僕は被曝回避側ネット住民の大半の意識を信頼していません。この北朝鮮による核リスク増大を、安倍政権批判で誤魔化しているからで、それは何の解決にもなりません。安倍政権だろうが他の政権だろうが、北のリスク増大の流れは本質的に変わりません(トランプ追随の安倍政権は最悪でも、北朝鮮リスクが他の政治家でも消え去る状態ではありません)。
今回の北朝鮮地下「水爆」実験は今後も相当に大きくなっていて、この後どこまでエスカレートするのかは、全くわからず、何一つ安心できません。
しかし、そういう軍事的・政治的推移の結果として実際に戦闘にならなくても、実は放射能防御や被曝回避の意識がある人にとっては、またしてもリスクが大きくなりつつある状態ができつつあると思います。
これは特に豊渓里から、日本海側で一番近くにある対馬や島根県がおよそ700キロ程度の範囲にありますが、こうした場所へ、北朝鮮からの風向きによって放射性物質が大量に飛散してくる可能性がありうるという事です。
山崩れが一部で発生している可能性があり(画像はhttp://www.38north.org/より引用転載)、中国の地震関連研究チームである中国科学技術大学地震地球内部物理重点研究室の温聯星教授はそのパワーがかなり大きかったことを指摘しています。そして、更に大きい地下核実験が実施されれば山体崩壊も指摘されているようです。
つまり、実際に戦争状態にならなくても、地下核実験の行き過ぎで、実験場の上部にある山が崩れ、放射能が、放射性物質が大気中に出てしまい、飛散影響もありうるリスクも考えられるということです。風向き次第で、日本に飛散する想定はしておくしかありません。
地下核実験は、コントロールされていれば、ほとんど外部には漏れてこないのですが、そういうコントロールが十分になされないまま、大きな核実験が繰り返されると、こんな馬鹿げたことも発生する可能性があるということです。
被曝回避、放射能防御を考えていると称していた人々の一定数が、こういうリスクも直視せず、「安倍政権を批判していれば事が済む」というような対応を続けているのは、あまりにも低劣すぎて話になりません。
リスクというのは、原発にしろ、こういう戦時的な状況にしろ、きちんと直視しないとどうにもなりません。
読んでいる人の一部でも、僕がなんで憤って書き続けているのかを理解して下さい。
北朝鮮の核実験・ミサイルは、安倍政権の煽りと批判すれば済む話ではありません(安倍政権の本質的是非は別の話)。
現実のリスクです。
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