だーばぁの流儀

児童文学作家・岡田なおこブログです。
全身マヒ+オストメイト・作家・アラ還ならではの日々を気ままにつづっています。

「絵本学会大会」に参加してきました ②

2017年05月06日 | クリエーター・モード
前回のつづき

GWの雑踏の中、電動車いすで「あっちにゴツン、こっちでへナリ」としながら絵本学会に参加したのに、
作家の先生方と記念写真も撮れずサイン本も買えず(泣)
写真がないとBLOGネタにしては物足りないので、前回は長野ヒデ子先生の新刊をご紹介しました。
今回はいわむらかずお先生の代表作「14匹のネズミ」シリーズの中から、一冊画像をお借りします。




いわむらかずおプロフィール(ホームページより引用)

1939年東京生まれ。東京芸術大学工芸科卒業。
1975年東京を離れ、栃木県益子町の雑木林の中に移り住む。
「14ひきのシリーズ」(童心社)や「こりすのシリーズ」(至光社)は国内だけでなく、
フランス、ドイツ、台湾などでもロングセラーとなり、世界の子どもたちに親しまれている。

↑ 写真は「14ひきのあさごはん」。
この作品で絵本にっぽん賞、「14ひきのやまいも」などで小学館絵画賞、
「ひとりぼっちのさいしゅうれっしゃ」(偕成社)でサンケイ児童出版文化賞、
「かんがえるカエルくん」(福音館書店)で講談社出版文化賞絵本賞受賞。2014年にフランス芸術文化勲章シュヴァリエを受章。
1998 年4月栃木県馬頭町に「いわむらかずお絵本の丘美術館」を開館。絵本・自然・子どもをテーマに活動を始めた。


いわむら先生は世界的に活躍されていますから、お名まえだけは存じ上げていましたが、
たまたま、
偶然、
オヤジ様の仕事のつながりで(そこがちょいとイヤなんですが・笑)、懇意にさせていただいた時期があります。
「いわむらかずお絵本の森美術館」にも遊びに行き、いわむらワールドを堪能したこともあるし、
童心社の編集者から先生の創作活動について聞いたこともあります。

後で記しますが、いわむら先生のご長男と、長野先生のご長女@麻子ちゃんがご結婚され、大ファミリーになられたので、
ワタクシメは「オヤジ様つながり」から解き放たれ(笑)
長野ヒデ子先生にくっついて、いわむら先生にオメモジできるようになったのです!

ーーあのー、コレ、半分冗談ですwww
  「オメモジ」なんて書くといわむらかずおは雲の上の人のようですが、気さくで優しい方で、
  「絵本の森美術館」にお邪魔すれば(ご在館時であれば)お会いできると思いますよ(*^_^*)



「童話」と「児童文学」の違い、そして絵本 (?_?)

こんな難しいことを書ける立場ではないです、ワタクシメ。
ヘタなこと書くと石が飛んできそうでコワイんです・・・気が弱いもんで(T_T)/~~~
でも、それを書かないと次のことが書けないので意を決して書くから、専門家の皆さん、広い心で読んで下さい <(_ _)>

「児童文学」という大きなくくりの中に「童話」というジャンルがあると考えています、ワタクシメ。
しかし、書き手としては「童話」の方が「身を切る想い」で創り上げている気がします。
ワタクシメのデビュー作「薫ing」は高校時代のなおこちゃんをモチーフにしているので「薫=なおこ」と読み取る方も少なくありません。
「=」ではないですが、薫は身体にハンデのある女の子で、ワタクシメと似ているから、「まっ、いいか」と気持ちをおさめられます。
だけど、
自分を動物や植物に「変換」させるのには相当のテクニックと潔さ(忍耐)が必要です。
作品の中で自己表現する場合、「擬人化」では描き切れないと、ワタクシメは思っているからです。
何故ならば、
人間の体験から出てくる感情は複雑で「心のつじつま合わせ」はなかなかできません。
「擬人化」は人間以外のモノに人間の性質・特徴を与える比喩の方法ですから、物語を「人間の立場」で展開していくと、無理が生じ、
「ツッコミドコロ満載」になって読者が引いてしまいます。

心にあるものを「形」にする上で、自分を別のモノに置きかえるためには、自分を抑え込まなきゃならないと思うんですね。
クリエイターは誰しも「自己主張」したいから創作するんで、「自己抑制」を要する作業って、すごーく苦しいはずです。

登場人物を擬人化すれば「童話」になると勘違いしている方も多いですが、綿密な「心のつじつま合わせ」ができてこそ「文学」であり「童話」でありますから、
そこはしっかり理解して、読んだり書いたりしてほしいんですわぁ。



「14匹のシリーズ」のように長く読み継がれている作品は単純な「擬人化」ではなくて、作家自身が自分を「変換」することで生まれた感じています。

いわむら先生は6人きょうだいで、戦中は祖父母の家に疎開し、戦後は東京で8畳一間の家で8人暮らしをしたそうです。
東京芸大卒後(スゴイ!)、36歳のときに栃木県芳賀郡益子町に移り住み、畑を耕しながらの創作活動をスタートさせます。
1983年~
「14匹のねずみシリーズ」で3世代家族が、豊かな自然の中で力を合わせて楽しく暮らす様子は、戦中戦後、そして益子に移住されてからの体験が背景にあるのでしょう。

さて、
「絵」は「文字・文章」よりも先に誕生していますから、文章以上に「伝える力」を持っていると思うんです。
「絵本」は総合芸術だから、「絵と言葉」どちらかがどちらかを補うのではなく、一体化して作品の力となっているんだなーと・・・ここまでわかるようになりました。


わかったような・・・わかんないことを書き連ね、ゴメンナサイ_(_^_)_

「絵本を創りたい」とせつに願うワタクシメでありますが、「言葉」に対するこだわりもあり、
視覚にも訴える「絵本」が果たして自分のポリシーに沿うのか・・・迷いもあります。
そのことと、
長野麻子さんについては、また次回。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする