長唄三味線/杵屋徳桜の「お稽古のツボ」

三味線の音色にのせて、
主に東経140度北緯36度付近での
来たりし空、去り行く風…etc.を紡ぎます。

風よ、伝えて。

2022年05月24日 23時41分03秒 | 趣味です。
演奏会のある週末を挟んで、数日ぶりに稽古場を開けると、新顔の蘭が独りでほころんでおりました。
彼(彼女?)は一昨年の暮れ、令和3年のお年賀に頂いた2年目の株でして、当家に居着いて初めての開花となったわけで、胡蝶蘭の他のメンバーの花時を三月も遅れてやって来た晩生(おくて)ながら、可憐な佇まいが奥床しく。



時計の秒針に懸念することなく、在処を忘れていた心の落ち付かせどころを、ようやっと暫し取り戻せて、緑の風と戯れんと、朝、レモン樹の葉陰をしけじけと眺めおりますれば…



影しか見えぬ外に張り出した葉上の幼虫二人、随分豊かに育って、今日も仲良く身を寄せているのが見えましたが、重みのため葉が下がっております。
折から、天気晴朗にして風強し……
葉先にいたちびちゃんは手前の枝に避難する機転もあろうに、年長(日長?)の両人がそのまま危うい葉に居続けようとは、呑気にも程があろうと言うもの。

風よ、あの二人に言ってやって、そのまま居ては突風に吹き落とされるよ、疾く奥の枝へ渡りたまえ、と。







今日は五人囃子のうち小編成の方々のみ見つけることができました。



檸檬の花時も過ぎ、子房が緑に変わる頃。
今宵は卯月二十三夜。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 居ぬようで ゐるようで | トップ | 松庵梅囃子 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿