母の手料理
母は料理が苦手である。
最近は自分でも認め始めているが、私が子供の時は決して認めなかった。食べるまで何度も何度も怒り狂いっては拳骨で頭をたたかれた。その叩かれ方は半端ではなく、頭蓋骨が割れるほどに痛かった。
私だけではない。姉もしかりである。姉は母と反面して料理がうまい。小さい頃から自分が食べたかったものを作りたい、とずっと思い続けたのだろう。気持ちはよく分かる。
まあとにかく想定外の料理が出てくる。可哀想なので一つだけあげておく。甥っ子もびっくり。わかめカレー。なんでカレーにわかめがっ!しかしこれくらいは、まだ序の口だ。
小さい頃、あるおかずが超まずくて、母に散々叱られていた。母が席を離れた時、となりに坐ってた父が私に言った。
おまえ、ばかだなあ。まずいものから先に食べるんだよ。
そうか。父も同じだったのか。その時、私は、母の手料理に文句も言わず、黙って食べていた父を偉いと思った。
母は料理が苦手である。
最近は自分でも認め始めているが、私が子供の時は決して認めなかった。食べるまで何度も何度も怒り狂いっては拳骨で頭をたたかれた。その叩かれ方は半端ではなく、頭蓋骨が割れるほどに痛かった。
私だけではない。姉もしかりである。姉は母と反面して料理がうまい。小さい頃から自分が食べたかったものを作りたい、とずっと思い続けたのだろう。気持ちはよく分かる。
まあとにかく想定外の料理が出てくる。可哀想なので一つだけあげておく。甥っ子もびっくり。わかめカレー。なんでカレーにわかめがっ!しかしこれくらいは、まだ序の口だ。
小さい頃、あるおかずが超まずくて、母に散々叱られていた。母が席を離れた時、となりに坐ってた父が私に言った。
おまえ、ばかだなあ。まずいものから先に食べるんだよ。
そうか。父も同じだったのか。その時、私は、母の手料理に文句も言わず、黙って食べていた父を偉いと思った。