長唄三味線/杵屋徳桜の「お稽古のツボ」

三味線の音色にのせて、
主に東経140度北緯36度付近での
来たりし空、去り行く風…etc.を紡ぎます。

風葉記・正

2019年05月19日 11時55分55秒 | 折々の情景
 新暦五月の尚武の勢いを駆ってか、光陰の一矢の恐ろしき事。
 今朝初めて気がついたのだが、食糧棚に寝かせていた長葱にネギボウズが生えていた。
 しかも既に開花していた。
 私はよく植物にトウを立てがちな性分なのだった。(本稿:塔が立つをご参照くださいませ)一昨年も切り取った大根のヘタから花を咲かせたのだが、写真をアップする間もなく時は流れた。建設的日々なのだ、と前向きに解釈しよう。
 こうなったらネギの種を採取するまで育てるしかあるまい。


 話のハナから余談になってしまった。
 令和元年五月一日。



 日が暮れ、また明けて、草木がすこやかに伸びゆく季節。








 わが庵のけなげな檸檬花に、なぜ蝶は訪うてはくれぬのかと気をもんで数日。 
 檸檬の新芽に、2ミリ程の、小さく細い黒い筋が付いているのを発見。

 ぉぉ、これは、ひょっとすると、蝶の幼虫ではあるまいか…!!
 鳥、昆虫、天然の生きとし生けるもの、人間の心なき振る舞いにて消失してゆく不憫なものどもの動向に、一喜一憂していたこの身の、雀躍すまいことか…!!!





 欣びが、確信となった、令和元年5月11日の、揚羽junior近影。

 三日見ぬ間の幼虫、という言葉をご存じありませんか?
 倍の大きさに育っておりました。

 さらに三日経った5月15日。

 3倍ほどにもなっておりましょうか。
 そして、別の葉にも育っているjunior、花を添えて…


 日々、発見する個体数が増え、ラグビーチームができそうな勢い。
 後姿が伸びやかな2~3齢のおちびちゃん。
 
 
 黒地の背に白いV字の紋章、揚羽蝶牧場と化した、わが檸檬の樹。
 朝、水をやると、彼らも目覚めたのでしょう、檸檬の花香が匂い立つのです。
 さて、食欲旺盛な食客を抱えて、当家の檸檬は主の酔狂をいかに感じているのでしょうか。

 終齢になったら昨年の悲劇の轍は踏まず、防御ネットを再び…と思いめぐらす、現代の今様堤中納言物語でした。

 
 
コメント (2)
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