「木下黄太のブログ」 ジャーナリストで著述家、木下黄太のブログ。

日本と世界のリアル状況確認と僕の思索を書き留めるブログ。
重要なことはメルマガで展開していますので、ご購読下さい。

「福島で被ばく線量と甲状腺がん発症は関係ない」と主張する論文掲載と、その翼賛報道で疑問に思うこと。

2016-09-10 08:52:34 | 福島第一原発と放射能

 福島の甲状腺がんと県民健康調査の被ばく線量比較をして、その連関性がないから、甲状腺がんは放射能影響がないとする大雑把な論文が海外のオンラインジャーナルに掲載されています。

なんか水増し論文の様相が強いのですが、メルマガでこの論文について記事を掲載しているので、途中まで御読みください。

 

=================================

 この論文が海外の医学ジャーナルに掲載されることが、福島できょう
新聞で大きく報道されています。福島民報。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【 「福島で被ばく線量と甲状腺がん発症は関係ない」と主張する論文
掲載と、それについての翼賛報道で疑問に思うこと 】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 報道されている内容は下記のとおりです。

福島医大放射線医学県民健康管理センターの大平哲也教授らのグループ。
国際医学学術誌『メディスン』電子版に論文掲載。
県民健康調査による個人の外部被ばく線量の結果からの話。
福島県内を市町村単位で以下のように分けている。

(1)外部被ばく線量が5ミリシーベルト以上の人が1%以上
(2)外部被ばく線量が1ミリシーベルト以下の人が99.9%以上
(3)それ以外

この区分けに、甲状腺がんの有病率を指標化してみる。
線量が高い(1)10万人当たり48、
線量が低い(2)10万人当たり41、
線量が中間(3)10万人当たり36
よって「地域間で違いはみられなかった」と主張。

更に内部被ばく線量を考慮した世界保健機関(WHO)の被ばく線量分析
結果でも、同様に関連性はないとも主張。

これが、この論文の骨格として報じられている中身です。

 なんか「これは根幹から成立がそもそも大丈夫なのか」というレベルの
論文ですが、松崎道幸医師(道北勤医協 旭川北医院)に聞いてみました。

「まあ、木下さん、これは相手にしなくてもよいレベルの話ですよ。
そもそも大雑把に線量推定だけで、こういう区分をして、それが甲状腺
がんとの関連性を見るという話自体あまりにも適当な枠組み。
そこからおかしいです。こちら側にこれまで、10個論点論破されたから、
11個目を作ってきた感じですね。あんまり論評に値しません。」

「それに、この論文を掲載している『Medicine』はあんまり医師の間では
聞かない雑誌ですね。『ランセット』なんかで、パスしにくいから、
こういうところを狙っているのでしょうね。」

さて、この続きは木下メルマガを購読してご確認ください。

重要情報や根幹的なテクストはメールマガジンで毎週金曜夜に配信(月4回)。

木下黄太メルマガ購読申込先⇒http://www.hoshanobogyo.com/

最新号タイトル。

【 「福島で被ばく線量と甲状腺がん発症は関係ない」と主張する論文掲載と、それについての翼賛報道で疑問に思うこと 】
【 関西空港で麻疹(はしか)感染という危険なリスクが拡大、更にワクチン=有害と完全否定する人々の妄想リスクも拡大 】
『2016年 真夏の大放談(5)』
【 身体のマイナートラブルが大きな異変につながらないのかを、被曝者はどのような目線でチェックしていくべきなのか 】


何度も書いていますが、フルアクセスのブログとメールマガジンでは、書いている内容も、質も全く違う状態です。圧倒的にメールマガジンでの情報発信に比重を置いていますので、ブログよりもメルマガを購読してご確認ください。

 



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。