機はMOX燃料を使用していますから、汚染リスクは通常の核燃料よりも更に高くなることは容易に想定されます。
一次冷却水のトラブルは過去にも原子力発電所ではなかった訳ではありません。
今、大津地裁の仮処分決定で止まっている高浜原発。一時再稼動した直前に、高浜原発4号機で一次冷却水が34リットルも漏れたトラブルがおきて、起動試験が延期されました。その後、再稼動しても緊急停止する別のトラブルもありました。こうした状況は、大津地裁の決定にも影響を与えた話です。
こうした一次冷却水トラブルは、原発にとって致命傷につながりかねません。そうしたことがおきている原子炉をどうして再稼動せねばならないのか、国民には大きな疑問しかありません。
原発は、一定期間以上停止すると、実は不具合が大きくなるケースは多いです。
日本の原発は一定期間停止しているものしかありませんから、通常よりも再稼動後のトラブルリスクは大きくなります。
それも考えると、実は未来永劫停止するのが、一番安全な対応です。
伊方原発の再稼動はやめるべきです。
熊本・大分の地震の流れが万が一、一定期間後に再発生し、その流れが地震発生のライン上で展開した時に、リスクが普通よりも圧倒的に大きいのは、伊方原発であることは間違いありません。
流れの先にありますから。
普通よりも、あきらかに高いリスクが想像しうる原発で、一次冷却水が漏れている事象がおきている原発、これを再稼動することなど許されるはずがありません。
ある種の複合危険なのですから、絶対に止めたままにすべきです。
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