奈良散策 第906弾
8月27日早朝の散歩のときに撮った写真です。この日はうっかり、いつもの望遠系のコンデジ NIKON P950の代わりに接写用の一眼レフ NIKON D7100を持って出てしまいました。この二つのカメラは外観がよく似ていて、よく間違えます。じっくりと虫探しをするときには接写が便利なのですが、散歩のときはほとんど役に立ちません。それで、この日はあまり歩かずに帰ってきてしまいました。
小さなアサガオがあったので撮ってみました。
マメアサガオとホシアサガオはよく似ているのですが、「帰化&外来植物950種」によると、花柄にいぼ状突起が密生するのはマメ、まばらなのはホシと書かれています。写真では密生しているので、マメアサガオの方でしょう。
すぐ近くにウスバキトンボが止まっていたので撮ったのですが、接写ではあまりうまく撮れませんねぇ。
最後はエノコロの仲間ですが、キンエノコロにしてはやけに穂が長いので、採取してきて調べてみました。
実体顕微鏡で穂の幅と小穂の長さを測ってみました。穂の幅は約6.1mm、小穂の長さは約3.1mmでした。キンエノコロに似たコツブキンエノコロがあるのですが、長田武正著、「日本イネ科植物図譜」によると、前者は穂の幅7~9mm、小穂の長さは2.8~3mm、後者は穂の幅5~6mm、小穂の長さは2-2.8mmとのことです。どちらかというとコツブキンエノコロが近い感じですが、大きさだけでは何とも言えません。
小穂下に刺毛があるのですが、キンエノコロは黄金色、コツブキンエノコロは紫色を帯びた汚褐色で、黄金色のものはほとんどないとのことです。写真では紫色なので、これでコツブキンエノコロで決まりのようです。
小穂を倍率を上げて撮ってみました。いずれも焦点位置を変えながら30枚ほど撮って深度合成をしています。「日本イネ科植物図譜」の図を見ながら、各部に名前を付けてみました。第2小花の護頴というのが面白いですね。図譜には、「第二(稔性がある)小花の護頴は革質で、表面に細かい横しわが目立ち、帯白色。」とのことです。
その部分を生物顕微鏡(10倍の対物レンズ)で撮影して、深度合成をしてみました。顕微鏡写真も久しぶりだったのですが、何とか撮れました。
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